フランスだけでなく、極東の日本をも夢中にさせた映画『エマニエル夫人』。45年経った今も、そのかわいいエロスの世界は魅力的です。

74年、フランスで作られた『エマニエル夫人』。うら若き人妻エマニエルが、夫が赴任中のバンコクに向かい、めくるめく性体験をする…という物語。当時は“ソフトポルノ”などと呼ばれたこの映画、若きモードカメラマンが映画化しただけあって、女同士で戯れる姿、ワイルドな相手とのセックスなど、どこを切り取ってもおしゃれなエロティシズムがたっぷり。ソフトフォーカスがかかった柔らかい映像に、思わずうっとりさせられます。1作目が大ヒットし、翌年には続編、’77年に3作目が制作され、大胆なエマニエルがフランスや日本の女性たちの性の解放に一役買った、なんて話も…!?

エロスもいいけど、ファッションが!

編集部スタッフ、編集SとライターYが観賞しました!

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写真:Everett Collection/アフロ

Y:Sちゃんのエマニエル初体験はいつ?

S:確かあれは、性に興味が出始めた高校生くらいでレンタルビデオで借りて観た記憶があるんだよね…。

Y:子供に貸しちゃうの!? すごいね、そのレンタル屋。

S:で、観てみたら、案外エロくなくて、肩透かしだった(笑)。

Y:アハハ(笑)。確かに今日改めて観たけれど、物語もセリフも、すべてがリリカルで、“エロい!”っていうよりすごく叙情的で美しいエロスだったよね。

S:そう。到着してすぐ旦那さんとやるし、実はその前に飛行機の中でもやってるし、さらに女性たちともいちゃいちゃしちゃう。そう言うとすごい映画な感じがするけど、なんか自然体でやらしくない。

Y:エマニエルをはじめ、女性たちはみんなおっぱいが見えそうなファッションだけど…。

S:なんならおっぱい見えてるけど(笑)、下品じゃないのよね。

Y:そう。「裸を見るより、裸を想像するほうがいい」ってセリフがあって、フランス人~!! ってしびれたわぁ。

S:で、Yちゃんとしては、どこにぐっときたの?

Y:エマニエルのファッションかな。露出しまくりのドレスも素敵だし、シルクっぽい白のセットアップのおっぱいが透ける感じとか、たまらんかった。

S:わかる。さらに登場する女性の誰もが、“下着”? なにそれ~みたいな、裸なんてどうってことない的で、性に自由なところがよかった。シーンで好きなのは、飛行機の中でやっちゃうシーン。驚いた乗客のおっさんの顔がアップになるところ。

Y:あ~。あそこは見どころ。編集部で思わず爆笑したね。私は、エロシーンになると必ず流れる音楽も好きだな。妙にエレクトロなサウンドなのよ。

S:それが流れるたびに、「エロシーンくるよ!」って言ってた、そういえば(笑)。

Y:でもこのおしゃれエロスな感じ、昨今ないから、20代女子にもウケると、アラフォーは断言したいわね。

S:うん! これを観たらみんな、下着をつけたくなくなって、さらに例の籐の椅子に座りたくなるはず、絶対!

編集S 編集部一のハイロー民として知られる編集者。ここ数年は韓国映画の魅力にハマり中。

ライターY B級バカ映画ばっかり観てきた人生に、最近少し疑問を抱きだしてきたライター。

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1作目『エマニエル夫人』、2作目『続 エマニエル夫人』、3作目『さよなら エマニエル夫人』 ディスクも出ていますが、今は配信でエマニエル夫人が楽しめる時代! Amazon Prime Videoで観られるので、ぜひ観て~。Amazon Prime Videoで配信中。写真:ATLAN JEAN-LOUIS/Gamma/アフロ

※『anan』2020年8月12-19日合併号より。取材、文・河野友紀

(by anan編集部)

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