焦らしてムラムラ…愛が深まる「長続きカップルになる秘訣」

文:三松真由美 — 2020.6.18
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、社内恋愛ビギナーの31才女性。彼と初エッチできた直後にStay Homeとなり、ようやく再会できて…。三松先生が彼女のケースを例に、愛が深まる秘訣を伝授します!

【レスなひとびと】vol. 79

葉月(31歳)テレワークで「佐々木さんレス」。会いたい気持ちが愛を育てた!

葉月は、メルカリで買った女優鏡とにらめっこする。いつもより念入りにマツゲをカールさせ、お気に入りのバレッタを付ける。今日は久々に専務の佐々木さんに会えるから。

葉月は都内の不動産会社で事務職をしている。佐々木さんは営業部で、ちょくちょく総務に顔を出す。この書類のここがわからないだの、この書類ファイルしといてだの、サラリーマンあるあるの行動。

髭が似合うダンディな見た目。元野球部だったと話す幅広な肩幅にやられてしまった。葉月自身は直接話したことはなかったが好みのドストライクなビジュアルが気になり、ずーっと佐々木さんを目で追っていた。

そんな佐々木さんと急接近したのは5か月前。会社全体の飲み会があり、お酒が弱い葉月も場の雰囲気を壊してはいけないとカルピスチューハイを飲み干した。会場では平気だったものの、帰り道に一気に酔いが回ってきた。一歩も進めなくなり、しゃがみこむ。

「大丈夫? 気分悪い?」

そこに通りかかったのがダンディ髭男、佐々木さんだった。

足もとが振らついていた葉月。

「佐々木しゃんだ~かっこいい~好きだったんですうう」

抱きついてしまった。あとで思えば、葉月からのセクハラになる。最初は驚いて離れようとした佐々木さんだったが、0.1秒の思考後、理性より本能が勝ったようだ。佐々木さんは抱きしめてくれた。

それから、内緒の恋仲に発展! 佐々木さんは40過ぎてるけど独身。もちろん、夢にまで見た佐々木さんとのエッチも1回した。

普段物腰柔らかな佐々木さんだが、ホテルではエロチック。キスはやたらに長い。激しいキスを長時間。舌が胸に、葉月の脚の間へと進んでいく。全ては脱がさず、シャツとスカートが乱れた姿を佐々木さんは楽しんでいるようだった。

「葉月君、こんなにエロかったんだね。会社で見かけたら、興奮しちゃいそうだよ」

葉月はポニーテールを揺らしながら、佐々木さんの上で激しく乱れた。意識朦朧な葉月の耳もとで、部屋を出ていく佐々木さんがそっと呟いた。

「前からかわいいポニーテールの子がいるなって思ってたんだ。つまりずっと好きだったってことだよ」

キューンキュン。

そして、ステイホームが訪れる…全社がテレワークになった。在宅勤務だと、佐々木さんを見ることができないじゃないか。エッチ1回だけで、会えなくなるなんて、苦しすぎる。

LINEはたまーに来るが、それだけでは寂しい。毎夜、佐々木さんのことを考えながら寂しい日々を送った。

そして! ついにテレワークが明け、久々に会社に出勤。どれだけこの日を待ちわびたか。ということでマツゲを念入りにカールしたのだ。PC作業を進めていると、うしろから声が。

「ねえ、この書類でわからないところがあるんだけど。あとで、一緒に調べてくれないかな」

佐々木さんの指が葉月のうなじをなぞった。待ったかいがあった。2度めのエッチへの期待が膨らむ葉月であった。


【三松さんからのコメント】

ついに経済再開へ動き出しました。緊急事態宣言が明けたからもう大丈夫ではなく、それぞれが引き続き3密を避けて、手洗いうがいを徹底し、注意しながら生活していかないといけないんですよ。よって、セックス再開はほんとに注意が必要です。

ステイホーム中、付き合ってはいないけれど、友だち以上恋人未満の人に会えなくてモヤモヤしていた人は少なくないんじゃないでしょうか。付き合っていても、同棲していない限り会えなくて寂しい想いを募らせていたカップルも多いはず。

とはいえ、会えない時間が愛を育てるなんて言いますからね。

自分と同じように、相手も切ない想いを募らせていたと察しましょう。もともといい感じだったふたりはもちろん、喧嘩をしてギクシャクしていたカップルも強制的に冷却期間がとれたことで、すんなり仲直りできるかもしれません。

長期に渡り我慢をしたのだから、そのぶん、この状況をプラスに変えてゆきましょう。

身近なカップル例でいうと、もともとセックスレスな夫婦がいました。それが、夫が遠方に単身赴任となり、週末婚になった途端、月に一度のセックスが復活したのです。

近い距離で生まれたすれ違い感が、少し離れることで適度に解消されることがあるのは事実です。密だった部屋に風を入れるようなものです。風通しをよくして、徹底換気。これは感染予防だけでなく、男女関係にも必要ってことです!

「彼との仲に淀んだ空気が流れていたら、さっそく換気を。くっつきすぎず、たまにステイホームもしてみよう」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。

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