オイルが栄養価を高め、野菜をおいしくする!
ビタミンやミネラル、ファイトケミカルなどの抗酸化物質、食物繊維などカラダにいい成分を豊富に含む野菜。毎日必ずサラダを食べている人や、野菜をたくさん摂ることを意識している人も多いのでは。「野菜は火を通すことでかさが減り、たっぷり食べることができます」とは、『野菜はあたためて食べる!』などの著書がある、料理研究家の堤人美さん。堤さんがおすすめするのが、野菜を“炒める”“茹でる”“蒸す”ときにオイルを足すことで、野菜の栄養価が高まる“ホットオイルサラダ”だ。
「温めるだけ、オイルをかけるだけだとダメで、オイルを使って野菜を温めることがポイントです」
火を通すことで、ファイトケミカルを保護している細胞壁が壊れ、効率よく吸収できるといわれている。また、β-カロテンやビタミンEなどの脂溶性ビタミンも、オイルと一緒に摂ることで吸収されやすくなり、栄養価が高まるのだ。
「オイルが膜を作ってくれるので、野菜の食感が損なわれず艶やかに仕上がります。オイルのコクや風味もプラスされて、香りも立つので、おいしさが格上げされます」
茹でる
塩と一緒にオイルを入れてから茹でる。短時間で火が通り、歯応えが良くなる。オイルが絡み艶やかになり、色鮮やかに。
炒める
オイルの基本的な使い方が炒める・焼く。野菜にコクと香ばしさを加えられる。甘味や旨味が、より濃厚になる野菜も。
蒸す
オイルを全体に回しかけ、蓋をして蒸す。素材がオイルでコーティングされるので、旨味が逃げずパサつかない出来上がりに。
ホットオイルサラダのレシピを一つ、ご紹介します!
焼きつけることで、そら豆の甘味がギュッと凝縮! パルミジャーノの洋風ソースもぴったり。
そら豆といんげん、ベーコンの焼きサラダ
材料/ 2 人分
そら豆…10~15さや(正味120g)
いんげん…8本(100g)
ベーコン…2枚
オリーブ油…大さじ2
【A】
粉チーズ(パルミジャーノ)…大さじ2
にんにく(すりおろし)…少々
牛乳、酢…各大さじ1
塩…小さじ1/3
作り方
- そら豆はさやから出して皮をむく。いんげんは半分の長さに切る。ベーコンは3等分に切る。
- Aを小さめのボウルで混ぜる。
- フライパンにオリーブ油を入れ中火で熱する。そら豆といんげんを入れ塩をふり、木べらなどで押さえながら3分ほど焼きつける。色が鮮やかになってきたら返してベーコンを加え、さらに2分焼く。
- 器に盛り付け、Aをかける。
堤 人美さん 料理研究家。書籍や雑誌、CMの料理製作などで活躍。『野菜がたっぷり食べられる あたたかいサラダ』(家の光協会)ほか、野菜料理の著書多数。
※『anan』2021年4月14日号より。写真・衛藤キヨコ スタイリスト・野崎未菜美
(by anan編集部)