免疫機能の暴走が原因!? “アレルギー”のメカニズムや治療法を学んで対策を

ウェルネス
2025.04.02

国民の約半数が何らかのアレルギーを持っている、といわれるほど身近で深刻な悩み。対策を練るには、敵の詳細を知ること。メカニズムや現時点でベストな治療法を学ぼう。

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INDEX

    アレルギーは免疫の過剰反応。

    アレルギーは特定の物質=アレルゲンを敵と見なし、体外に排出しようとして起こるカラダの免疫反応。くしゃみや鼻みず、咳、目の痒みなど様々な反応が起こる。

    「『何に』反応が起きるかは、遺伝的要素、環境要因、生活習慣などが関わります。その人のカラダがある物質をアレルゲン(抗原)とみなすと、特異的な抗体が生まれ、次に同じアレルゲンが入ってきた時に強く反応し、アレルギー症状が出る、というメカニズムが最も多いです」(耳鼻咽喉科専門医・許芳行先生)

    アレルギー症状の中でも最も身近なのが、日本人の約4割が罹患しているとされる花粉症。

    「アレルゲンに大きく曝露すると発症しやすくなります。コロナ禍でマスク着用が習慣化していた時は、新たに花粉症になる人が減っていたという報告もあり、症状が出やすい時期は花粉を避けて生活することが大切です」

    ハウスダストやダニ、動物アレルギーを発症している人も多い。

    「花粉症と思い込んでいて、調べたら実はハウスダストが原因ということもよくあります。原因の特定はアレルギー治療の第一歩。保険適用の血液検査で、一度調べてみる価値はあると思います」

    「免疫療法」で花粉症から卒業!?

    ごく一部の例外を除いて、治らないといわれている花粉症。でも、症状が出ない、もしくは極めて軽くすることは可能で、治療法も日進月歩。最新の治療では、薬を使っても症状が緩和しない重症の人向けの抗体治療がある。抗体を皮下注射するというものだが、値段も高価で重症患者のみが対象とハードルが高い。

    「おすすめなのは、舌下免疫療法です。対象はスギ花粉とダニのみですが、アレルギーの原因となる抗原を少しずつ体内に入れ、反応を弱めていくことで症状を抑えることができます。1日1回舌の下に薬を置いてから飲むもので、3~4年かけて治療を続けなければならないので根気が必要ですが、1年目から効果が得られ、その後も症状の改善が年々得られます」

    治療開始は、スギ花粉の飛散の可能性がない6月~11月下旬頃のみ。8 割の人に効果が出るとされる、期待の治療法だ。根気強く続けられる人なら、来年の症状を軽減するため、まずは病院に相談を。

    要注意! 大人の食物アレルギーが増加中。

    花粉症の人に注意してほしいのが、花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)。特定の野菜や果物の摂取後、唇、舌、のどが痒くなったり、腫れるなどの症状が現れる。

    「もともと花粉症の人が、その花粉のアレルゲンと似た構造のアレルゲンを持つ生野菜や果物に、アレルギー反応を起こすのが原因です。PFASを引き起こしやすいのはシラカバなどカバノキ科の花粉症の人で、リンゴや桃、大豆(豆乳)を摂取すると症状が出るといわれています」

    スギ花粉は意外に少なく、稀にトマトに反応する程度。そのほかは上記のイラストを参照して。似た症状があれば、一度検査してみよう。

    PROFILE プロフィール

    許 芳行先生

    耳鼻咽喉科専門医。「日本橋浜町耳鼻咽喉科」院長。小さな子どもから高齢者まで幅広く対応。一人一人のニーズに合わせ、快適な日常生活を過ごすためのサポートを第一に診療を続ける。https://hamacho-ent.com/

    イラスト・オカヤイヅミ 取材、文・板倉ミキコ

    anan 2439号(2025年3月19日発売)より

    MAGAZINE マガジン

    No.2439掲載2025年03月19日発売

    カラダが整う、免疫ケア 2025

    スギ花粉や黄砂などの刺激で肌が揺らいだり、年度の変わり目の忙しさでストレスが溜まったり…。今号ではバランスを崩してしまったカラダを整える体内の防御システム・免疫機能に着目。睡眠、運動、食事などすぐに役立つ、免疫を整えるための日々のケア方法を伝授します。注目の人に迫るCLOSE UPにはミュージカル『アメリカン・サイコ』に主演される髙木雄也さん(Hey! Say! JUMP)、井上一太さんが登場。

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