
――ライブハウスからSNSへ移行した流れを教えてください。
聖七:歌うことが小さい頃から好きで、5年くらい前から二人で音楽を本格的に始めました。ライブハウスで歌っていたんですけど、なかなか聴いてもらえなくて…。
十夢:お客さん0人、PAさんしかいない状態で歌ったことも…。
聖七:学生だったので、負担の大きいライブはいったん全部やめてSNSでやっていこう、と決めたのが3年くらい前です。TikTokは人気の“歌ってみた”動画から始めて、1本目で清水翔太さんの「My Boo」を二人でハモって出してみたら、ちょっとバズったんです。でも、すぐ落ち着いて、その1年後のカラオケメドレーでバ~ンッと! それからTikTokに力を入れ始めました。
十夢:フォロワー数が6万人になった時点で路上ライブをやったんですけど、200~300人集まったんですよ。観客0人だった僕らの名前を知ってもらえたのはTikTokと、日々拡散してくれる人のおかげ。TikTok様様、ファン様様です!
――TikTokでバズる法則みたいなものはあるのでしょうか?
聖七:学生の頃に制服で弾き語りしたものがウケたり、それは青春感がよかったのかなと思っています。制服でギター弾いて、ハモって、景色もキレイ。日常だけど、ここまでのアオハルはなかなか実際にはない! そういう世界観を体感できるのがTikTokなのかもしれないです。
――そうしてオリジナル曲の配信まで繋がったんですね。
十夢:はい。「君と僕はさ」を作った時は、TikTokでメロウ系の曲をいっぱい聴いて。トレンドが掴みやすいので、自分たちなりに研究しながら、エモいフレーズもTikTokで探しました。
聖七:TikTok内でもたくさん歌ってもらえて嬉しかった。また、TikTokには歌がすごく上手いのに、まだ日の目を見ていない歌い手がたくさんいます。密かに動向を追ったり、DMで繋がってコラボすることもあります。
十夢:小林柊矢、もーりー兄弟、TENSONGのたか坊、舟津真翔…。いっぱいいます。
聖七:みんなすごいから、負けてられないですね。
――TikTokで掴んだ夢の先に思い描く未来は?
聖七:コロナが収まったら、やっぱりライブをやりたい! がんばってきたから一発目は1000~2000人規模でできたら。
十夢:それと、TikTok本社にも行ってみたいです(笑)。
すずきすずき とむ(左)は2000年3月8日生まれ。せいな(右)は2001年7月18日生まれ。共に東京都出身。‘17年、グランプリを獲得した歌番組で、MCだった中居正広さんがユニット名を考案。
※『anan』2021年9月15日号より。写真・小笠原真紀 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)