写真・小笠原真紀 スタイリスト・稲葉有理奈(KIND) ヘア&メイク・森川 誠(PEACE MONKEY) モデル・千國めぐみ 取材、文・小泉咲子
お話を伺った方:原 由記さん
女性ホルモンバランスプランナー®。大学を卒業後、化粧品会社に入社。会社員時代に体調を崩した経験から、資格を取得。デリケートゾーンケアアイテムを扱う「メリア」を立ち上げ、代表を務める。
起きたらカーテンを開けて、 必ず朝日を浴びる。
睡眠不足は女性ホルモンを乱すといわれている。そこで、良質な睡眠のためにやるべきは、朝一番に、カーテンを開けること。「体内の生体リズムを整えてくれる太陽の光は、睡眠と覚醒をうまく切り替えるカギ! 朝起きたらすぐに1〜2分、深呼吸をしながら太陽の光を浴びると約16時間後にメラトニンという眠気を誘う脳内の神経伝達物質が分泌され、寝つきがよくなります。曇りや雨の日でも十分な明るさがあるので、毎日の習慣にするといいでしょう」
カーディガン¥28,600(ガリャルダガランテ/ガリャルダガランテ 表参道店☎03・5766・1855) タンクトップ¥9,449(ラヴィジュール/ラヴィジュール ルミネエスト新宿店☎03・3358・7790) パンツ¥16,500(ナイスナイス モーメント/MIC☎03・6432・9156)
リモートワークでも、始業前に家の周りを歩く。
リモートワークだと、通勤で駅まで歩いたり階段を上り下りすることさえもなくなり、意識しないとすぐ運動不足に陥ってしまう。「体を動かして、血行をよくすることは、女性ホルモンにいい働きがあります。始業前に、できれば一駅分、難しければ家の周りだけでも歩くと◎。また、1時間に1回はストレッチをして、座りっぱなしで滞った血流を改善してあげましょう。冷たい椅子は腰まわりやお腹を冷やします。クッションやブランケットで冷え対策を」
朝ごはんには、植物性タンパク質を摂る。
女性ホルモンにいい食生活とは、当たり前だが、栄養バランスのとれた食事。「不足しがちなのが、タンパク質。不足すると、体内に水分を溜め込むようになりますが、生理前はその傾向がより強くなります。生理前のむくみが辛い人は、朝にお味噌汁を飲み、タンパク質摂取を意識してみて」。大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た作用があり、生理周期の乱れを整える働きや美肌にも期待大。「食事を改善することは、次の生理周期を整える準備になります」
お風呂上がりのデリケートゾーンケアで、自分をいたわる時間を作る。
デリケートゾーンのケアと女性ホルモンの分泌に、直接的な因果関係があるわけではない。しかし、デリケートゾーンケアを始めてから、生理周期が整った、肌ツヤがよくなったという人もいるそう。「VIOゾーンを優しく洗い、美容液で整え、保湿をする。そんなふうに自分自身をいたわり、愛することでハッピーになれれば、心が安定して、体にもいい結果が表れるのだと思います。睡眠、食事、運動に、心地よいデリケートゾーンケアも生活の一部にして」
左・乳酸菌発酵エキスがふっくらした肌へ導く。デリケートボディクリーム 150g¥4,950 右・メラニン生成を抑える成分配合。デリケートブライトニングセラム〈医薬部外品〉30ml ¥7,480(共にアイム ラフロリア support@mellia.co.jp)
スマホは、できるだけ遠い場所に置いてからベッドの中へ。
生活のリズムを整えることが、すなわち女性ホルモンを整えること。そのベースになる睡眠にとって、脳を活性化させるパソコンやスマホのブルーライトは完全にNG。「寝ると決めたタイミングで、仕事のメールやSNSチェック、動画観賞もおしまい! 寝室とは違う部屋に持っていき充電を。ワンルームの場合は、視覚に入らない、できるだけ自分から遠い場所へ。夜はマッサージなど、セルフケアの時間にして“スマホに囚われない自分”でいたいものです」
寝る時には“五感”に 心地よいものを意識して選ぶ。
女性ホルモンの影響を強く受けるのが、心の状態。「肌に触れて心地よい、ふわふわして癒されるなど、気持ちをポジティブな方向に導いてくれるアイテムを選びたいもの。特に寝具やパジャマは、睡眠の質も左右します。肌触りがよく、五感が喜ぶ素材を選びましょう。チクチクする、毛玉でゴワゴワするといった小さなストレスも、蓄積されると眠りを妨げます。ピローミストやルームフレグランスの香りにもこだわって。生理不順には、セージやレモンバームを」
キャミソール¥24.090(KEnTe/KEnTeカスタマーセンター☎03・6451・1688) 肩に掛けたニット¥28,600(セカンドフィメール/ローズ バッド ルミネエスト新宿店☎03・5368・2767) メガネ¥46,530(オリバーピープルズ/ルックスオティカジャパン カスタマーサービス☎0120・990・307) パンツ¥30,800(ドローイング ナンバーズ/ドローイング ナンバーズ 新宿店☎03・3359・8517)
【CHECK!】 生理中は内くるぶしマッサージで、卵巣をケア。
床に座って、内側のくるぶしの上部を流れる血管の横をなでて、ゴリゴリしていたら、卵巣が疲れているサイン。「石みたいに硬い部分に老廃物が溜まっているので、そこをぐっと押して、しっかりと流してあげるといいでしょう」
※『anan』2021年12月8日号より。