ヘッドマッサージで、入浴の効果をアップ。
日中の疲労を解消させ、睡眠の質を上げたいなら、頭のむくみとコリを取るのが一番、とヘッドスパ美容研究家の山本幸恵さん。
「むくみは、血流が滞っていたり、内臓が疲労している証し。顔や足のむくみは自覚しやすいですが、頭のむくみやコリには気づいていない人がほとんど。頭には、足の裏同様に全身の反射区があるので、ここをほぐせば全身に影響を及ぼせます。また、頭の筋肉は他の部位に比べて薄く、マッサージで血流改善を促しやすいのです」
さらにお風呂時間にヘッドマッサージを行うことで、効果は倍増。「体温が上がり、代謝が上がる入浴は、元々疲労解消に最適です。入浴時に頭のコリやむくみを取れば、さらに良い効果が得られます」
今回は、シャワーを使ったオリジナルメソッドを伝授。
カラダの緊張をオフ
私たちの首や肩は日中、デスクワークなどでこわばりっぱなし。そこで、お風呂時間ではまず、全身の緊張を解くポイント3か所に、シャワーの水圧を使ってマッサージ。血流が上がり、ヘッドマッサージの効果も上がる。
仙骨をシャワーでマッサージ
シャワーを固定して、肩の力は抜き、両手は太ももの上で若干前かがみの姿勢に。気持ちいい温かさの水温で、シャワーを仙骨辺りに当てる。骨盤まわりの緊張が解け、下半身が温まってくるまで続ける。呼吸は深くゆっくり。
仙骨は、骨盤の中央にある逆三角形の骨。全身の骨格や血流に影響を及ぼす、重要な箇所。子宮とも深い関わりがある。
シャワーの水圧でリンパの流れを促進
シャワーヘッドを持ち、左鎖骨の上を左右にゆっくり5往復。続いて首を若干右に倒すと飛び出す筋肉(胸鎖乳突筋)に、左耳の後ろから鎖骨までシャワーを当てて刺激。ゆっくり上下に5往復。右側も同様に。呼吸はゆっくり。
体内の老廃物を排出するリンパの終着点がある鎖骨。胸鎖乳突筋は頭と鎖骨をつなぐ筋肉で、頭の血流に影響を及ぼす。
頭のツボ「百会」を刺激する
シャワーを固定し、水圧を強めに出す。水圧があまり強くないタイプなら、水温を42~43度のやや高めに設定して。水流を数十秒間、頭のツボ・百会に当てる。呼吸はゆっくり。頭が熱くなりすぎない程度で止める。
頭頂部の中央にある百会は、血流の改善や、自律神経のバランスを整える作用があるツボ。ストレスの緩和にも効果あり。
リブキャミソール¥8,000 ショーツ¥6,250(共にスキンアウェア/スキンアウェア東京ミッドタウン日比谷 TEL:03・6434・9005)
山本幸恵さん ヘッドスパ美容研究家。2006年の開業以降、独自開発の深頭筋マッサージを3万人以上に施術。YouTubeチャンネル「山本幸恵の深頭筋研究室」も展開中。
※『anan』2020年9月9日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・メイ・パクディ イラスト・鈴木衣津子 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)