オナニーの延長です…“夫の風俗通い”嫌悪感を抱いた妻の「心の落としどころ」

お悩み：夫の風俗通いが発覚…ショックで立ち直れません

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さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み：夫が風俗に通っていました。今回発覚したのは結婚前の話で、いま現在はおそらく行っていないはず…しかし、それでもショックです。気持ち悪いという感情も抱いてしまいます。そのくらい、と大目に見るべきなのでしょうか？ どうやって気持ちの整理をすれば良いかアドバイスが欲しいです。（30歳・主婦）

男性にとって風俗は自慰行為の延長

夫の風俗通いを知ってしまった相談者さんの、ショックな思いも気持ち悪いと感じてしまう心理も理解できます。同様の立場に立たされたとき、同じように不快感を抱く女性は少なくないはずです。

ただ…嫌悪を増大させてしまう前に、いったん落ち着いて感情を冷静に紐解いてみましょう。相談者さんがショックに感じているのは、具体的にどの点に対してでしょうか。

夫が自分以外の女性と性的な関係を持った点ーーなのだとすると、その捉え方には大きな誤解があることをお伝えしたいです。

いや、事実としては合っています。しかし夫は「別の女性と関係を持った」などと思っていないのです。夫サイドに、妻（彼女）を裏切った自覚はありません。

女性は心と性が密接ですが、多くの男性は別物として割り切ることができます。

つまり夫の認識では、女性と関係を持ったわけではなくて、ただ性欲を発散しただけなんですよね。おそらくは自慰行為の延長くらいにしか考えていないでしょう。理解しがたくてもそういうものとしか言いようがなく「なぜ？どうして？」と考えたところで仕方のないことです…。

その前提を踏まえたら、結婚前の過去の話であるならなおさら、自慰行為のやり方くらい目をつぶってあげてもいいと思えませんか。

清廉潔白を求め出すと、自分も相手も辛くなる

もしかしたら、相談者さんが感じている気持ち悪さや不快の一因には、たとえ過去の話であろうと「性をお金で買う人なんだ」という、夫に対する幻滅があるのかもしれません。

風俗など性産業の是非についてはここで論じませんが、風俗通いをしている本人は悪びれなく自慰の延長くらいに考えていても（最近は女性用風俗も広まっているそうで、男性に限った話ではなくなっています）、自身の性欲発散のために他人の性をお金で買うーーその行為に嫌悪を抱く人は当然いますよね。

しかし現在の日本で風俗は合法的に存在しており、正義や倫理を振りかざして非難したところで軋轢を生むだけ。終わった過去のことまで蒸し返して夫を責めるのはやめておいた方がよさそうです。

たとえ夫婦でもすべての事柄に共通の価値観を持つことなど不可能だし、理解しあえない部分があっても仕方のないこと。あなたはあなた、私は私と捉えて折り合いをつけるのが賢明です。それに、人間は誰しも聖人君子でいられません。清廉潔白を求め出すと自分も相手も辛くなります。

とはいえ、この先また新たな風俗通いが発覚してモヤモヤさせられるのだけは御免ですよね。

今後の穏やかな夫婦生活のために「不快だからやめてほしい」ということは夫にハッキリ意思表示しておきましょう。そうすれば、実際に二度と行かないかどうかは微妙なところではあるものの…少なくともバレないように細心の注意を払ってくれるはずです。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年〜2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活（講談社文庫）」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで（集英社）」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

不機嫌な婚活（講談社文庫）
恋と友情のあいだで（集英社）

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