お笑いトリオ・四千頭身 EXITや霜降り明星の“いじり”に感謝
ここ最近、テレビで目覚ましい活躍を見せているのが第7世代と呼ばれる若手芸人たち。その中心にいて大きな波を作り出しているのが、お笑いトリオの四千頭身だ。メンバー全員が24歳。今の風をまとった彼らが考えるお笑いの形やプライベートに迫ります!
――今や大活躍ですが、こんな未来を想像されていましたか?
後藤:まあねえ、昨日の僕は、ananで撮影する今日を想像できていましたけどね。
石橋:スケジュールに入っていたからなぁ。
都築:そういう話じゃないんだよ。でも、思ったより順調に進んだかなと。22歳で東京に出てきて一人暮らしをするぞ、と思っていたけど、その通りにいってます。
後藤:ディープな話だなぁ。
都築:割と浅いエピソードだけど。
――人気の理由は何でしょうか。
後藤:そもそも需要あるのかな?
都築:みんな混乱してるだけじゃない? 今の世の中の混乱とともに、判断力が失われているだけ。こういう時期は光の速さで過ぎ去っていくだろうし。
後藤:でも、やっぱり僕らってね、可愛らしいんですよね。
都築:よく、それを自分で言えたな。もう、頭痛くなるわ。
石橋:僕ら自身も若いし、お客さんも若いから、友だちだと思われているんですかね? 特に男性ファンやラジオのリスナーさんとかはそんな感じがします。
――「お笑い第7世代」として紹介されることも多いですよね。
都築:そこに助けられた部分もありつつ。
後藤:それに殺された部分もありつつ。
都築:でも、第7世代という言葉が生まれ、若いお笑いの人たちがフィーチャーされるようになったことで、上の世代も交ぜたコント番組が増えたと思うんです。
後藤:もっと感謝してほしいなぁ(笑)。それなのに、「第7世代は生意気」なんて言われたりもして。
都築:俺ら、火つけたよな! ちゃんと働いたのよ!
石橋:ははははは。
――脱力系と言われることも。
後藤:マジ本気っすよ。
都築:人生かかってますから!
後藤:でも、第7世代の芸人たちと一緒にやるのは楽しいですよ。この、「なるほど出っ歯くん(都築さんのこと)」というキャラも、第7世代がいじり始めたことで面白いってなりましたから。
都築:EXITさんとかが、SNSでずっといじってくれたりして。
後藤:粗品さんやせいやさんもラジオでね。やりやすいですよ。
――第7世代のみなさんは、SNSを駆使している世代ですよね。
後藤:でも、僕はツイッターをやめました。思ったことを書いて誤字を確認してというのは、男として“なよったい”かなと。
都築:お前Scooby Jの言葉が刺さったからってすぐ取り入れるなよ!
後藤:好きなラッパーなんです。
都築:じゃあ、なんでインスタは続けてるの(笑)。
石橋:僕はやっていたい派かな。エゴサーチとかして一喜一憂するようなこともないし。楽しいから。
都築:この世代の鑑だな。
石橋:いろんな人とつながれるし。
都築:そう、こいつ、アイドルとつながろうとしてるからな~。
後藤:インスタでアイドルに、めっちゃ“いいね”してるから。
都築:買ったCDの写真を投稿してリプライをもらったりとか。
石橋:二人もやればいいじゃん。
都築:そんなことが起こらないからつまんねーんだよ! お前とは条件が違うんだよ!
後藤:5年間、何もなかったからツイッターやめたんだよ。
都築:お前は夢があっていいよな。
――結成から約5年、3人の関係に変化はありましたか?
都築:もともと養成所で知り合ったから、そんなに変わらないかな。この仕事の中で出会っているので、学生時代からの友だちで、というのとはまた少し違うので。
――後藤さんは友だちが勝手に養成所に履歴書を送ったんですよね。
後藤:ジャニーズ方式です。こうしてananにも出てますし、ジャニーズだった可能性もあります。
都築&石橋:ねえよ。
後藤:両サイドからの「ねえよ」、もらいました。
石橋:お前がジャニーズ・エンタテイメントなわけないじゃん(笑)。
――もともと、コンビやトリオ前提だったのでしょうか。
後藤:そうですね。都築のピンのネタ、ひどかったし。養成所に入学すると、最初に自己紹介がわりに一人ずつネタをやるんですけど、「ドラえもんのジャイアンのモノマネします!」って。そもそもお前誰なんだよと。
都築:自己紹介もせずにね。
後藤:で、60点くらいのモノマネをしてすべってた。
都築:いいんだよもう、その話は。バシは何やったの?
石橋:普通に自己紹介をしただけ。
都築:でも、よく覚えてるよね。
後藤:あんなすべったやつ見たことないから忘れないよ。「辞めるな」と思ったんだけどな。
都築:俺はあの時、「売れるな!」と思ってたからね。
――それだけすべった方と組もうと思ったのはなぜでしょう。
後藤:僕は別のおじさんから誘われて、どうしようかなと思ってたら、都築が目に入った。同い年で共通点もあったからあいつやなと。
都築:野球が好きだとか、マックでバイトしてたとかね。
後藤:最初は、一回ライブあるからネタ合わせしてみようか、という感じでしたね。で、ライブの日が迫っているのにトリオのネタしかなくて困ったから、養成所を辞めようとしていた石橋に「手伝ってくんない?」と声をかけた。優勝したからまた手伝ってもらったら、また優勝して。それで養成所を卒業したので、今も手伝ってもらっている状況。サポートメンバーです。
石橋:強運のお手伝いさんです。
後藤:でもみんな、養成所時代から変わりませんよ。
都築:そこからは変わっただろ! 俺、一人しゃべり30分とかできるようになったんだから。
後藤:それはたいしたもんだ。(横浜DeNA)ベイスターズの佐野(恵太)みたいなやつだ。
都築:と、バシは最初、めっちゃ明るかったよな(笑)。
石橋:実は俺が一番変わった気がする(笑)。
後藤:「つってね~!」とか言ってたよね。それやめろよって、どこかで言ったんだろうな。
都築:自分たちの漫才をもっとこうしようと思ったわけではないけど、やっぱり、変わったよね。
『有吉の壁』(日本テレビ系)、『爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!』(テレビ朝日系)などのテレビや、ラジオ『四千ミルク』(FM FUJI)にレギュラー出演中。四千頭身公式YouTubeチャンネル「YonTube」ではネタや日常で撮影した映像などを配信している。NiziU「Make you happy」のMVを完全再現した動画は再生回数900万回を突破。
よんせんとうしん 2016年に結成。メンバーは、ワタナベコメディスクールで同期であった後藤拓実、都築拓紀、石橋遼大(写真前方より)。しりとりの逆である「頭取りゲーム」というネタを、テレビ初出演となる『新しい波24』で披露し、注目を集めた。YouTubeの公式チャンネルの登録者数は約72万人。3人共通の話題は野球とゲーム。
※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。写真・岩澤高雄(The VOICE) スタイリスト・作山直紀 インタビュー、文・重信 綾
(by anan編集部)