
昨年、武者修⾏としてスタートした横⼭裕さんの「ROCK TO YOU」プロジェクト。第2章ともいえる全国12都市19公演を巡る「ROCK FOR YOU LIVE TOUR」が10⽉7⽇(⽔)にファイナル公演を迎えた。ロックと向き合ってきた2年間の集⼤成となった熱いステージを詳細レポートします。
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横⼭裕ソロプロジェクト第2弾は、あなたのために鳴らすロック
不器⽤で飾らない⾔葉だからこそ、ストレートに響くのが横⼭裕さんの⾳楽の魅⼒。“⽬の前のあなたのために⾳楽を届けたい”という想いに溢れた歌声が、まっすぐに⼼に⾶び込んでくる。昨年の「ROCK TO YOU」から、今年は「ROCK FOR YOU」がテーマ。オープニングは眩しいほどに照明がステージを照らすと、⽩い幕がハラリと落ち、横⼭さんが登場した。
「イエーイ、ROCK FOR YOUツアーファイナル! 熱いロックしたいんや! かっこいい⾳楽したいね! やるぞ! 俺はやるって⾔ったらやるからな。俺らだけでやるんじゃねぇ。あなたとやるんや。それが俺とあなたの…」と⼒強く叫び、1曲⽬「約束」へ。この⽇のスタイルは、サングラスをかけて、⿊のストライプスーツにエンジのネクタイというスタイリッシュなスタイル。“あなた”との⼤切な約束を、感情をほとばしらせながら、届けた。
LEDスクリーンに⼤きな満⽉が昇る中、歌ったのは、「満⽉」だ。イエローとブルーのレーザー光線が⾶び交うと、バンドを従え、スタンドマイクを前に“願いはきっと叶う”と勇気づけるように歌う横⼭さん。「イエーイ、⾔っとくけど、俺らこんなもんちゃうで」と、あおってからバンドメンバー紹介へ。
4⽉に先⾏配信された「ピストル」は、YouTubeでMVが125万回再⽣を突破する⼈気曲だ。この曲は、挑戦する勇気をピストルで撃ち抜くようなエネルギッシュなロックサウンド。⼀気に会場の熱気がホットに⾼まったところで、「ありがとう。乾杯しません? ここってワンドリンク制ですか? あ、違うんだ。飲み物ある? ない⼈は雰囲気で。いや〜、ツアーファイナルやわ。帰るまでが遠⾜やで(笑)。じゃあ、この『ROCK FOR YOU LIVE TOUR』を無事完⾛できるように、あなたの幸せに『乾杯』」と、皆で乾杯タイム!
「ありがとう。なんか嬉しいね」と笑顔を覗かせてから、「『ROCK FOR YOU』は⼤阪のZeep Osakaから始まったのかな。Zeppやライブハウスを回ってきたんですけど、久々にこんなたくさんのあなたに会えて嬉しいです。カッコいいところを⾒てもらおうと思って、いつもノースリーブを着ているんですけど、ちょっとスーツ着たろと思って(笑)」と、⾐装をスーツにした理由が判明。
「ひとつ分かりました。スーツ着て、ギターは弾きにくいっす。でも、カッコいいっすよね。やっぱね、男性のスーツっていいでしょ。知ってるんすよ!」とドヤ顔に。「こういうスーツ着るたびに体を絞っとかなと思うわけですよ」と体作りも万全。カッコよくスマートにスーツを着こなす横⼭さんの姿に「フー!」と会場から控えめに声が上がると「“フー”は⾔うなら⾔う。⾔わないなら⾔わない。どっちなんですか?」とダメ出しが。すると「フーー!」と今度は⼤きな声を上げる会場を⾒渡し、「⽢やかされてるわぁ(笑)」と⾔いながらもめちゃくちゃ嬉しそうな表情だ。
その場で⽣まれるやりとりを⼤切にした⾃由なMC
それから8⽉18⽇から始まったツアーの振り返りトークへ。「ホンマにあっという間でしたね。いやー、楽しかったな。いろんな場所でライブできて、いろんなごはん⾷べましたね。北海道は2泊3⽇で10店舗は⾏った。お寿司ひと通りコースを頼んで、ジンギスカンコース、⼤ライス頼んで。バーへ⾏って、締めでラーメン⾏くぞって、油そば⾷べて。やっぱり北海道ってラーメンうまいねん。同じ店に3⽇間⾏ったからね」とツアーの思い出話に花を咲かせた。
ここからは、客席とのコミュニケーションタイム。観客の声に⽿を傾け、その場で会話を繰り広げていく。「東京の⽅どれくらいいらっしゃいます? 半分ぐらい?」とどこから来てくれたのか、探っていく横⼭さん。「私、⼀番遠いよって⽅」と呼びかける、「韓国」という声が上がり、「韓国から来てくれたんや。ありがとうね」とお礼を。⿅児島から来た⽅やカナダから遠征した⽅もいらっしゃると判明し、「えー、嘘やろ? 駆けつけてくれて、ありがとうな」とニッコリ。
9⽉のZepp Hanedaに⾜を運ばれた⼈を尋ねてから、「よく来てくれたな。その時、台⾵やったやろ。ライブやるか、やらへんかも分からへんかった中で。結果、めっちゃ盛り上がってくれて。バンドメンバーでそんな話してん。『今回の⼀番盛り上がった思い出に残っているライブどこ?』って。ピーチくんも台⾵の時の⽻⽥って⾔ってたよね。みんなひと通り⾔った後に、俺は『そんな⽐べることできねぇ!』って。世渡り上⼿です(笑)。芸能界30年やってます!」と、おちゃめな顔に。
安⽥章⼤さんが曲を⼿掛け、横⼭さんが作詞した「Kicyu」では、バンドにアコーディオンの⾳⾊が加わり、雰囲気たっぷり。キュートな⼿振りがポイントのダンスをしながら歌い、ラストはキメポーズをして⾆をペロリ。歌い終わってから「これ、オリジナルの踊ってます!」と説明し、お客さんが⼿でハートを作ってマウントをとってくるけど、「俺もできるし」とムキになって指ハートを作る姿が可愛らしい。
ここからはプチMCタイム。バンドメンバーのダイエット事情に触れてから、「(渋⾕すばるさんと)東京ガーデンシアターでやったのは1年前なんですね。早いな。ライブやりたいけど、⼩屋が本当に取れないんですって。Zeppすごい⼈気なの知ってました? ⼟⽇が特に取れんくて。僕、平⽇ばかりやってます。でも、ありがたいことに平⽇でも来ていただけるから。せやねん、⼈気者やねん(笑)。春には(SUPER)EIGHTでやります。まだ⽇程とか出てないですよね。出てないの、教えると思う?」とファンとのおしゃべりを楽しむ。そんなアットホームな空間にほっこり。
⾃分が信じること、⾃分の選んだ道を進み続けることをメッセージに綴った「シールド」は、温かみのある声が印象的。安⽥さんが楽曲を制作、横⼭さんが作詞した「プリン」では、LEDで可愛らしいプリンのイラストが映し出される中、バンドメンバーと跳びはねながら熱唱。「⻩⾦期」では、スモークが勢いよく噴き出し、会場のボルテージは加速していく⼀⽅。「拳を上げて!」という横⼭さんの声に会場も拳を上げて、ジャンプ! どの曲も⽬の前の“あなた”と向き合いながら歌うまっすぐな姿勢に引き込まれる。
ラストスパートを駆け抜けると、限定だったソロプロジェクト継続の理由を語り始めた横⼭さん。「去年、すばると東京ガーデンシアターに⽴って、めちゃくちゃ幸せでした。まさかこんな景⾊を⾒られるとは思ってなかった。当初『ROCK TO YOU』プロジェクトは1年限定で⾛り始めたんですけど、すばるとこのステージに⽴って、うわ、また俺ライブしたいなと思って。でも、1年限定って⾔ったなって。そんな中、すばるの楽屋へ⾏って、『ホンマにありがとう』って⾔ったら、『ヨコは絶対に歌った⽅がいい。絶対ステージ⽴った⽅がいい。歌が上⼿いとか下⼿とか関係ないねん』って⾔われて。『え? 俺のこと下⼿と思ってたん?』って(笑)。これが緊張と緩和です。でも、その⾔葉が嬉しくて。ずっと同じステージでやっていた圧倒的なボーカルからそんな⾔葉をもらえて、続けるっていう選択肢もあんねやと思って。
バンドメンバー、スタッフ、いろんな⽅に『やりたいねんけど、俺1年って⾔ったからどうしたらいいかな』って、モジモジ相談してさ。そしたら、『横⼭くんがやりたいか、やりたくないかじゃないですか』って⾔ってくれて。でも、俺ひとりでやりたいと⾔ったって何もできひんねん。結局は、あなたがいないとこんな景⾊⾒られへんし、楽しい時間も共有できへん。ホンマにありがとう」と、皆のおかげで継続できることに感謝の気持ちを伝えると会場が温かな拍⼿で包まれた。
「カッコいいと思って“1年限定”って⾔ったから。俺が押し通した美学やと思ってさ。でも、いらんプライド捨ててさ、⼤事なプライドは胸の中にしまって。最近、世の中が難しく考えすぎてんな、と思います。“嬉しい、楽しい、好き”でいいねん、ホンマに。ドリカムさんも同じようなこと⾔ってたで(笑)」と、笑わせてから「“友情、根性、愛情”。その3つがあったら、生きていけるわ」と一言。
「ただ、お⼦さんもいらっしゃると思うから⾔っとくけど、勉強はちゃんとしいや。頭が良くて、その3つもあったら最強やから。でも、ナンボ頭が良くて、その3つがなかったら薄っぺらい⼈間になると思うねん。だから、俺は困っている⼈とか⾟い⼈がいたら、助けられる⼈間でありたいと思うし。(中略)いろいろ⽣きてたら、過渡期で変わる時が来るねん。でも、その変わる途中経過で判断せず、結果を⾒てあげてほしい。俺らもいろんなことをグループで経験して、すばるとか錦⼾(亮)さん、内(博貴)が抜けた時もめっちゃくちゃ悔しかったし、寂しかったんやけどさ。またすばると同じステージに⽴ったり、錦⼾さんも朝ドラやるんやろ? 嬉しいやん。で、内もなんかCD出すんやろ。今あることを⼀⽣懸命やって、正解にしていくしかないと思ってるから、俺はそうやってカッコよく⽣きたいなと思っています」と胸を張ると会場から拍⼿と「フー!」の嵐が巻き起こる。横⼭さんにとっては仲間との再会も彼を突き動かすガソリンになっているようだ。
⼈⽣観を⾊濃く映し出したメッセージソングをパフォーマンス

ギターを情熱的にかき鳴らしながら、眩しい光の中で歌ったのは、最後の曲となった「美学」だ。“はみ出したっていい、らしくあれ”というフレーズがまっすぐ⼼に訴えかけてくるこの歌詞は、横⼭さんの⼈⽣観が綴られている。信念を貫くことの難しさ、それでも成⻑しながら歩みを⽌めない尊さを、感情を炸裂させながら歌う横⼭さん。⾃分らしさを忘れずに挑戦をし続け、怒涛の⽇々を駆け抜けてきたその⽣き様をストレートに届けた。
そして、アンコール。⽩い襟の⿊ポロシャツを着て登場。「強くあなたに感情をぶつけることができました。本当にありがとう」と語ってから、「こんな服を着てきたらさ、もうやりますよね。じゃあ出てきて!」とバンドメンバーを呼び込むと全員お揃いのポロシャツ姿でチームワークはバッチリ。「佐藤くんすごくニヤニヤ、スケベな顔してるよ。丸(丸⼭隆平)に似てる。めっちゃ⼤倉(忠義)に⾔われてるよな。丸が前髪を上げたり、おでこを出すと、⼤倉が『お前、エロい顔すんな』って⾔うんですけど、俺はあの(⼤倉さんの発⾔の)ファンですね」とバンドメンバーへの愛あるいじりも忘れない。
それから、オープニングからかけていたサングラスを外して、「グラサンとろうかね。正式な“フー!”いただきました。どう思われますか?」と客席に質問。「カッコいい!」と叫ぶファンに「素顔も男前やろ。いや、嬉しいね、ありがとう。それでは聴いてください」とお礼を⾔ったタイミングで「ありがとう」へ。
アンコールの2曲⽬は、「あなたこんなもんですか? 明⽇のこと気にせえへんよな。やるよな。まだやるよな?」とあおってから、「存在意義」へ。「あなたの⼈⽣や。あなたの好きにやったらええねん。⼤丈夫や」と関⻄弁の飾らない⾔葉だからこそ、聴く者の背中を押す。
「今あなためっちゃええ顔してるわ」という横⼭さんの⾔葉に温かな感動に包まれる会場。いつまでもこの優しさに溢れた世界の余韻に浸っていたいという空気の中、「箱が⼤きいとか⼩さいとか、関係ないなって思っていたけど、⼤きいとこは⼤きいとこでええなって思いますね。 結局どっちもやろうってことやな」とこれからもソロプロジェクトが続くことを匂わせながら、メンバー紹介へ。
「『ROCK TO YOU』プロジェクトを⽴ち上げるにあたって、まずピーチくんに相談しました。武者修⾏をしたいとピーチくんに協⼒をお願いしたら、⼆つ返事で『やりましょう』って⾔ってくれて。俺の語彙⼒のない歌詞をすごくカッコいい曲に変えてくれて、そのおかげであなたに感情を届けられています」とバンドメンバーひとりひとりへの愛をたっぷり語ってくれた。最後にバンドメンバーと全員⼿を繋いで、「ありがとうございました」と、お礼を。⼈差し指を⾼く空に掲げたり、Wピースをしたりして、ステージを後にした。
最後まで熱量たっぷりに届けた終わらないWアンコール

まだまだ終わらないのが横⼭さんのライブのファイナル公演! 再び姿をステージに⾒せると「結構、Wアンコールやってきてるもん。あなたもSNSとXでもう調べてるでしょ? Wアンコールやるみたいだよ、みたいなこと。東京ガーデンシアター、最⾼やったなって思いたいねん、俺。今年最後になるかわからへんもんな」と、Wアンコールに意気込む。
「じゃあ、ここからのセットリストはあなたで決めます。こっちはもう弾切れです(笑)。候補曲を出して、拍⼿の量で決めますね」と「約束」「満⽉」「ロックスター」「プリン」「⻩⾦期」の5曲から決めることに。 ファンの反応でやる曲を決めるのは、ファンファーストな横⼭さんらしい判断だ。
この⽇は⾒学に藤原丈⼀郎さんと桐⼭照史さんが訪れていたことから、曲候補として両頬に⼿を添えて、「初⼼LOVE」、ポーズを真似て「ええじゃないか〜」と、冗談を⾔う場⾯も。セトリ全曲、5曲やってほしいという会場の声には、「2曲ぐらいがちょうどいいんです。⾜りないぐらいがちょうどいいんです」と、2曲やることにして、盛り上がったら3曲⽬もあるかもという流れに。「それがロックってやつでしょ。予定調和はやめようよ」とキッパリ。
次はバンドメンバーにも確認しながら順番決め。「『⻩⾦期』が終わった後、『プリン』にちゃんと⼊れる? いったん、プリン⾷べる? えー、ヨーグルトがいいな」などと冗談を⾔いながらも慎重に曲順を決め、「プリン」へ。そして、「あなたの可愛いのが⾒たいんだよ。あなたの本気の⼦猫。私、かまってくれないと逃げちゃうぞって(笑)」と、ニャンニャンと鳴く⼦猫になってコール&レスポンス。もちろん横⼭さんも猫になって可愛らしく猫の真似をして、「えー、めっちゃ可愛いやん」とファンにメロメロ!?
「⻩⾦期」も披露し、盛り上がったことから「ロックスター」へ突⼊。ジャンプしたり、⼈差し指をグルグル振り回したり、全⾝全霊でリズムを刻みながら歌う横⼭さん。ウィンクして「ロックしてんだろう!」と最後まで絶好調。ギターをハグして、ギターにキスするしぐさをして、「ありがとう。間違いないわ。あなたもロックスターやわ」と最⾼の笑顔に。⼈差し指を⾼く掲げ、「また会おう」と約束をして幕は閉じた。
全国12都市を巡り、“あなた”と積み重ねてきた熱い想いを胸に⾛り続けてきた「ROCK TO YOU」の第2章も追加公演のこの⽇でいよいよファイナル。出会いと経験を糧にロック魂を磨き上げてきた横⼭さん。ロックへの愛情と⽣き様が伝わってきたツアーが終わっても、まだまだ武者修⾏の旅は続いていく。































