今や女性だけでなく世代を超えた悩みの種!
「外反母趾とは、足の親指が小指側に曲がってしまう状態のこと。原因は、足裏の横アーチを支える中足関節のゆるみ。それにより親指の踏ん張る力が弱くなり、歩くときに親指が小指側に押され曲がり、さらに親指が90度以上反る人は“浮き指”でもあります。いずれも膝、腰、首の痛みや不調を起こすので、要注意」
実はこれ、ハイヒールや先の細い靴が原因ではないと、笠原先生。
「原因は足の関節を支える足底筋群の筋力低下。小さい頃から靴で足を守りすぎたため、筋力が育っていないんです。足底筋群を鍛え、関節を締める努力をしましょう」
今すぐCheck!
外反母趾は、親指がどのくらい内側に入っているか、角度を見る。浮き指は足の指をグッと曲げて。
たった15度で外反母趾の危険信号が点灯!
親指が小指側へ約15度以上曲がるのが目安。30度以上は足の問題だけにとどまらず、体にも悪影響が起こることも。
浮き指のチェックは、親指を甲側に押してみる。
力を抜き、親指を足の甲に向かって限界まで押す。90度以上指が反る場合は、浮き指の可能性が。指の付け根にタコができる人も多い。
《おうちで改善》
キーワードは足底筋群の強化&関節のゆるみを正すこと。椅子に座ってカンタンにできる運動を、日課にしよう。
「グーパーリハビリ運動」で不安定な足裏を鍛えます。
親指の可動域を広げ、踏ん張る力を育てるストレッチ。毎日繰り返し、片足5分ずつ。
1 .椅子に座り、左足を右脚の膝に乗せ、手で掴む。
左足の場合、右手の人さし指を伸ばし、親指とそれ以外の3本で左足の親指を深く握る。親指は足裏の親指の付け根に当てる。足首が動かないよう、左手で甲をしっかりと握る。
2.親指を深く曲げ、回す。付け根から動かそう。
左足の親指を、握った3本の指で指の付け根から足裏に曲げる。これが〈グーの運動〉。次に親指を付け根からグルグル回す。これが〈パーの運動〉。片足それぞれ、5分ずつ程度行う。痛いときは、痛みが取れてから行う。
「足裏爪刺激」でチクチク刺そう?!
裸足で地面の上を直接歩いているような刺激を、足裏に与えるストレッチ。踏ん張るという反射を呼び起こし、掴む力を育てます。
両手で足をしっかり掴み、爪を立てて足裏を押す。
左足を右脚のももの上に乗せ、足の裏を上に向ける。両手でしっかり持ち、親指の爪を立て、少し痛いくらいに刺激する。毎日片足3分ほど行う。