レインボー「不思議と、コントはどれだけやっても飽きないです」

(左から)ジャンボたかおさん、池田直人さん

昨年、悲願のキングオブコント決勝に進出。活躍の場をますます広げ、老若男女に愛されるポップな魅力だけではない、お笑いへの純粋な憧れ溢れる二人を深掘り。


賞レースで確かな実力を示しながら、着実にファン層を広げているレインボー。高校生が選ぶ「いま面白いと思う芸人」ランキングでトップ10入りを果たし、毎日コントを投稿するYouTubeチャンネルの登録者数も180万人を突破するなど、その人気は広がり続けています。親しみやすいキャラクターで幅広い層に愛されるジャンボたかおさん、美容男子として女性から高い共感を集める池田直人さん。見た目もタイプも正反対な二人ですが、根っこにある思いは同じ。それは、見る人を楽しませたいと願う純粋な気持ちでした。

── まずはそれぞれ芸人を志したきっかけを教えてください。

池田 僕は大阪出身で、小さい頃からしょっちゅう母親に連れられて劇場にお笑いを観に行っていて。小学生の頃に“お笑い部”というクラブを自分で作ったぐらい、お笑いが好きでしたし、すごく身近なものでしたね。5歳から高校2年生頃まで子役をやっていたんですけど、バラエティ番組への出演が多かったこともあって、憧れはずっとあったんです。それで、高校卒業後にNSC(吉本のお笑い養成所)に入りました。

ジャンボ 僕も小さい頃からお笑いが好きで、お笑い番組を全部録画して擦り切れるぐらい見ていたようなお笑いオタクでした。憧れすぎていたからこそ、自分が芸人になれるわけないと思って、放送作家やディレクターになるにはどうすればいいかなと考えていて。それでもやっぱり芸人の道も諦められなくて、大学卒業後にNSCに入りました。

── そうしてNSCでお互いに出会ったんですね。

池田 そうです。年齢は4つ違いですけど同期です。ジャンボは“感動ピスト”というコンビでやっていて、成績上位で有名でした。東西のNSC生800人ぐらいが集まる合宿があるんですけど、そこで、講師の人から合格をもらった10組ぐらいだけが、夜、みんなの前でネタ見せできるんです。そのときジャンボがやってたのが太ももを叩くネタで…。

ジャンボ 悔しくて太ももをパーンって叩いて鳴らすっていう。

池田 芸人って不思議なもので、緻密なネタとか技術では笑わないんですけど、パワフルとかパッションとかでは笑うんですよ。だからもうジャンボがパーンって鳴らすたびにドーンって沸いて。もっと技術がある人もいたんですけど、そういうのじゃないところでこんなに笑かせるやつおるんやって感心しましたね。

ジャンボ 池田も合宿でMVP獲ったりしてたんですけど、そのときは存在をちゃんと認識していなかったですね。その後、成績でクラス分けされたとき、俺は一番上のクラスになって、池田は前のコンビを解散してピンになって一番下のクラスだったんですけど、先生が「めっちゃおもろくて華あるやつおんねん」と池田を連れてきて。妙に手足の長い、イモっぽいけど華ある男で、同性からイケ好かないと思われるような今の雰囲気とは違って。

池田 どこがやねん(笑)。

ジャンボ 19歳の、本当かわいいイモっぽい男の子だなという印象で。その頃はコンビを組むなんて思いもしませんでした。

── その後、それぞれ別のコンビを経てレインボーを結成。最初に「こういうところを目指そう」と決めたことはあったのですか?

ジャンボ 俺が明確に覚えているのは、池ちゃんに「どうなりたい?」って聞かれて、「近い先輩に頼られる芸人になりたい」って言ったんです。そうしたら池ちゃんが「いや、そんなんすぐやで」って。

池田 当時のジャンボは、ライブのエンディングとかみんなでわーっとしゃべるときにまったく前に出ることがなかったんです。

ジャンボ 池ちゃんは前に出るほうだから、俺、「やめてください、お願いします」って心の中で本気で祈ってたぐらい(笑)。

池田 想像できないですよ。今なんてもう他の人隠してでも最前線行ってますもんね(笑)。

── でも、池田さんには、そんなジャンボさんがそのうちすぐに“近い先輩に頼られるようになる”というのが見えたんですね。

池田 同期とか、ちょっと上ぐらいの先輩とやるライブでは、ジャンボは最強やったんですよ。

ジャンボ 内弁慶気質だからね。

池田 どんどん仲いい人が増えていって、ジャンボからもガンガン行けるようになって、仲間を増やしていった、みたいな。ジャンボは山のてっぺんにいる親分なんですよ。で、最初小さかったその山がどんどん大きくなっていった感覚ですね。

ジャンボ あのときの池ちゃんの言葉は大きかったですね。俺は正直無理だと思ってました。でも、気がついたら先輩たちに「このコーナーはジャンボいるから大丈夫か」みたいなことを言ってもらえるようになって。今では千鳥の大悟さんに「ジャンボ、この前のあれめっちゃ良かったな」って言ってもらえたり、(明石家)さんまさんが楽屋で「ジャンボええな」って言ってくださったり…。嬉しくて、池ちゃんに「聞いてよ」って報告しましたね。

コントという帰ってこられる“家”があってよかった

── そんなお二人にも一時期解散危機があったそうですね。

ジャンボ その頃、本当に俺は池田を疑っていたんですよ。「俺を踏み台にして一人で売れようとしてるんだろう」って。でも、俺がそう思ったときに「YouTubeに毎日コントをアップしよう」って池ちゃんが提案してくれて。そうして寄り添ってくれなかったら、普通に解散してたと思います。

池田 そうかもしれないなあ。

ジャンボ だからレインボーの分岐点は結局全部池田が作ってるんですよね。

── 池田さんとしては、ジャンボさんへの信頼はずっと変わらず?

池田 変わらないですね。ジャンボは、僕が持っていないものをたくさん持っていますから。ネタを作るスピードも違って、ジャンボはパンッて思いつくけど、僕はじっくり。リーダーシップみたいなものも僕にはないですし、本当に頼もしいです。

── YouTubeのコントしかり、レインボーはお二人で一緒にやられることをすごく大事にしている印象があるのですが…。

ジャンボ いや、個人仕事多いですよ。メディアに出るときも半分ぐらいは別だったりしますし。でも、活動の場が全然違うからこそいいんでしょうね。

池田 ジャンボが食べてる間、こっちは美容してる(笑)。

ジャンボ この間、「池田さんが『あざとくて何が悪いの?』で無双しているのを見て、レインボーさん好きになりました」っていうファンレター来てびっくりしたんですから。「えっ、池田って『あざとくて〜』で無双してるの!?」って(笑)。だから、ニコイチっぽい感覚は自分たちにはまったくなくて…コントで365日スパーリングしてるだけだよな?

池田 そうやなぁ。でも別々だからこそ、絶対に帰ってこられる“家”があってよかったですね。

ジャンボ 不思議なもので、コントだけはどれだけやっても飽きないですしね。

── コンビ活動していく上で共有している信念はあるのですか?

池田 ジャンボがよく口に出して言ってるのは、「その場のお客さんを楽しませる」っていうことで、それは僕も思ってます。

ジャンボ そこはブレないですね。どんなにそのとき仲悪かろうが、それだけは一緒です。俺ら売れない期間、いろんな営業に行っていて。30分やっても誰も聞いていないとかそういうところを乗り越えているので、来てくれるお客さんがとにかくありがたいよね。

池田 うん。

ジャンボ 来てくれた方に心から楽しんで帰ってもらおうというのだけはずっと変わらないです。

── 6月から行われる単独ライブも、まさにそんな意気込みで?

ジャンボ そうですね。今のところすごく楽しくネタ作りをしているんですけど、楽しすぎて、ものすごくスベるような予感もしてますね。なぁ?

池田 バランスとらなきゃやばいな。俺らが「楽しい!」「おもろ!」だけでやっちゃってるかもしれないから(笑)。

ジャンボ しっかりネタ作って、皆さんに楽しんでいただければ。「いいもん観たなー」って思いながら帰ってほしいです。

池田 このときだけは日頃の疲れとかも全部忘れて楽しんでもらいたいって心から思いますね。

── お話をうかがっていると、本当に充実していらっしゃいますね。

池田 好きな仕事でごはん食べられているのがありがたいので、この先の野望とかも特になくて。健康で続けられたらってだけですね。だから、ジャンボがダイエット始めてくれて嬉しいですよ。

ジャンボ もう10㎏減ったからね。

── 痩せすぎるとビジュアルが変わってしまいませんか?

ジャンボ そういえば、盛山さん(

さん)がアンアンさんの企画で痩せたときに「次はジャンボがええんちゃいます?」と言ってましたけど、俺、正直、痩せたらすごいハンサムになってしまうんですよ。

池田 そうなるとジャンボではなくなるもんなぁ。

ジャンボ そうね。でも、俺よりアンアンで表紙飾るの夢な男がいますからね(と、ニヤニヤしながら池田さんを指差す)。

── そうだったんですか!(笑)

池田 そうですよ。にーやん(盛山さんの次に挑戦した

さん)より俺のほうに話来るべきだったでしょ。

ジャンボ 池ちゃんじゃ腹筋割れても話題にならないから。

池田 なるやろ。一回太ろか?

ジャンボ アンアンのためだったらそんなんもできる?(笑)

池田 全然できます。いったん増やして美容やめてから痩せます。ブーメランパンツまでいけますので、ぜひ。

ジャンボ 見たくないよ、そんな表紙!(笑)

Profile

レインボー

右・池田直人(いけだ・なおと) 1993年9月19日生まれ、大阪府出身。美容男子として知られ、2023年にコスメブランド『makeumor』を設立。 左・ジャンボたかお 1989年6月25日生まれ、千葉県出身。'23年に初の小説『説教男と不倫女と今日、旦那を殺すことにした女』(KADOKAWA)を発売。YouTube「レインボーコントチャンネル」に毎日ネタ動画をアップし続けている。

information

レインボー単独ライブ2026「なんにも言えないよ。」

2016年の結成年から、コロナ禍時の2020年を除き毎年行っている単独ライブを今年も開催。6月14日(日)の東京公演を皮切りに、宮城、北海道、福岡、愛知、石川、大阪の全国7会場にて計9公演を行う、自身最大規模のツアー。7月26日(日)のなんばグランド花月公演は配信も実施。チケット購入はこちら

 

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写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office) インタビュー、文・野村文

anan 2496号(2026年5月20日発売)より
Check!

No.2496掲載

守れ!夏の肌と髪 2026

2026年05月20日発売

年々過酷さを増す夏に向けて、紫外線や湿度、寒暖差に負けない肌と髪の育み方を紹介する、anan恒例の美容特集号。 今注目のあの人が、自身のスキンケア・ヘアケアについて語ってくれました。

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