岡崎体育の“NG項目”は? 「正座はお腹がつかえるので…」

2020.8.3
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「NG項目」です。
okazakitaiiku

よくタレントさんが「NG項目」があると話していますが、ミュージシャンにもそれぞれNGなことがあります。よく事務所に質問としていただくのが、食べ物で苦手なものはありますか? というもの。フェスやライブでは、お弁当やケータリングで食事を出していただけます。その際に、アーティストが食べられないものがあってはいけないという配慮から、わざわざ聞いてくれるんです。僕は苦手な食べ物はほとんどないです。まあ、ひとつだけ苦手な食材があり、そしてそれをマネージメントサイドにも伝えていて「もし、これが入っている料理が出てきたら、俺はちゃぶ台をひっくり返すで」と言ってありますが、普通にちょいちょい出てきてます。なので、がんばって食べています。それくらいNGはありません。……もうひとつあるとするなら、宿泊するホテルのトイレは温水洗浄便座がついているとありがたいというくらい。それも、まあどうしてもついている宿が見当たらないのであれば仕方ないよね、と思います。

海外のミュージシャンともなると待遇や食事のこと以外にも、ベッドの硬さまで細かく指定してくる方もいるそうです。そういうことを言えるようになったら本物のアーティストなのかな、と思う一方で、他の同世代くらいのミュージシャンが、スタッフに「これはできない」「こうはしたくない」と強くあたっているのを見かけると、なんかもったいないなあとも思ってしまいます。だって、これが普通のサラリーマンだったら絶対にありえないことじゃないですか。同世代やもっと下の10代、20代の人間が「これがNGです」と言って、まかり通る世界は他にないと思います。これを、当たり前と思ってはいけないと思うので、僕はマネージメントに強くはお願いしない。

もちろん、「NG項目」は音楽制作やライブでのパフォーマンスに影響が出ないように周囲のスタッフが配慮してくれた結果としてあるもので、必要なものだと思います。だけれど、それに甘えてアーティスト側が過剰になりすぎて、“面倒な人”になるのも違うと思う。だから、僕は正直言うとジェットコースターも嫌だし、高い場所もめちゃくちゃ怖い、お腹がつかえるので正座も苦手……と、実際はNG多めの人間。でも、これをNG項目とは言いません。必要であれば、高~い崖の上にも立ちますし、足が痺れまくっても、泣き事言いません!

おかざきたいいく スマホに振り切った演出が話題の『よなよなラボ』(NHK総合 毎月1回土曜24:05~)が好評放送中。8/10(月)21:00~、BSテレ東特番『社歌で日本を元気に!シャカリズム』に出演。

※『anan』2020年8月5日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・村田真弓 文・梅原加奈

(by anan編集部)