今年、ミュージカル『レ・ミゼラブル』日本上陸30周年。その記念イヤーに、テナルディエ役で劇団☆新感線の橋本じゅんさんが参加する。
橋本じゅん

「小学校の給食の時間に、先生がこのお話を読み聞かせしてくれて、いま思い出しても泣きそうになるくらい大好きではあったんです。とはいえ、日本のミュージカルの玄関口の帝国劇場で、そのマスターピースですからね。ただ、この年までまるで触れてこなかった世界は、言い換えれば新しく学べるものの塊。えいやっと飛び込んでいったほうがいいんじゃないかと思ったんです」

歌あり踊りありの公演は新感線も同様。しかしこのミュージカルは、「射撃のように、スコアに書かれた音符をひとつひとつ確実に撃ち抜いていかなきゃいけない舞台」とも。

「最初は決まった動きを覚える稽古で手一杯でしたが、昨日あたりから段取り以外の動きを演出でつけてもらって…楽しかったですねぇ。ここから、セリフや歌に対しても、動きに対しても、もっと役が自分の腑に落ちて、きっとテナルディエだったらこうするなと思って動けるよう、役として早く自由になりたいです」

橋本じゅん

民衆が圧政に苦しむ時代のフランスで、他人から金品を巻き上げても悪びれずに生きるテナルディエ。重厚なドラマのなか、飄々とした彼の場面では曲に合わせ客席から手拍子が起きたりもするが、「コミカルに演じるつもりは一切ないです。むしろ怖い人間として演じたい」 そう。その口調に生真面目な素顔がのぞく。

「当時、食べるものはなく、街には糞尿が散乱していたそうです。そんな日常なら誰でもテナルディエのようになっておかしくない。狡猾で短絡的で生きるためにはどんな卑劣なこともする、どこにでもいた人として見せられたらと思っています」

はしもと・じゅん 1964年、兵庫県生まれ。在籍する劇団☆新感線を代表するおバカキャラ・剣轟天役を演じ人気に。現在、ドラマ『あなたのことはそれほど』(TBS系)、『おんな城主 直虎』(NHK)に出演中。

軽微な罪で投獄され、世を恨むバルジャンは仮出獄の際に逃亡。しかし慈悲深い司教との出会いから心を入れ替え、正しい道を歩み始める。ところがそんな彼に追手が迫り…。5月25日(木)~7月17日(月) 日比谷・帝国劇場 S席1万3500円 A席9000円 B席4000円 5月21日(日)~24日(水)のプレビュー公演はS席1万1000円 A席8000円 B席3500円 6月11日(日)~17日(土)の日本初演30周年スペシャルウィークはS席1万4500円 A席1万円 B席5000円(すべて税込み) 東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777 www.tohostage.com/lesmiserables/

※『anan』2017年5月24日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・中川原 寛 ヘア&メイク・杉山裕則 インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)


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