唇がまるで性感帯!…女性が快楽に溺れまくった「彼からの極上キス」

文・三松真由美 — 2021.1.21
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、気になる彼と「キスなしエッチ」を続けたあげく、遊ばれてしまった22歳女性。傷心のまま、夢であるモデルへの道にまい進する彼女だったが、ある時マネージャーからキスをされて…。三松先生がキスの重要性を説きます!

【レスなひとびと】vol. 104

楓(22歳)キスレス男に遊ばれたが、神さまが極上キスの彼をアテンドしてくれた

セックス キス

モデル志望の楓は、週に4日、三軒茶屋のバーで働いている。事務所に受けるように言われたオーディションにチャレンジするものの、なかなか受からない。

「健さーん、また落ちちゃった。もう諦めたい。モデルなんてもういいから、健さんだけのプリンセスになりたいよ」

「かわいそうに楓ちゃん。景気づけにエッチしよっか。滅入った気分はエッチすりゃ吹き飛ぶよ」

健司は14歳年上。バーの元常連。店で口説かれて、誘われるままに家に行ってしまったありがちな出会い。鏡の前でチロチロ舐め「こんなに感じて恥ずかしいね」と煽ってくるプレイは正直好みではない。

特に彼氏もいなくて寂しいから付き合い始めた相手だったはず。それなのに、気づけばのめりこみ、オーディションより健さんの予定を優先させるように。

そんななか、一点気になることが。エッチの最中キスをしてくれないのだ。ネットで「キスしてくれない 彼氏」と検索すると「風俗で働くキャストはお客さんとエッチはするがキスはしない」という記事。

「これってもしかして、健さん、わたしのことをエッチの対象としてしか見てないってこと?」

その日の晩に詰め寄った。

「ん。てかそもそも、俺らって付き合ってるっけ。めんどくさー。楓ちゃん、足きれいだから、すぐにほんとの彼氏作れるよ。じゃあね」

とスッパリバッサリ。

遊ばれた。バカ、バカ。楓のバカ。食事が喉に通らず、泣きに泣く。3日経過で涙が枯れる頃、コンビニに行く。女性誌の表紙でほほえむ人気モデルの顔が目に入る。

「くっそー…」

このままじゃダメだ、仕事がんばんなきゃと思えた。

事務所に、どんなに小さいオーディションでも受けたいと電話する。連日、ピラティスやウォーキングレッスンに打ち込む日々の中、マネージャーが変更に。40歳バツイチ子なしの坂下さん。

仕事にキレがあり、楓の相談にも親身で答えてくれる。最終まで進んで落ちてしまったオーディションの帰り道。下を向いてトボトボ歩いていたら、坂下さんが「打ち上げしましょう」と誘ってくれた。

マンションの前で坂下さんからキスされた。

「え、ダメっしょ。プライベートで仲良くなっちゃ」

なんとこれが極上のキスで、雷を受けたような衝撃。唇に性感帯が集中したのかというほど、むちゃくちゃに気持ちいい。こんなドキドキのキスがあるなんて。

「頑張り屋さんの楓さんが好きです。好きだからキスしました」

予想しない言葉にびっくり。それからも、打ち合わせのたびに楓の強みを活かした提案をしてくれたり、SNS活用戦略をしてくれたり、真剣に動いてくれた。そしてそのたびにキス。キスバージンの楓は、メロメロになってしまった。

「坂下さん、キスの次はしないの?」

「立場上、これ以上は…」

「あーん、また私遊ばれてるうう」

「違います。ほんとに大事にしたいから。楓さんがオーディション受かって一人前になったら、僕も事務所替わって、ちゃんと交際を申し込みます。それまでキス止まりで許してください」

「マジメかっ。坂下さん、変なルールもってるよね」

頬を膨らませながらも、楓は胸がポッと暖かくなるのを感じた。


【三松さんからのコメント】

恋愛にのめりこんで、仕事どころじゃなくなった。そんな経験がある人は少なくないのでは。片思い中だけでなく、付き合ってからも恋する女性にこの悩みは尽きません。(男性もだ)

付き合い始めた時と比べて話を聞いてくれなくなった。返信が遅くなった。セックスしてくれなくなった。キスしてくれなくなった。不満はブクブク湧いてくる。

お互いがキスやエッチなどフィジカルコミュニケーションを必要としないタイプなら良いのですが、楓さんのような求める女性の場合、求めているほうはすごく悩むんですね。

その原因は普段のコミュニケーションにあります。相手もフィジカルコミュがなくてもいいのかという視点に立ってみてね。自分がその気分になれなくても、相手が不安になったり悲しんだりしてるかも。ちょっとでも察する。ちょっとでもタッチする。軽いキスでもしてみる。

そして楓さんのように言葉にして伝える。楓さんは、健さんに恋してるのは自分だけと気づいたのでよかった。歩み寄れない相手と、無理して、馴れ合いで一緒にいてしまうのは無駄という視点をもちましょう。

現状を変えたいと感じたら自分から動く!

あいまいな関係の人と大切な話をしないままずるずる一緒にいるよりも、気になることをクリアにして、健やかに過ごせる日常に戻るという選択肢が幸せの道です。

「キスレスエッチのみなさんに告ぐ。キスだけでイッてしまうような挿入なしエッチに挑戦して! とカレに言ってみて。極上キスを引き出す女になろう」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。

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三松真由美 note 恋と結婚とエッチのテーマ更新中
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「君とはもうできない」と言われまして


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