
(左から)横浜流星さん、小栗旬さん
10月スタートのTBS系ドラマ『LOST10(ロストテン)』で初共演を果たす、横浜流星さんと小栗旬さん。奥寺佐渡子さん(脚本)×塚原あゆ子さん(演出)×新井順子さん(プロデュース)の最強チーム最新作としても注目の本作。日本エンタメ界を牽引する二人が魅せる、唯一無二のバディ感。お互いへのリスペクトから物語の深みまで、貴重なタッグの現在に迫ります。
── 『LOST10』で、横浜流星さんは小駒瑛斗(おごま・えいと)という刑事を、小栗旬さんはフリーの保険調査員の直司(なお・つかさ)を演じられます。実際に演技をされてみていかがでしたか?
小栗旬(以下、小栗) 誠実でストイックに演技に向き合ってる人というイメージがありました。いざ一緒にやってみると、チャーミングで熱量もあって素敵なところがあるんです。最近は仲良くなってきたので「流星」って呼ぶようになりました。
横浜流星(以下、横浜) これを機に僕も「旬さん」って呼べるようになりたいです(笑)。ストイックに関しては、もうわかったから「抜け感」があるといいよねって言われることが多くて…。小栗さんの抜け感を自在に操れる感じに憧れてたんです。
── 小栗さんから見てどんなところがチャーミングなんですか?
小栗 そもそも真面目なんですよ。でも、自分では真面目なところをどうしようかと、もがいている感じもあって。今回の作品では、僕が演じる直が小駒にちょっかいを出すシーンも多いんですが、必死に絶妙な角度から小駒くんが返してくるのが面白いんです。そういうときに横浜流星のかわいげが見え隠れしています。
横浜 小駒が組織にいて自由に身動きが取れないところがあるから、直みたいに広い世界を知っていて、自由な部分がうらやましい。そんな関係性を考えながら、小駒として直にどう返せるか、大事にしながら演じています。
── 今回、奥寺佐渡子さん脚本、塚原あゆ子さん演出、新井順子さんプロデュースということでも期待されています。
横浜 プロデューサーがいつも現場にいてくれるのは安心感があるし、塚原さんは感情の機微とか揺れを拾ってくれて、かつ自由度があります。そして奥寺さんの脚本は、いつも人間愛みたいなものが中心にありますが、今回は社会に切り込む「挑戦」を感じています。
小栗 僕は全員初めましてで、TBSのミステリーといえばこの方たちというチームとご一緒できてうれしいです。特に塚原さんの演出は「このとき、直にとっては何が一番大事なんでしょうかね」とか「何にひっかかってるんですかね」とか、そういう問いかけをしてくれるので、面白くて新鮮です。
── 全話を通じて、小駒と直はどのように変化していきますか?
横浜 小駒は正義感も行動力もあって、出世欲もある、すごくわかりやすい人間です。地方の警察署の高齢化で、30歳にして署一番の若手でもあって、新米でもなく中堅でもなく葛藤しているし、ときに正義感が出すぎて周りと衝突することもあります。そんな小駒の成長が見られるんじゃないかと思います。
小栗 直という人物は、実は固い鎧を身に着けているし、本質を見られたくなくて、時間が止まっている人なんです。だからこそ、ピエロにもなれると思っています。でも、小駒と出会って変化していきます。直はすぐに小駒のことを好きになるんだけど、それは自分の持っていない野性とか情熱を持っているからなんでしょうね。
横浜 小駒にとって直の存在は、ストッパーでもあるんですけど、出会ってからしばらくは与えられることばかりなんです。でも、小駒が成長することで、直にも何か返せるようになりたいと思う部分もあります。
小栗 僕らを結びつけるものに、トラウマもあるんですよね。
横浜 それと今回のキーワードとして“すべてを疑え”というものがあるんです。
小栗 なかなか難しいことだよね。
横浜 僕の場合は、信じたいからこそ疑うっていう部分はあります。
小栗 そこには、自分に対してという意味もあるのかもね。
── それが横浜さんの真面目さにつながってるんですかね。
小栗 まだ出会って短期間なのですべてわかってるわけじゃないけど、流星の場合、「嘘つきではない自分と闘ってる」という感じはあるかもしれないです。まっすぐなだけじゃいけないということに向き合っていて、それがすごく魅力的に感じます。
── 短期間でお互いをわかり合って信頼している感じがすごく伝わりました。最後にこのドラマの見どころを教えてください。
横浜 今の世の中で生きていく上での大切なことが描かれていると思うので、そういう部分が伝わればいいなと思います。受け取り方は自由なので、いろんなことを感じてもらえたらと思っています。
小栗 塚原さんに「奥寺さんはどんな思いでこのドラマを書いたんだと思いますか?」って聞いたら、「今の世の中では、何かを得るために何かを失って、それを重ねながら生きているのが人生なのではないか」と答えてくれて、なるほどなと思ったんです。直も小駒もいろんなものをロストしていくし、それはさらっと見ていたら見逃してしまうかもしれない。だから一話ごとに何を失っているのかを意識していただけたら、味わい深いものになるのではないでしょうか。
Profile
横浜流星
よこはま・りゅうせい 1996年9月16日生まれ、神奈川県出身。主な出演作に映画『ヴィレッジ』『春に散る』『正体』『国宝』、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』など。映画『汝、星のごとく』が10月9日に公開。
小栗旬
おぐり・しゅん 1982年12月26日生まれ、東京都出身。主演作は『リッチマン、プアウーマン』『日本沈没-希望のひと- 』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、Netflix『匿名の恋人たち』『ガス人間』、映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』『フロントライン』ほか多数。
Information
『LOST10』
北海道で起きた登山ツアー中の遭難事故。単なる事故かと思いきや、生存者の証言は食い違い、次第に不穏さを帯びていく──所轄の刑事・小駒瑛斗(横浜流星)と保険調査員・直司(小栗旬)がタッグを組み、事故を追うことからすべてが始まるヒューマンサスペンス・エンターテインメント。10月16日より毎週金曜22時~TBS系にて放送開始。
小栗さん・ジャケット ¥797,500 ベスト ¥302,500 ニットポロ ¥368,500 パンツ ¥390,500 ソックス ¥29,700 シューズ ¥253,000(以上ロロ・ピアーナ/ロロ・ピアーナ ジャパン TEL. 03-5579-5182)
写真・酒井貴生(aosora) スタイリスト・根岸豪(横浜さん) 臼井崇(THYMON Inc./小栗さん) ヘア&メイク・速水昭仁(横浜さん) 高木琢也さん(OCEAN TOKYO/小栗さん) 取材、文・西森路代
anan 2513号(2026年9月30日発売)より
































