ゆっきゅんの“あんたがDIVA”vol.54「DIVA ・オブ・DIVA! ビョークの魅力は人間性」

ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。映画監督・山中瑶子さんを迎えての第2回目をお届けします。


DIVA ・オブ・DIVA! ビョークの魅力は人間性

山中瑶子:ゆっきゅんの「いつでも会えるよ」の歌詞で「カントリーマームは小さくなって」ってあるじゃないですか。私、8年前くらいからそのことを言っていて、それも政治のせいだって話をずっとしてきたんですけど、みんなに信じてもらえなくて。最近明らかに全員が気づくくらいのサイズ感になったじゃないですか。だからそれがちゃんと歌詞になっていて嬉しかったです。

ゆっきゅん:あの曲は20代をずっと一緒に過ごした友達の歌で、歌詞はまさに10年かけて小さくなるカントリーマアムのことを指摘し続ける人のことを歌っているんです。そういう友達が好きで。だから今、山中さんが歌の元ネタそのものみたいになってる(笑)。

山中瑶子:私は小さくなるお菓子に不可逆を感じて切なくなりました。

ゆっきゅん:景気が良くなっても、逆にだんだん大きくなるなんてことは想像できないですもんね……。

山中瑶子:もう元には戻らない……。

ゆっきゅん:ちょっと楽しい話をしましょう! 山中さんの好きなDIVAを教えてください!

山中瑶子:DIVAだなと思うのは……、ビョークですね。

ゆっきゅん:DIVA・オブ・DIVAですね!

山中瑶子:本当? よかった!

ゆっきゅん:昔から好きですか?

山中瑶子:中学生の時にブックオフで『ポスト』をジャケ買いしてからずっと好きなんです。

ゆっきゅん:最高のブックオフメモリーズじゃないですか!

山中瑶子:本当好きで。ビョークが数年おきにパパラッチをぶん殴っている話、知ってますか?

ゆっきゅん:すごい。ファンになります!

山中瑶子:毎回パパラッチが悪いんですよ。それでビョークが激怒して掴みかかるっていう。本当にちゃんと取り乱すべき場で取り乱した様子を見せてくれてありがとう、みたいなところもあります。

ゆっきゅん:そういうのってありがたいって思いますよね。

山中瑶子:そうなんです。暴力を肯定/否定とか、そういうレベルの問題ではなく。根本的な、人間の尊厳の話だと思っていて。

ゆっきゅん:わかります。

山中瑶子:『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の後、ラース・フォン・トリアー監督のセクハラを公表したりと、ちゃんと言うべきことを言っていることも尊敬しています。

ゆっきゅん:音楽だけじゃなくて、人間性も含めDIVAなんですね。

山中瑶子:そう! 音楽もファッションもディレクションも、全部人間性につながっている感じがするんです。だから大好きです。

Profile

山中瑶子

やまなか・ようこ 1997年生まれ、長野県出身。初監督作品『あみこ』が第39回PFFアワード2017で観客賞を受賞。最新作『ナミビアの砂漠』は第77回カンヌ国際映画祭の監督週間で国際映画批評家連盟賞に輝いた。テレビドラマの監督も手がける。

Profile

ゆっきゅん

1995年、岡山県生まれ。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。セカンドフルアルバム『生まれ変わらないあなたを』のリミックスEP『生まれ変わらない私を!?』が配信中。

写真・幸喜ひかり 文・綿貫大介

anan 2436号(2025年2月26日発売)より
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