カラダを冷やさない、冷えたら温めるのが温活の基本。でも体内時計と連動して体温のリズムは変動するので、四六時中カラダを温めておけばいいわけでもない。体温が上がっていく朝から昼間は発熱に励み、夜は眠る時間に向け、放熱を意識した温活を行うこと。医師の石原新菜さんと伊藤史子さんが教えてくれた、体温のリズムに合わせたルーティンを取り入れてみて。
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朝:午前2時~8時は体温が低い時間帯だから…

① 起床時に寝床で軽~くストレッチ
冷えに悩んでいる人は、血流が悪く、目覚めもスッキリしない。「目覚めたら布団の中で伸びをしてから、布団の上で軽いストレッチをすると血流が改善され、カラダも温まってきます。ストレッチするときは息を止めずにゆっくり行うといいですよ」(石原さん)
② 目覚める1時間前から室温を上げておく
「睡眠中、ヒーターなどでずっと暖かい状態にしていると、乾燥するし睡眠の妨げにもなります。朝方が一番冷え込む時間ですが、体温も一番下がっているべき時間帯。目覚める1時間ほど前から室内の温度を少しずつ上げておけばいいと思います」(伊藤さん)
③ 保温性&吸湿速乾性の高い下着を選ぶ
「室内が暖かくて汗をかき、汗冷えして体調を崩す人も多いです。保温性だけでなく吸湿速乾性もある下着をつけ、日中の汗のコントロールも忘れずに」(伊藤さん)。「お腹は冷えやすいので腹巻きはマスト。シルクやコットンの天然素材がオススメです」(石原さん)
昼:体温の上昇に合わせた温活を率先して行おう

① 冷たい飲み物を飲んだら、次は温かい飲み物を
暖かい部屋にいるからと、冷たい飲み物ばかり飲むのはNG。「カラダが温まっているなら1杯程度はいいですが、飲みすぎると冷えの原因に」(石原さん)。「冷たいものを飲んだら、次は温かい飲み物を飲む。そんな習慣を意識すると冷えすぎないのでは」(伊藤さん)
② ブルッと冷えを感じたら、ポイント保温で乗り切る
手足、首、耳、頭など、熱が出ていきやすい部分を温かくすると、全身の冷えを感じにくくなる。「体温を調節するために脂肪を熱に変える細胞、褐色脂肪細胞は肩甲骨付近に多くあります。寒いと感じたら背中の中心にカイロを貼ると早く温まりますよ」(伊藤さん)
③ 屋外に出るときは、冷えに備える時間と場所を持つ
寒暖差疲労の原因は、暖かい部屋からいきなり外に出ること。「自律神経の疲労を減らすには、部屋と外の間にワンクッション置き、少しずつ寒さに慣れる空間や時間を演出しましょう。自宅なら廊下や玄関付近まで部屋と同じ温度に暖めないことです」(伊藤さん)
④ 運動が苦手なら、階段や坂道で大きい筋肉を鍛える
カラダを温めたいなら、筋肉を増やすのが鉄則。「筋肉が収縮することで熱が生まれるので、冷えを解消したいなら運動が手っ取り早いんです。運動が苦手なら階段や坂道を率先して選び、お尻や太ももの大きい筋肉を日常で鍛えるようにしましょう」(伊藤さん)
⑤ 気温の変化に合わせ、柔軟に脱ぎ着する
暖房の効いた電車やお店の中で、暑いのにアウターを脱がずに過ごすのは体温リズムを乱すきっかけに。「保温性の高いダウンの中にTシャツ1枚なんて格好もオススメしません。寒暖差のある環境下。脱ぎ着しやすい重ね着で体温調節に励んで」(伊藤さん)
夜:午後4時~9時に体温はピークに達する

① 入眠に向け、室温を徐々に下げていく
「体温が下がっていくことで深い眠りにつけるので、室温をずっと高く設定せず、就寝に向けて少しずつ下げていくといいでしょう」(伊藤さん)。「乾燥するとウイルスなどが体内に侵入しやすくなるので、湿度も大事。50%の湿度の維持が理想です」(石原さん)
② 睡眠中、放熱しやすい環境を演出
明け方に向け、放熱し体温がどんどん下がることで質の高い睡眠をキープできる。「昔からいわれていますが、頭寒足熱が安眠の基本。自然に温度が下がる湯たんぽか、電化製品を取り入れるなら、タイマーを設定して放熱しやすい環境にしましょう」(石原さん)
③ 免疫力を上げたいなら、風呂キャンはNG
温活で、運動や食生活の変更は効果が出るのにある程度時間がかかるけど、もっとも簡単で効率がいいのが入浴。「数日続けるだけで眠りが深くなったり、目覚めがスッキリするなどの変化を実感できるはず。免疫力にも良い効果が期待できますよ」(石原さん)
翌朝:自分の体温リズムは自分で管理する

① 体温を測る習慣は、フェムケア&温活にマスト
フェムケアだけでなく、温活にも自分の体温リズムを知ることが有効。生活習慣を整えれば体温が上昇し、温活のモチベーションにも繋がる。「パーソナルデータを生かしたヘルスケアが有効です。スマートウォッチなども活用するといいですよ」(伊藤さん)
② 休日は一日中家で過ごさず、1回でも外出を
何も予定がない休日でも、家から出ずに過ごすのでなく、近所のスーパーでもいいから外出したい。「自律神経を乱さないよう恒常性を維持するためには、メリハリある行動を。眠る時間も平日と休日でなるべく変えずに過ごせば、温活にも好影響です」(伊藤さん)
お話を伺った方々
Profile
石原新菜
医師。「イシハラクリニック」副院長。漢方医学、自然療法、食事療法を取り入れ、様々な病気の治療にあたる。テレビやラジオ、雑誌などで温活情報を発信。『カラダを温めて冷えをとる! 温活365日』(内外出版社)など著書多数。
伊藤史子
医師。「あやこいとうクリニック」院長。日本形成外科認定専門医、日本体育協会公認スポーツドクター。食事療法やスポーツトレーニングなども取り入れ、身体機能へもアプローチする予防医療を実践。アスリートもサポート。
anan 2476号(2025年12月17日発売)より
























