1月23日公開の映画『PROJECT Y』でチョン・ジョンソさんとW主演を務めたハン・ソヒさん。その圧倒的な美しさと確かな演技力で、いまや韓国を代表する俳優のひとりとして注目を集めています。本作のファンミーティング付きジャパンプレミアのために、映画のイベントとしては初来日を果たしたソヒさん。多忙なスケジュールの合間を縫って実現した今回のインタビューでは、作品への思いや、彼女の素顔が垣間見える言葉が印象的でした。撮り下ろしカットとともにその魅力をお届けします。

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    ただ横にいてくれるだけで頑張れる、バディ役のチョン・ジョンソさんとの尊い関係

    劇中でのドギョン(左)とミソン(右)。ⓒ 2026 PLUS M ENTERTAINMENT, CLIMAX STUDIO AND WOWPOINT ALL RIGHTS RESERVED.

    ソウルの繫華街で支え合いながら生きてきたふたりの女性、ミソン(ハン・ソヒ)とドギョン(チョン・ジョンソ)。昼夜を問わず働き、ようやく夢に手が届くはずだったその日、信じていた人物から騙されて財産を全てを失ってしまう…。絶望の底に突き落とされたふたりは、隠された金塊の噂を頼りに、危険な強奪計画へと踏み出していく。

    ── 映画『PROJECT Y』では、一攫千金のチャンスを手にいれるため危険な大勝負に挑むミソンを演じられました。これまで演じてきた役柄とは正反対の部分に惹かれたと伺いましたが、逆にご自身と似ていると感じる部分もありましたか?

    正直に言うと、私自身とはあまり共通点はないのかなと思います。ミソンとドギョンは、未来のことを考えるよりも、まず目の前の状況に集中するキャラクターです。一方で、私は常にこの先どうなるかを考えて心配してしまうタイプ。自分の行動には必ず責任が伴うと考えているので、あまり無茶なことはできません。それに、もし目の前に金塊が現れたとしても、持っていこうとは思わないです(笑)。

    ── 作品の中で、ミソンとドギョンがパワフルに突き進む強さに圧倒されました。ミソンを演じるうえで意識したことを教えてください。

    切迫した状況に追い込まれているからこそ、普通ならできない大胆な選択をする。なぜあのとき、その行動を選んだのか。観客の方に「こうせざるを得なかったんだ」と納得していただけるように表現することを大切にしました。

    撮影はとても楽しかったです。内容はある意味ファンタジーで、日常では起こり得ない出来事が描かれている。だからこそ、思いきり役に入り込んで、楽しみながら演じることができたと思います。

    ── ミソンのバディを務めるドギョン役のチョン・ジョンソさんとは、プライベートでも仲が良いそうですが、撮影現場で印象に残っているエピソードはありますか?

    いちばん印象に残っているのは、ふたりで地面を掘り起こしたことです。とても寒い中、土埃にまみれながら一緒に土を掘り続けたシーンは、今でも強く記憶に残っています。

    撮影はハードだったので、ふたりともゆっくり休むことはもう諦めていました(笑)。そのかわり、休憩時間も一緒に過ごしたり、撮影がない日でも同じ時間を共有したりすることが多かったです。彼女は私にとって癒やしの存在であり、同時にお互いを励まし合い、奮い立たせてくれる存在でもあります。現場で何か特別な出来事があったというより、ただ横にいてくれるだけで頑張れる、そんな大切な存在でした。

    また、この作品への出演を決めた理由のひとつには、彼女の存在も大きくあります。同世代の俳優とひとつのフレームに収まる作品は、韓国映画ではまだ珍しいので、一緒に主演を務められたことを大変うれしく思っています。

    ── おふたりで演技について話し合うことはありましたか?

    台本は早い段階で一緒に読み込み、物語や役については十分に話していたので、撮影が始まってから改めて細かく話し合うことはほとんどありませんでした。それに、よく知っている間柄なので、言葉で確認し合うというよりも、自然と呼吸が合っていったという感覚です。お互いに相手の魅力を引き立てられたら…という気持ちで現場に立っていました。

    日常の中に散りばめられた“小さな幸せ”を探すことが大きな幸せへとつながる

    ── ミソンは「平凡な生活こそ幸せ」と考えているように感じました。ソヒさんは、どんなときに幸せを感じますか?

    幸せというものは、本当にささいなことや日常の中から見つけられるものだと私は思っています。直近の幸せでいうと、まさに今、こうして日本に来られたことや、編集部の皆さんにお会いして取材していただけたことも、私にとってはとても幸せな出来事です。それに、この作品『PROJECT Y』に参加できたことも、大きなスクリーンで自分の演技を届けられることも、私にとっては確かな幸せです。

    撮影がどれだけ大変でも、その後においしいものを食べられたら幸せですし、それだけでまた頑張ろう、と思えるんです。そうした小さな幸せを探してみると、日常にたくさんの幸せが散りばめられていて、それが積み重なってとても大きな幸せになるような気がしています。

    「ハートをください」というリクエストに応えて…かわいすぎるハートをいただきました♡

    ── 作品の中で、ふたりが夢や目標に向かって取り組む姿も印象的でした。ソヒさんご自身が、目標を達成するために心がけていることを教えてください。

    何よりもまず、健康であることが大前提だと思っています。健康であってこそ、仕事にも前向きに向き合える。とても当たり前のことですが、実はいちばん大切なことですよね。

    健康のために心がけているのは、よく寝て、よく食べること。私は食事制限をするとストレスが溜まりやすいタイプなので、基本的には食べたいものを食べるようにしています。その分、ボクシングでカロリーを消費していますが、ダイエット目的というより、体を動かすことで気分転換になるのが大きいですね。

    ── 監督は“観客が見たいと思う、かっこいい存在”として、ソヒさんをキャスティングされたそうですね。ソヒさんが考える“かっこよさ”とはどんなことでしょうか?

    自分の主体性を持って生きていることだと思います。自分の人生を、より良いものにするために、日々成長しようとしている人はかっこいいですよね。ときには、自分は全然成長できていないと感じることもあるかもしれませんが、実際には少しずつでも前に進んでいると思うんです。

    私は、自分自身を客観的に見ることを大切にしています。客観的に見て良くないと思う部分があれば、きちんと直していきたいですし、魅力的かも、と感じたところはさらに伸ばしていきたいと思っています。

    たとえば自分をひとつの商品に見立てたとき、見た目のデザインが少し物足りないと感じたらスタイリングを変えてみる。味がいまひとつだと感じたら、自分の考え方や価値観を見直してみる。そんなふうに調整していくイメージです。

    私の仕事は、良くも悪くも多くの方の目に触れるもの。だからこそ、みなさんが何を感じ、何を求めているのかを気に掛けることは必要なことだと思っています。できるだけ多角的に自分を見つめ、さまざまな視点を持てる人でありたいと思っています。

    終わりなき演技の道を究めていくことこそが、私の人生のミッション

    ── 本作は、人生をかけた復讐を描く物語ですが、ソヒさんが人生をかけて向き合っていることは何でしょうか?

    人生をかけてというと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、演技です。俳優の道に終わりはないと感じていますし、より良い演技で、観客のみなさんに新しい作品を届けたいと願っています。これまで感情が複雑にぶつかる役や、苦難や逆境を抱えたキャラクターを演じてきたので、今後はまったく違う魅力の役柄にも挑戦してみたいと思っています。

    ── 最後に作品の見どころについて教えてください。

    本作には、ミソンとドギョンだけでなく、魅力的なキャラクターがたくさん登場します。特定の誰かが前に出るというより、俳優みんなで物語を紡いでいく、アンサンブルのような作品だと思います。それぞれの人物に目を向けながら観ていただくことで、物語の奥行きや楽しみ方も、より広がると思います。

    Profile

    ハン・ソヒ

    1993年11月18日生まれ。モデルとして活躍後、2017年の俳優デビュー。2020年、Netflixオリジナルドラマ『夫婦の世界』 で、妻子ある男性の不倫相手役を鮮烈に演じ、大ブレイク。『わかっていても』『マイネーム:偽りと復讐』『京城クリーチャー』 など、話題のドラマに次々と出演。2024年、少女たちの切ない恋を描くクィア・ロマンス『12 月の君へ』で、映画初出演・初主演。 アクションからロマンスまで幅広い役を自在に演じ、韓国のみならず世界的な人気を誇る。

    Information

    映画『PROJECT Y』

    ソウルの繁華街で必死に生き抜いてきたミソン(ハン・ソヒ)とドギョン(チョン・ジョンソ)。「昼は働き、夜は眠る」――そんな普通の暮らしを夢見ていた2人だったが、ある事件をきっかけにその希望は崩れ去る。失意の中、二人はソウル近郊に隠された7億ウォンの大金の噂をつかみ、一攫千金を狙う危険な賭けに踏み出すが…。目的のためなら手段を選ばないボスの追手が迫り、2人は後戻りできない運命へと突き進んでいく――。

    監督:イ・ファン

    出演:ハン・ソヒ、チョン・ジョンソ、キム・シンロク、チョン・ヨンジュ、イ・ジェギュン、ユア(OH MY GIRL)、キム・ソンチョル

    ⓒ 2026 PLUS M ENTERTAINMENT, CLIMAX STUDIO AND WOWPOINT ALL RIGHTS RESERVED.

    写真・内山めぐみ 取材、文・岡井美絹子

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