現在44歳になる大泉さんは、娘を持つお父さん。劇作家・演出家として自らの名前を冠した劇団、月刊「根本宗子」を主宰する傍ら、女優としても活躍中の根本宗子さんは28歳。そして数々のドラマや映画で活躍する鈴木梨央さんは、現在13歳の中学1年生。お互いに初の対面に。
大泉:僕、恥ずかしながら世間の情報に疎くて、今回お話をいただくまで、この本の存在を知らなかったんです。最初にタイトルを見た時は、とっつきにくい難しい本なのかと思ったんですが、読みやすくてわかりやすい内容で、長く読み継がれているのもわかる気がしました。
鈴木:私はお父さんに薦められて…。
大泉:えっ!? お父さんすごいね。
鈴木:学校で読書タイムというのがあって、そこで読む本を探していたんです。学校には漫画は持ち込めないので、小説の方を読んでいたんですけど、コペル君(主人公)とは同世代なので、共感する部分がすごく多かったです。
根本:私の周りでも話題になっていて、まさに読もうと思っていたタイミングでした。原作は80年も前の本ですけれど、いつの時代も変わらない普遍的なテーマの話だし、漫画になったことでより身近な物語として受け止められる気がします。
大泉:そうそう。誰もが少なからずコペル君みたいな経験をしたことがあって共感できるし、それについて書いたおじさんのノートは、自分ひとりでは考えが及ばないようなことをわかりやすく書いてあって、あらためて考え直すことができますよね。
根本:自分がコペル君くらいの頃にここに出てくるおじさんみたいな人がいたらなって思いますよね。中学高校…10代の時にどういう人に出会うかで、その人の生き方って変わってくるんじゃないかということを、いままさに考えていて、そんな最中に出合った本だったんです。
大泉:いや本当だよ。俺だって、親が、梨央ちゃんのお父さんのように、この本を薦めてくれるような人だったら、もっとましな大人になっていたと思いますよ(笑)。僕は子供の頃、親父と一緒にテレビで大人が見るバラエティ番組ばっかり見ていましたからね。大橋巨泉さん(’70~’90年代にバラエティ番組を中心に人気を博したタレント)とか(笑)。でもまあそれがいまの自分に繋がっているんで、父には感謝です。
自分に重ね合わせて考えることが大切。
大泉:僕くらいの年齢になると、人生の中で、このなかに書かれているようなことを一通り考えたり経験したりしているんですよね。でもこの本を読んで、あらためて突きつけられることがあるのと同時に、これが全てじゃないよな、とナナメに見ちゃう自分もいたりするんです。
根本:ああ、わかります。
大泉:自分の意見をきちんと持って発言するのは大事なこと。でも周りとの調和を気にするこの日本においては、その伝え方も大事だってことがだんだんわかってくるから。
鈴木:やっぱり周りから自分だけ浮いてしまうのは怖いです。
根本:大事なのって、この話をただまっすぐ信じることじゃない気がするんですよね。例えば、いま演劇はリアル志向になっているんですが、日常に近い物語をリアルだと履き違えた作品も多いように思うんです。でも、大事なのは、日常をリアルに演じるってことじゃなくて、リアルな経験や心情が作品のなかに投影されているかどうかじゃないかなって。そこがリアルであれば、観た人はリアルを感じるんだと思うんです。それと同じように、この作品も、ただ盲目的に信じるんじゃなく、自分の経験を重ねながら読んでいくことが大事なのかなって思います。
大泉:なるほどね。
#タレント記事をさらにチェック!
#悩み記事をさらに覗いてみる!
※男子幻滅…! 乳酸菌コスメで「乾燥かぴかぴ肌」を「もちぷる肌」に
[gunosy]
#ダイエット について、もっと深く知りたい![/gunosy]