
今年3月のAFC女子アジアカップを制し、来年のFIFA女子ワールドカップ(W杯)出場権を獲得した、なでしこジャパン。2011年大会以来、16年ぶりとなる世界制覇に向けて走り出した。
チームはアジア王者に輝いた直後にニルス・ニールセン監督が契約満了で退任。女子W杯で「世界一を奪還する」という目標から逆算した判断として、コーチを務めていた狩野倫久氏が新監督に就任した。新指揮官は各年代の女子代表を率いた経験を持ち、’24年のU-20女子W杯で準優勝。現在のなでしこジャパンでプレーする多くの選手を育成年代から指導し、それぞれの特長を熟知している点も大きな強みだ。また、新体制では元日本代表の内田篤人氏、’11年女子W杯優勝メンバーの近賀ゆかり氏がコーチングスタッフに加わり、世界一奪還へ再始動している。
狩野監督が新チームのテーマに掲げているのは、“躍動感のあるフットボール”だ。日本人選手の特長ともいえるクイックネスやアジリティを活かし、素早く攻守を切り替えてボールを奪った瞬間から積極的に前へ出ていく。組織としての連係に加えて、世界に通じる選手の“個”を伸ばして組み合わせることでチームの強さにつなげようとしている。
そして選手たちの成長が著しい点も見逃せない。多くの選手がヨーロッパやアメリカのトップリーグでプレーし、今年は世界最優秀選手賞『バロンドール』の女子部門候補30人に長谷川唯、谷川萌々子、松窪真心の3選手が選出されている。さらに山下杏也加が女子年間最優秀ゴールキーパー賞の候補にノミネートされるなど、選手個々の世界的な評価も高まっている。
そんな新生なでしこジャパンにとって、世界一奪還への現在地を測る重要な一戦となるのが、10月14日にアウェイで行われるドイツ戦。世界トップクラスのフィジカルと強度を誇るヨーロッパの強豪との対戦は、今後に向けた試金石となるはずだ。
女子W杯開幕まで残り約8か月。年内には広島、岡山でも強化試合が開催される。強豪との対戦を通じて世界を勝ち抜くための戦術とメンバーを絞り込み、なでしこジャパンがブラジルで歓喜を手にするためのチームへと仕上げていく。
日本女子代表 vs ドイツ女子代表
日程:10/14(水)0:45キックオフ
開催地:ドイツ・ブレーメン10/10(土)にはフランス・サン=トゥアンで、ハイチ女子代表と対戦。
※日時は日本時間
anan 2514号(2026年10月7日発売)より




































