
毎朝買うカフェラテや、仕事帰りのコンビニスイーツ。こうした無意識に払っている少額の支出をラテマネーといって、ムダの温床になりやすいって知ってた?
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“ちりつも”なラテマネーと特別費は自問自答を。
「たとえ数百円でも、積み重なれば万単位の出費に。ラテマネーは日々の中に埋もれているので、家計を見える化しないと把握できないのが難点。この機会にレシートを集めるなり、家計簿アプリを使うなりして、自分がどのぐらい使っているか調べてみて」(ファイナンシャルプランナー・黒田尚子さん)
でも、カフェやコンビニ利用をゼロにしたら心がすさんでしまいそう……。バランスをどうとれば?
「予算を決めて、その中で楽しむのがコツ。たとえば、スイーツは月2回までなどルールを作るのもおすすめ」
もうひとつ、ムダが気になるのが特別費。資格の勉強などはさておき、服などはどこまで必要でどこから浪費か、線引きが難しい。
「迷ったとき意識するといいのが、下の図にあるNeeds(必要)とWants(欲しい)で区分する考え方。いったん立ち止まって、その出費がどのゾーンにくるのかを考えてみると、浪費かどうか判断できるように」
【POINT】ラテマネーってどんな出費?
無意識に払っているお金がラテマネー。意識するだけで減らせる出費なので、レシートなどを振り返り、自分のクセを知っておこう。
・気の進まない飲み会…5,000円×月2回
・時間つぶしのカフェ…380円×月6回
・仕事帰りのコンビニ店500円×月10回
・ATMの利用・振込手数料…110円×月4回
・スマホアプリの購入やアプリ内課金…300円×月3回
・終電に乗り遅れたタクシー代…5,000円×月1回
・フードデリバリーの手数料や割増料金…500円×月3回
→たとえば上記のようなラテマネーを使っていると…
月額25,120円×12か月=年額301,440円
【POINT】「消費:投資:浪費」=「7:2:1」
出費をNeeds(必要)とWants(欲しい)で区分してみると、それがどんな出費か考えるきっかけに。右下にくるものはほどほどに楽しもう。

【ないと困るもの】
・生活必需品
・住居
・水道、ガス、電気
【必要&欲しいもの】
・趣味、旅行、習い事
・大好きな食べ物や読みたい本
・誰かへのプレゼント
【いらない&欲しくないもの】
・気の進まない飲み会
・安いだけのセール品
・時間つぶしのパチンコ、ギャンブル、ゲーム
【ただ欲しいもの】
・見栄を張るために買うバッグや化粧品
・「映え」スイーツやカフェ
まず、左下にくる必要性も欲しくもない出費は迷わずカット。「左上の欲しくはないけどないと困るものは“消費”。右上の必要かつ欲しいものは、“投資”です。右下は、必要性はないけれど、心が求める意味のある“浪費”。使えるお金を消費7:投資2:浪費1で予算化してみると、家計改善のヒントになります」
Profile
黒田尚子さん
ファイナンシャルプランナー(CFP(R))。城西国際大学、千葉商科大学非常勤講師。『マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから 超ビギナーが今すぐやること教えてください』(主婦の友社)ほか、著書多数。
anan2449号(2025年6月4日発売)より