悩みや疑問を解消して、チョコレートを味わおう。
気軽に楽しめるチョコレート。日常に根付いているぶん、食べ方や保存法に疑問があっても、スルーしている人も多そう。食べる機会が増える、これからのシーズンに向けて解決したい悩みや疑問を、長年チョコに携わってきたさつたにかなこさんに伺いました。
「確かに、チョコレートの正しい食べ方はあまり浸透していないかもしれませんね。でも、肩ひじ張って食べなくても大丈夫。ここで紹介するのも、知っていればもっとおいしくなる、気軽なヒントです。ただ、ゆっくり落ち着いて味わってほしいという想いはありますね。チョコは溶ける時に味の個性が表れるもの。これだけでも、よりおいしく食べられますよ」
Q.保存場所はどこ?
A.15~18℃、直射日光の当たらない場所だけど…。
板チョコの保存場所として理想的なのは、15~18℃で直射日光の当たらない場所。しかし、夏場などには難しい条件であることも事実。そんな時はチョコレートを密封袋に入れ、さらに保冷バッグに入れて、低温すぎない冷蔵庫の野菜室へ。これなら、食べかけも安心して保存できる。ただし、カレーなど、においの強いものや水分の多いものと一緒にしないこと。また、一度冷やしたチョコレートを食べる時は、味が開くまで時間がかかるので、包んだまましばらく常温で放置するといい。急激な温度変化で汗をかいてしまい劣化するのを防ぐ効果も期待できる。
Q.ボンボンショコラってどう食べるといいの?
A.専用ナイフで切る&見るとこだわりが見えて二度おいしい。
繊細な味が表現されたボンボンショコラ。もともとはひとくちで食べることを想定したチョコだけど、最近では美しい断面を見て、味の創意工夫を楽しんでほしいと考えるショコラティエもいる。そんなこだわりが詰まった断面を綺麗に見るためには、ボンボンショコラ専用ナイフを使って切るのがおすすめ。チョコレート専門店が販売しているものには、小ぶりなサイズ感や両刃の採用など、ボンボンショコラのコーティングを傷付けることなく切断する工夫が。これで切ればガナッシュやプラリネなどの層が崩れることなく、味の順序も作り手の計算通りに楽しめる。
Q.味の違いを感じたい!
A.口の中をできるだけフラットに保つこと。
カカオのパーセンテージや産地、カカオ豆の個性。そんな、味の違いを楽しめるのもカカオの味がストレートに表現されたタブレットの魅力のひとつ。でも、チョコを食べ慣れていないと、繊細な味の違いを捉えるのは難しい。そんな時は、まず食べる環境を整えよう。食べ比べをする時に適している飲み物は、常温で、なおかつアロマを邪魔しない軟水。違うチョコを食べる前に、水で口の中をリセットすれば、味の違いに気づきやすい。また、冬場は白湯もおすすめ。口の中の温度が上がり、舌の上でチョコレートが溶けやすくなるので風味を感じやすい。
Q.賞味期限が迫ってきた!
A.あえて溶かすことで、味わいを復活させよう!
クラフト系ブランドなども増え、様々な板チョコを楽しめる今、買いすぎて気がついたら賞味期限が近づいている! ということもあるはず。そんな時は、刻んで温かい牛乳と混ぜてホットチョコにするなど、溶かして味わうのがおすすめ。また、食パンにのせてトースターで焼くのもいい。そのままパンに広げれば、即席チョコスプレッドに。チョコは溶ける時に香りが花開くもの。この食べ方なら、香りも復活してチョコが生き返る。ちなみに、ボンボンショコラはいわば生鮮食品。時間が経つほどに味や香りも落ちていくので、買ったらすぐに食べるべし。
Q.意外な組み合わせを教えて!
A.定番以外にも、こんな食材と相性GOOD!
チョコのおいしさにハマってくると、次は他の飲み物や食べ物と合わせてマリアージュを楽しみたくなる。例えば、コーヒーや紅茶、ナッツなどは定番の組み合わせ。でも、斬新なコンビネーションにもぜひ挑戦を。ブルーチーズとチョコを交互に食べたり、ベーコンや焼き野菜をチョコレートフォンデュで食べたりするのもおすすめ。また、苦みのある常温のクラフトビールとビターなチョコも、苦いもの同士が互いを引き立て合う絶妙なマッチングに。他には、ガトーショコラやテリーヌに塩や胡椒など、スパイスをかけて食べるのもコクが出ておいしい。
さつたにかなこさん チョコレートソムリエ。チョコレートの輸入や、テイスティングイベントなどを行うトモエサヴール代表。2014年よりインターナショナルチョコレートアワード審査員、最終選考員。
※『anan』2019年1月23日号より。イラスト・おほしんたろう
(by anan編集部)
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