令和のヒットメイカー・Vaundy「“いいね!”を理解して日本一になりたい」

2021.7.28
’19年に「東京フラッシュ」を公開して以降、2年足らずでYouTubeを中心としたサブスクリプションサービスの再生回数が8億回を突破。その後も幅広いジャンルと高いクオリティの楽曲を次々と生み出し令和のヒットメイカーとして最前線に躍り出た、Vaundyさん。今回はZoomでの取材だったので最初に「スタジオ兼、自室」を紹介してくれた。

「いいね!」を理解して日本一になりたい。

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「ギターとキーボード、マイクがあって全てのデモをここで作ります。この机で絵を描いたり歌ったり。やろうと思えば、この部屋でリリースまでできちゃいます」

中学2年生から宅録機材を揃え、次第に音源制作を始めた。高校時代にボカロ楽曲の歌い手として活動していた時期を経て、現在は美術系の大学でデザインを学びながら音楽活動を行っている。「東京フラッシュ」はトレンドを研究して制作した、まさに確信犯。リスナーの痒いところに手が届く斬新な曲作りは、こんな想いから。

「端的に言うと日本一になりたいという目標があります。音楽制作が好きなので続けていくにはきちんと結果を出していかないといけない。そのためには、みんなが良いというものを理解しなきゃいけないんですけど、僕はミーハーだからそれができたのかなって思います。『いいね!』ってYouTubeやSNSを眺めるだけじゃなくて、『なんで良いんだろう?』と客観視できた時に初めて物作りに落とし込める気がしてますね」

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更に「どんなジャンルの曲を歌っても最終的にはVaundyが歌わないとカッコよくない、そんな曲作りを意識している」と語る。

「リスナーに『カッコいい曲だな、自分にも歌えるかも!』と思わせることも必要だけど、誰でもクリエイターになれてしまう時代だからこそ、そこはリスナーとアーティストの大事な壁でもあります」

大学の課題で徹夜することもあるけれど忙しい日々の中だからこそ集中して音楽活動もできるそう。この夏もドラマ『ボクの殺意が恋をした』の主題歌「花占い」のリリースや大型フェスへの出演、秋にはツアーと快進撃は続く。

「ライブの度に新曲が出ているような活動をしていこうと思ってるので常に楽しみにしてほしいですね。『この人にもう一回会いたい』と思ってもらえるような人間になりたいです」

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バウンディ 2000年6月6日生まれ、東京都出身。作詞・作曲・編曲からアートワークまで行うマルチアーティスト。現在YouTube、サブスクトータル再生回数8億回以上。幅広いジャンルの楽曲が国内外で高く評価されている。最新曲「花占い」はドラマ主題歌としても話題。

※『anan』2021年8月4日号より。取材、文・上野三樹

(by anan編集部)