
恋愛や結婚の形が多様になった今、性に対する価値観もさまざま。恒例の性に関するアンケートから、男女のリアルな声を見ていきましょう。後編は、パートナーとのすれ違い、そして対話のハナシ。
Index
日頃あまり公にすることのないセックスの話。人それぞれどのように捉えているのか。その本音を探るべく、25〜39歳の男女各200人にアンケートを実施。セックスに対する価値観や満足度、パートナーとの話し合いなどについて聞きました。
その回答をもとに、ポッドキャスト『ニシダとまつきの性々堂々』でMCを務めていた漫才コンビ・ラランドのニシダさんとタレントのまつきりなさんが白熱トーク。アンアン誌上で特別に復活して、アンケートから読み取れる今どきの性について掘り下げます。さらに、性に関するインタビュー調査などを行う社会学者のアリス・パッハーさんがデータを解説。多様な視点からセックスの現在地に迫ります!
※ アンケートは2026年6月、インターネット上にて日本全国の25~39歳の働く女性200人、男性200人を対象に行いました。
お話を伺った方
Profile
ニシダ
1994年7月24日生まれ、山口県出身。2014年、上智大学在学中にサーヤさんと漫才コンビ・ラランドを結成。ツッコミ担当。小説『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(共にKADOKAWA)など作家としても活動。
まつきりな
1997年2月13日生まれ、岡山県出身。タレント。おかやま観光特使、つやま産業支援センター特命大使。ウイスキー検定3級を所持。SNSのメイク動画や一人飲み動画が人気。ABEMAのプロレス中継や多数広告にも出演。
アリス・パッハー
オーストリア出身の社会学者。中央大学特任助教、明治大学・大学院非常勤講師。研究対象はジェンダー、セクシュアリティ、親密性。著書『したいけど、めんどくさい-日本のセックスレス現象を社会学する』(晃洋書房)がある。
information
Podcast『ニシダとまつきの性々堂々』
ニシダさんとまつきさんがMCを務めた番組。恋愛や性にまつわるテーマを取り上げ、リスナーから寄せられた悩みやエピソードをもとに、率直な意見を“正々堂々”と交わし合う。2025年4~6月まで全8エピソードが配信。今回、特別に二人のコンビが復活し、ananに出張出演!
PART2|誘うステップから、肌を重ねるまで。パートナーとの間で起きるすれ違いを覗く
パートナーがいる人は、相手とのセックスをどのように捉えているのか。なかなか言いづらい本音とは?
Q. 現在、セックス(またはスキンシップ=挿入を伴わないセックス)をするパートナーはいますか?

男女とも4割未満。なかでも相手との関係性は、男性の場合、配偶者や恋人と並んで「セフレ」も多数。アリスさん曰く「マッチングアプリで出会いの機会が増えたのも一因では」。
現在、セックス(またはスキンシップ)をするパートナーがいると答えた男女に聞きました
Q. セックス(またはスキンシップ)の頻度はどれくらいですか?

「1週間に1回ぐらい」の層が比較的厚め。男女ともにそれより短いサイクルの人も多い。ただ、女性の最多は「3か月や半年」。頻度に関しては二極化している様子。
セックスの経験があると答えた男女に聞きました
Q. パートナーとのスキンシップ、あなたが最も満たされるのは?

男女ともに「会うだけでいい」がトップで、「ハグ」が次点。少数意見には、「頭を撫でられる」などもあり、好きな人となら日常の軽いスキンシップでも十分満たされるのかも。
現在、セックス(またはスキンシップ)をするパートナーがいると答えた男女に聞きました
Q. セックスをしたい時、その気持ちをパートナーにどう伝えますか?

「したい」と言葉で伝える人が男女ともに最も多く、誤解がなくスッキリ。「表情・仕草・態度で」示すのは、気恥ずかしさから。「寝る時にいつもよりくっついて雰囲気を出す」などの声が。
セックスの経験があると答えた男女に聞きました
Q. 行為中、相手はよかれと思ってやっていそうだけど、実はあまり響いていない行動は?(複数回答)

男性は「普段と違う声のトーンや言葉遣い」、女性は「アダルト動画などで学んだテクニックの再現」がトップ。どちらもトゥーマッチな感じが共通していて、急に豹変するとむしろ冷めてしまうという。
ニシダ×まつきの本音と考察 vol.2
共にアラサーの二人が、アンケートをもとに今どきのセックス観を考察。

「会うだけで満たされる! ?」(右・まつき)、「ちょっと意外な回答も!」(左・ニシダ)
まつき 次はパートナーとの体の関係についてです。相手がいる人は、だいたい1週間に1回か、それより多いくらいセックスをしているようですね。
ニシダ 回数は、付き合っている段階にもよる気がします。あと住んでいる地域や仕事、生活リズムの違いによっても差がありそう。
まつき それはあるかもしれませんね。「パートナーとのスキンシップ」では、男女ともに「会うだけでいい」と答えた人が最多ですが、どうなんだろう〜。私だったら好きな人に触れたいって思っちゃいます。これも付き合っている段階にもよるのかな?
ニシダ 僕が意外だなと思ったのは、「行為中、あまり響いていない行動」で「部屋のムード作り」が女性の上位に挙がっていること。
まつき 私はその気持ち、わかるかも。以前、相手の家に行ったら、暗すぎて顔が見えないぞ! くらいの間接照明の時があったんです。トイレがキャンドルの明かりだったりして、私と会う前から準備していたんだなと。待ち構えられていたようで、ちょっと引いちゃいました(笑)。
専門家・アリスのデータ解説!
頻度が少なくても合意が取れていれば問題なし
セックスの頻度に関しては、PART1の質問で「セックスをするのが好き」と答えた男女が多かったことを考えると、「3か月や半年」の女性が約32%と最多なのが気になります。それだけでいいということは、あまり楽しいセックスをしていないのかもしれませんね。ただ、その頻度でいいという合意が取れているのなら、問題ないと思います。二人だけのカップル文化を持つことが大切です。「セックスをしたい時、相手にどう伝えるか?」というアンケートでも、「したい」と言葉にできている人が多いのは、とてもいいこと。日本には“察する”という美しい文化がありますが、それが伝わっていない場合は、すれ違いが起こる可能性がありますからね。
PART3|ちゃんと言葉にできてる? 心地いい関係に不可欠な対話のハナシ
性的同意など、言葉によるコミュニケーションについて。どれくらい行っているのか調査!
セックスの経験があると答えた男女に聞きました
Q. 「性的同意」を取ったことがありますか?

「性的同意」が浸透しつつあると読み取れる結果に。ただ、「上下関係などにより『NO』と言えない状況での同意は無効」など、詳しく知らずに性的同意を取ったと思っている人もいるかも。
セックスの経験があると答えた男女に聞きました
Q. パートナーとセックスについて話すことはありますか?

男性のほうが、「話す」と答えた人が多数。女性は恥ずかしさや、性のことを話すのはタブーと思っている人が多いのかも。無理に話すことはないが、必要な時には話せる関係を作っておくとベター。
パートナーとセックスについて話すことがあると答えた男女に聞きました
Q. パートナーとセックスについてどのような話をしますか?(複数回答)

PART2の「セックスをしたい時、パートナーにどう伝える?」の質問でも言葉で伝える人が多かったが、ここでも「したい」「したくない」という気分に関することが最多。意思表示を明確に。
ニシダ×まつきの本音と考察 vol.3

「話す環境を作るのは大事」(右・まつき)、「危機意識は持つべき!」(左・ニシダ)
ニシダ 性的同意の大切さは今よく言われていますが、男性のほうが取ったことがある人は多いという回答。同意を取らないことに対する危機意識が強いのかも。
まつき 私の女性の知り合いは、年下の男性とセックスをする時に同意を取るようにすると言っていましたよ。相手が年上の女性に遠慮してNOを言えないかもしれないので、断りやすい状況を作っているそうです。
ニシダ 取るに越したことない!
まつき 一方、「パートナーとセックスについて話すことはありますか?」では、あると答えた女性が半数に満たなかったですね。もう少し多いかと思ったけど…。
ニシダ ただ、話している内容の上位を見ると二人の関係を良くするためのことだったりしますよね。
まつき 確かに! これまで見てきたアンケートでは男女差のある回答もありましたが、ちゃんと話し合えばそのあたりは解決しそう。日頃から気負いなくセックスの話ができるようになるといいのかも。
専門家・アリスのデータ解説!
二人にとって性とは何なのかを話せると満足度は上がるはず
性的同意は、日本の性教育でも大きなテーマになっていますよね。男女ともに半数以上が取ったことがあると答えたのも納得です。性的同意を取る=ムードが壊れちゃうと思う人もいるようですが、そんなことはありませんよ。また、「パートナーとセックスについて話す」人は男女ともに一定数いますが、内容を見ると「したい/したくない」やセックスの感想など機能的なことが多い印象です。そこで“コミュニケーションをとっている”と満足している人も多いと思いますが、もう一歩踏み込んでほしい。二人にとってセックスとは何なのか、どういうふうに作り上げたいのか、といったことをこまめに話すと、セックスの満足度も上がる気がします。
ニシダ×まつきのアフタートーク

アンケートからは女性の意外な本音も見えて、自分も気をつけようと思うことがありました。“セックスの教科書”みたいな手引があればいいのに!(ニシダ)
データを見ながら、私自身、自分の体をもっと理解したいと思いました。自分の心地よさをわかっていれば相手に伝えられるし、関係を深められると思うから。(まつき)
anan 2507号(2026年8月5日発売)より






























