あえて、ごはんを定時に食べない! 自律神経を整える“9つの生活習慣”

2019.2.3
全身の健康と美容に大きな役割を果たし、その重要性から“第二の脳”ともいわれる腸。もちろん、ダイエットとも密接な関係が。内科医の小林暁子先生にお聞きしました!

腸内細菌のバランスは日々変化するため、生活習慣を見直すだけでも善玉菌が優勢な、働き者の腸に変わっていく。

「消化吸収器官の腸は、本来活発に動くことで正しく機能します。でも、自律神経の乱れや腸に負担のかかる食生活など、生活習慣によっては動きが悪くなってしまいます」

腸の働きに大きく関わっているのが自律神経。排便を促す蠕動運動も、副交感神経が優位な状態の時に行われる。

「自律神経はメリハリが必要で、交感神経と副交感神経がバランスよく、両方高いことが大事です。ストレスの影響で交感神経が高くなりすぎると、腸の働きは悪化します。ストレスの多い現代では普通に生活していても交感神経が高くなりやすいため、意識的に改善することが必要です」

そこで、小林先生推奨の自律神経を整える、9つの生活習慣を意識的に取り入れて。

朝起きたらコップ1杯の白湯を飲む。

生活習慣

眠っていた胃腸に水分が入ることで、体内の時計遺伝子のズレをリセットでき、カラダが朝を認識。腸の働きも良くなる。冬場、胃腸を冷やさないためには、白湯がおすすめ。

毎日、お肌と便の状態をチェックする。

腸の状態を知らせるバロメーターは便と肌。便は色や形、においなどの変化をチェック。吹き出物など肌の状況も腸内環境の代弁者。わかりにくい腸内環境の改善も教えてくれる。

ごはんを定時に食べるのをやめる。

朝食は体内時計の調整に役立つもの。ただ空腹を感じずにごはんを食べると、脳と腸のセンサーが鈍感になるので、昼、夕食は時間にこだわらず、空腹になった時に食事を摂ろう。

毎食後、お腹に手を当てて目を閉じる。

生活習慣

食後にお腹に手を当てることで、腸の働きに意識を向けることができる。目を閉じると気持ちが落ち着くので、消化・吸収に重要な副交感神経が優位になるというメリットも。

デスクワークの日は、1時間に1回体を動かす。

仕事中、座りっぱなしで同じ姿勢でいるのは血流が滞る原因に。腸の働きを停滞させてしまうので、1時間に1回は椅子から立ち、体を動かそう。特に下半身をよく動かして。

1日1.5L、水を小分けにして飲む。

腸の水分不足も便秘をもたらす原因に。いっぺんに水を摂ると腎臓に回って尿として排出されてしまうので、1日1.5Lを小分けに飲むのが理想。食事中に水分を摂るのもいい。

家事の時間を利用して運動不足を解消。

生活習慣

運動不足で腸内環境を悪化させている人が多々。週1で運動して普段はほとんど歩かない生活より、毎日よくカラダを動かす方が効果的。家事の時もできるだけカラダを動かそう。

就寝1時間前にぬるま湯にゆっくり浸かる。

ぬるめの入浴で副交感神経を優位にさせ、就寝1時間前にはお風呂を出て眠りにつこう。質の良い睡眠がとれ、翌朝の大きな蠕動運動を呼び、スムーズな排便につながる。

夕食が遅くなる時は抜くことも考える。

遅い時間に胃に食べ物が入っていると胃酸が過多になり、睡眠中も胃腸が休まらない。理想は就寝3時間前に食事を終えること。夜の過食は厳禁。遅い場合は抜いてもいいくらい。

小林暁子先生 内科医、「小林メディカルクリニック東京」院長。長年、便秘外来を行う。米国の腸関連の最新医療や、漢方を取り入れるなど、QOLを向上させる総合的な医療を提案している。

※『anan』2019年2月6日号より。イラスト・山中玲奈 取材、文・板倉ミキコ

(by anan編集部)

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