エバース「この髪型? カッコいいからに決まってるじゃないですか(町田)」

2年連続で『M-1グランプリ』の決勝に進出し、人気急上昇中! 結成11年目になる現在、「結果が出るのが遅かった」と話すお二人の本音や、同居時代のエピソードが満載です。


ボケ&ネタ作り担当の佐々木隆史さんと、ツッコミの町田和樹さんからなるエバース。昨年の『M-1グランプリ』(以下、M-1)では、磨き上げた珠玉のネタで会場を沸かせ、1万1521組中3位に。瞬く間にその名を全国へ轟かせた。

── 同期のお二人。コンビ結成の経緯を教えてください。

佐々木隆史(以下、佐々木) どっちから声をかけたわけでもなく、メシを食いに行った時にじゃあコンビ組むかって感じ。

町田和樹(以下、町田) 前にも別々にコンビを組んでいたので、2回目で。

── 結構ラフな感じなんですね。

佐々木 とりあえずネタ見せの授業があるから…ってそんなもんですよ。こんなに長くやるとは思ってなかったです。

町田 いや、とりあえずではあるけど、俺はそんなふうには思ってなかったですよ。自分はネタ書けないけど佐々木は書けるんで、俺はやりたいって感じでした。

── 2年連続でM-1の決勝進出という快挙を成し遂げたことで、さらに知名度が上がったかと思います。実感していますか?

町田 飲食店とか電車内では結構目立つみたいで。M-1後は特にお父さん、お母さん世代の人たちにも気づいてもらえるようになって嬉しいです。

── 目立つのはやはりその髪型? 何か狙いがあるのでしょうか。

町田 何狙いか? カッコいいからに決まってるじゃないですか。

── ちなみに、なんというヘアスタイルですか。

町田 刈り上げですよ! 後ろを長くしてるのは、短いよりはカッコいいからですよ!(笑)

── ですよね(笑)。佐々木さんは、実感はありますか?

佐々木 僕も声をかけられることが増えました。例えばお店で、あるお客さんから「写真撮ってください」と声をかけられて「いいですよ」と応じたらそこにいた全員に「私もいいですか」って言われて、結局全員と写真を撮ったんです。自分のことなんて誰も知らないと思って行動していたけど、それではいけないと思いました。

── なんて声をかけられると嬉しいですか? 「カッコいい」とか。

町田 カッコいいは困ります。「いや、そんなわけあるか!」って言いますよ。

佐々木 でもカッコいいはやっぱり嬉しいですね。ただ「応援してます、頑張ってください」なら「ありがとうございます」で終われるけど、「あ!」ってなって「わ、佐々木さんですよね、やば!」みたいなのだとどう返していいかわからなくて困りますね。そんな暇じゃねぇよ、って(笑)。

── 確かに(笑)。吉本芸人にとって劇場は若手芸人の登竜門でもあると思いますが、エバースさんは「ABCお笑いグランプリ」などでの優勝経験もあって。それでもまだ劇場を卒業せずに、残ると決めているそうですね。どんな想いからですか?

佐々木 コンビとしてはまだ11年目。僕らの先輩でまだ劇場に所属している人もいますし、修業中の後輩もいっぱいいる中で、自分たちもまだ修業中の身だという気持ちがあります。調子に乗らないように、みたいな感覚も。

── 劇場に恩返しをしたい、という言葉も目にしました。

佐々木 そうですね。僕らは結果が出るのがめっちゃ遅かったんです。神保町よしもと漫才劇場の所属になってから、長い間集客もできていなければ結果も出せていないヤツらなのに、赤字覚悟で主催ライブを開いてもらったり、出番数をたくさんいただきました。そのおかげで、M-1の決勝に残れたりするぐらいの漫才師になれたと思っていて。だから決勝行ったからもう卒業しますわ、というのはどうなんだろう…と。

── お二人で話し合って?

佐々木 がっつり話し合ったわけではなく、町田が卒業したがっていたんで軽く説得をしたぐらい。

町田 卒業したがってたわけではないですよ。

── ラジオを聴いていてもそうですが、佐々木さんは町田さんが天狗になることへの危機感が結構あるように感じます。

佐々木 でもありがたいですよ。町田の振り見て我が振り直せ、じゃないですけど。もし町田がめっちゃ謙虚なヤツだったら、僕が天狗になる可能性がありますし。

町田 (小さい声で)バランスですね、バランス。

── 実際、やや天狗に…?

町田 なってないですって、まじで。もともとそういうヤツってのはあるかもですけど。だからちょっと目立ってくると「あいつ!」ってなってるだけのやつです。

佐々木 昔は調子に乗ってると思われないようにしてたのかもだけど、最近は普通というか、もともとの人間性を出すようになった。

町田 本当にそれだけです。

佐々木 でも「あの時あいさつ無視してたよ」とか「ああいう時にずっと携帯いじってるのは失礼だよ」とかは言うようにしています。

── それを聞いて町田さんは?

町田 その通りだと思うこともあれば、ちょっと目を光らせすぎじゃない? って時もあります。

佐々木 視聴者が聴いてくれている状況だから受け答えをしてくれるというのもあります。裏で言ったら無視されることもあるんで。

── なぜ無視するんですか?

町田 もう、次の話題に行きましょうよ…。

── わかりました(笑)。この号が発売される頃は全国ツアーの真っ最中。地方によって同じネタでもお客さんの反応は違いそうですが。

佐々木 東京だけでやってると、お客さんがかぶってきたり、同じネタを繰り返していると反応も同じになってきたりしますが、全国ツアーだと意外なところがウケたり、逆にここウケないんだ…があったりで面白いです。

── 今はまだツアー前(取材時)ですが、何か考えていることは?

佐々木 90分のライブでネタは8本ぐらいだと思いますが、各地で新ネタを2本ずつぐらい出していって、最後の東京でその中でも渾身の8本を披露できたらなと。

町田 M-1はネタ1本4分の制限でガチガチに固めているんですが、単独はそうじゃないぶん、いい漫才を見せていきたいです。

── すでに演出の案があったり?

佐々木 コントはやらず漫才だけですが、町田の牛丼早食い動画とかあればいいな、って。

町田 いや、やらないって。

佐々木 何も考えないくせに文句言うな。

── 町田さんには何かいい案が?

町田 (即答で)ないです(笑)。

そりゃあ調子に乗るし、天狗にもなるかって感じ

── お二人は以前同居されていたそうですが、当時の忘れられないエピソードはありますか。

佐々木 すごくびっくりしたのは、町田が家事を一回もやったことがなかったこと。実家にいた時は全部お母さんにやってもらっていたみたいで。洗濯物をしわくちゃのままハンガーにかけていたんです。それで「一回パンッてやればいいじゃん」って言ったら「初めて洗濯したから」って言われて。そんな人間いるんだと思いました。

町田 初めて実家を出たから。

佐々木 他にもヤバいところがあったと思うけど、でも一緒に住んだことで、こういうヤツだからしょうがないかと思えるようになった。ムカつくことがあっても、まあこのぐらいのことするヤツだよな、って。だから今売れてきて、そりゃあ調子に乗るし、天狗にもなるかって感じ。

── 話が戻ってしまいました…。

町田 …。俺は佐々木のこと、思ったよりも人見知りなんだと思いました。ある時バイクの鍵をどこかで落としたと言い出して、マスターキーだからヤバいって俺も一緒に駐輪場まで探しに行ったんです。なかなか見つからなくて「誰か拾って届けてくれてるかもしれないから、交番行ったら?」と言ったら「行きたくない。知らねえヤツと喋りたくない」って。俺が行くわけにいかないって説得したんだけど、結局行かなくて。

佐々木 極度の面倒くさがりかも。

町田 それもあるね。

佐々木 結局スペアキーでずっと乗ってたんですけど、僕がバイクにあまり乗らなくなって、町田にバイクを貸したことがあったんです。そのあと久々に僕が乗ろうと思ったらスペアキーがなくて。それで町田に聞いたら「最後に乗ったのは俺じゃない」と言い張ったんです。ある時、番組の企画で町田の家の引っ越しをしたんですが、汚い部屋から僕のスペアキーが出てきて。やっぱりこいつでした。

町田 そもそも交番に行っていればそうならずに済んだ話。まあお互いさまです。

── そういうことに(笑)。最後に、それぞれ今プライベートで興味があることを教えてください。

佐々木 僕はガールズグループのHANA。ライブを観に行くぐらい好きです。オーディションをたまたま見てハマりました。ダンスも歌もめっちゃ上手いのに、まだ何者でもない女の子たちで、でも誰かの目にさえ留まればえげつないことになるなと。いざデビューしたら、ほら見ろ! って感じ。今まで彼女たちを落としてきた人たちは、何を見てきたんだ、って。でもこれってM-1に近いかもしれないですね。まだ誰も知らない芸人が決勝に行ったら、みんながうわぁ! ってなるじゃないですか。でも予選から追いかけてる人は「ほら見たことか」って。

── 佐々木さんは幼少期から野球一筋で、推薦で大学まで行かれていますね。ストイックなものの見方は、野球で培ったり?

佐々木 勝負事に対してはそうかもしれないですね。M-1に挑む姿勢や心構え、ここでヒヨったらダメだとか。

── 納得です。町田さんは?

町田 ポン酢かな。しゃぶしゃぶがめっちゃ好きで、地方に行ったら大体ポン酢を買って帰ります。でも今までのNo.1は、メッセンジャーの黒田さんからいただいた『勝貴屋』さんの。その後もネットで買い続けていて。そして僕のポン酢好きを知ったファンからもよくポン酢を送っていただくので、冷蔵庫の中はほぼポン酢です。

Profile

エバース

左・佐々木隆史(ささき・たかふみ) 1992年11月6日生まれ、宮城県出身。右・町田和樹(まちだ・かずき) 1992年4月24日生まれ、神奈川県出身。共にNSC東京校21期生で2016年にコンビ結成。『M-1グランプリ』で'24年は4位、'25年は3位。『OH!バンデス』(ミヤギテレビ)内の月曜コーナー「エバースの卵~宮城のガチでエッグいものを探せ~」に出演中。

information

全国ツアー「エンタイトルスリーベース」が開催中! 宮城・愛知公演を経て、7月24日に北海道、8月14日に広島、9月4日に福岡、10月2日に大阪、11月17日に東京で公演。チケットはFANYチケットで販売。東京公演は配信もあり。詳しくは「全国お笑いライブ よしもとライブ」でチェック!

Loading...
写真・YURIE PEPE インタビュー、文・若山あや

anan 2504号(2026年7月15日発売)より
Check!

No.2504掲載

整う腸活 2026

2026年07月15日発売

お腹の調子だけでなくダイエット効果、免疫力、睡眠の質や肌荒れの改善など全身への効果が報告されている「腸活」。今回は無理せずに日々の暮らしに取り入れられる、やさしい腸活のアイデアをレシピ、アイテム、エクササイズなど幅広く紹介していきます。

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line
ピープル

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Hana Hope「ステージでは、“見る”ことを大切にしています」
Hana Hope「ステージでは、“見る”ことを大切にしています」
People
ふみの「楽器を持って歌っている時に、自分らしさを感じられる」
ふみの「楽器を持って歌っている時に、自分らしさを感じられる」
People
光嶌なづな「自分のためではなく、誰かのために演じたい」
光嶌なづな「自分のためではなく、誰かのために演じたい」
People
みんな大好き、元気でなんだか親しみやすい通常MODE! ありのままのモナキのわちゃわちゃ座談会
みんな大好き、元気でなんだか親しみやすい通常MODE! ありのままのモナキのわちゃわちゃ座談会
People

Movie

ムービー

Regulars

連載