
あの人気料理家の長谷川あかりさんと、アイドルグループ・FRUITS ZIPPERの鎮西寿々歌さんが20年来の親友だった! という驚きとともに始まった番組『たべるししゃべるし』(テレビ東京)。全4回のプレミアムな放送の裏側や2人の関係性などを、長谷川さんに聞きました。
『たべるししゃべるし』
What’s?

料理家の長谷川あかりさんとFRUITS ZIPPERの鎮西寿々歌さんが出演するテレビ東京の料理トークバラエティ。長谷川さんがキッチンで料理をしつつ、鎮西さんと近況を報告し合ったり、できた料理を2人でおいしそうに食べたり。20年来の親友である2人の仲のよさがうかがえる、ゆるい空気感が魅力。プロデューサーは、フェイクドキュメンタリー『Aマッソのがんばれ奥様ッソ!』『このテープもってないですか?』などで知られる大森時生さん。制作は、長谷川さんと鎮西さんとは元てれび戦士仲間で、チャビー所属の上妻成吾さん。

20年ぶりのテレビ共演が嬉しくて
── まずは、『たべるししゃべるし』がどんな内容なのか教えてください。
長谷川 私が料理を作って、2人で食べて、ひたすらしゃべっています。これに尽きるというか、タイトルどおりという感じなんですけど(笑)。カメラは回っていますが、寿々歌と私は普段と変わらない会話をしているので、けっこう不思議だなと思います。
── この番組は、どんなきっかけから始まったのでしょうか?
長谷川 寿々歌と私は20年ほど前に『天才てれびくん』(NHK Eテレ)という子ども番組に出演していて、そのとき以来の親友なんです。さらに、上妻成吾くんという元てれび戦士(天才てれびくんに出演している子どもキャストの総称)もいまして、彼ともずっと仲良くしているんですけど、今はコンテンツ制作会社に所属している彼から「あかりちゃんと寿々歌の食べてしゃべる番組がつくれたら嬉しいな」という連絡をもらったんです。「そんなことができるのか!?」と思いながらも、もしもそれが叶ったらすごく嬉しいです、とお伝えしました。
── 毎回、長谷川さんが料理をされていますが、レシピはどんなふうに考えていましたか?
長谷川 1回目の放送では餃子を作りましたが、それはずっと前から寿々歌と餃子パーティをやりたいねっていっていたのに、なかなかタイミングが合わずにできなかったから、「今日できるじゃん!」みたいな感じで決めました。
あとは、その回ごとに料理の雰囲気がばらけるといいなと思っていたので、疲れていそうなとき、ワインを飲みたいときなど、なんとなく方向性だけつけてから、レシピを考えました。良くも悪くも視聴者目線はあまり気にせず、あくまで2人が食べたいものを基準に。
よく一緒にごはんを食べに行ったり、おいしいお店の情報交換をしたりしているので、寿々歌が好きな味付けはだいたいわかるし、お互いに食の好みが似ているんです。
「寿々歌の素のかわいさがいっぱい♡」
── トークに関してはいかがですか? 事前に何かテーマを考えていたのでしょうか。
長谷川 なんとなくこんなことを話せたらいいな、ということが頭にありつつ、その場の流れに任せてしゃべっている感じです。私の家という設定のセットなんですけど、本当に家で会話しているみたいでした。
── 台本がなくフリートークとなると、気ままに話せる楽しさがある半面、どこまで話していいのだろうという不安もありませんでしたか?
長谷川 私は特になかったんですけど、寿々歌はアイドルという職業柄、もしかしたら話せないこともあるのかなと思っていたんです。でも、収録のときに、自分の心の内や悩んでいることなどを彼女のほうから話してくれて、そのおかげで私も普段のような感じでリラックスできたというか。いつものよくしゃべる寿々歌のままでいてくれて、すごく嬉しかったです。
今回、アイドル・鎮西寿々歌とはまた違ったかわいいところがいっぱい出ていたと思いますが、それを私がいることで引き出せていたとしたら、大役を果たせたのではという気がします。
── 鎮西さんとは、『天才てれびくん』以来のテレビ共演ですよね。当時の印象的なエピソードは何かありますか?
長谷川 私のほうが寿々歌よりも2年早く『天てれ』に入っていて、寿々歌が入ってきたのは私が中学2年生のときだったんですけど、そのときの衝撃といったら!
「爆裂美少女が入ってきたー!!」という感じで本当にかわいくて。顔が今と全然変わらない。そのうえ、すごくいい子で、人のために泣いちゃったりもする。ピュアで真っ直ぐで、何事にも一生懸命。だから、てれび戦士たちにも大人気でした。
みんなが寿々歌のことを好きになりすぎて、寿々歌が泣いちゃうという事件もあったほど(笑)。好意には応えられないけど、それによって人を傷つけてしまうのもきっと嫌な子なので、「もう、どうしたらいいのかわかならい!」と思い悩んで。
だからといって、おとなしいとかそういうことではなく、茶目っ気があるし、面白いことを言ったり、やったりするのが好きなタイプ。そこは今も変わらず、そのまま大人になったような感じです。

自分の心を動かす“種”を再び蒔く時期に
── 長谷川さんのエッセイ『タコ セロリ アボカド』で「人生とは、壮大な伏線回収のようなもの」と書かれていましたが、「あのとき絆を育んだ相手と、時を経てまた同じ舞台に…」というのは、熱い少年漫画のようですね。
長谷川 客観的に見ると、自分でも少年漫画みたいな展開だなと思いますよ。すごく嬉しいんですけど、その半面、今は少し不安な気持ちもあるんです。
特に今年は、寿々歌はもちろん、成吾とも一緒にお仕事ができて、ほかにもいろんなことをやらせていただく機会がありました。その状況はともすると、生まれてからこれまで蒔いてきた種がようやく育ち、それをすべて刈り取ってしまったようにも思えて…。
仕事のことというより、自分が何にどれだけ心が動くか、エモーショナルな部分に対してなんですけど。今まで時間をかけて育ててきたので、再び育つまでには時間がかかると思う。でも、今後へのつながりも感じているので、またそういう気持ちになれるように種を蒔いていきたいなと思います。
── 長谷川さんは、SNS、書籍、YouTubeなどさまざまな媒体で発信をされていますが、テレビならではの伝え方や、伝わり方については、どう感じていますか?
長谷川 私、テレビが好きなんです。雑誌も好きなんですけど、どちらも不特定多数の人に届く可能性があるじゃないですか。一方で、私のSNSや書籍、YouTubeは、例えば料理をもっと簡単に作りたいとか、なにか目的を持って見にきてくれていると思うんです。
でも私は、自分の発信が、まだ自覚はしていないながらも、料理に対する潜在的な課題意識を持っている人にも届いて、「こういうことが知りたかった」と思ってもらえるような一助でありたい。
そういう意味では、私たちが気負わず料理を作ったり、食べたり、しゃべったりしているこの番組が、料理を作ることに対して何かしらのモヤモヤやしんどさを感じている人の気持ちを軽くしたり、明るくなってもらえるきっかけになったらいいなと思います。私たちと一緒に部屋にいるような気持ちで観てもらえると、嬉しいです。
Profile
長谷川あかり
はせがわ・あかり 1996年1月5日生まれ、埼玉県出身。10歳より子役として活躍し2018年に芸能界を引退。短大・大学で学び管理栄養士の資格を取得。在学中にスープ作家・有賀薫氏のアシスタントを務めた。その後SNSへのレシピ投稿で注目を集め、現在は雑誌やWeb、広告などで活躍。弊誌の連載「長谷川あかりの『頼りにしてます!」も人気。
Information
































