
習い事の王道といえば、ピアノ&茶道。時代を超えて人気を保ち続けるその魅力を、茶道を実際に習っているカナカさんに伺います。
モデル、ブランドディレクターとして海外を訪れる機会も多いカナカさんは、和の文化である茶道を習ったきっかけをこう語る。
「和菓子が好きで日本の文化に触れるのも好き…っていう、すごく単純な理由です(笑)。着物を着る機会が作れる点にも惹かれ、友人が通っている茶道教室で一緒に習い始めたのが3年前。以来、月ペースで通っていて、年に度のお茶会にも出席しています」
茶道にはいくつか流派があり、カナカさんは裏千家の教室を選択。
「初心者も学びやすいといわれているのが裏千家。私が教わっているのは30歳前後の若い先生で、作法を間違えてもダメ出しはせずにその都度丁寧に教えてくださるんです。一見怖そうなおばさま先生や年が離れた生徒さんたちもすごく親切で、気さくに接してくれる方ばかりです」
フレンドリーな一方、ほどよい緊張感が漂う点も魅力のひとつ。
「シーンとした空間で正座をしてお茶を飲む…という張り詰めた空気は、茶道でしか味わえないもの。着物を着るだけで気持ちが引き締まるし、一つひとつの作法に集中する中で精神が研ぎ澄まされて、自分が整っていく感覚も。日頃は何かと忙しくスマホが手放せない私も、1時間半のお稽古の間は心に静寂が訪れるんです。茶室に飾られた掛け軸の言葉に胸を打たれたり、お花や和菓子に込められた意味を教わったり。行くたびにたくさんの学びがありますね」
茶道をきっかけに自身の世界が広がることに喜びを感じるそう。
「日本文化に対する関心がさらに増して、香道やお寺の御朱印集めに挑戦したりも。先日は日光東照宮を参拝したのですが、せっかくだからと宝物館に入ってみたんです。今までだったら足を踏み入れなかったと思うので、楽しみが増えていっているなと感じます」
習い事のマイルールは、「少しずつでいいから続けること」。
「忙しさを理由にやめてしまうと、〝あれもこれも続かなかった…〞と自己肯定感を下げることに。成功体験を作るために、ペース設定は甘めにするのが私流。月謝制ではなく都度払いのお教室を選んで、自分のペースで続けることを心がけています」
では、お稽古を重ねた先に設定している目標はあるのだろうか?
「母や祖母にいつかお茶を点ててあげたいという思いはありますが、師範になりたいとは特に考えていません。子供の頃は習い事といえば〝何か〞になるためにするものだったけれど、大人になった今は心の癒しや日常を忘れることが目的で続けている人が多いんじゃないかな」
次は華道を学んでみたいと語るカナカさんにとっての習い事の魅力をお伺いすると。
「AIが普及した今、独学でもある程度の知識は得られると思うんです。でも、先生方が時間を費やして得た感覚を直接学べるのは習い事ならでは。実際に肌で感じてきたものを受け継げるのは、素敵なことだと思います」


心安らぐ静謐な空間で自分に向き合うひとときを。
「古い時代に戻ったような茶席の場に身を置くと、心が本当に落ち着くんですよね。礼儀が自然に身について、目上の方とも接しやすくなったのも茶道を始めて良かったことのひとつ」(カナカさん)
Kanaka’s習い事ヒストリー
幼少期から現在に至るまで、多彩な習い事を経験。「何かを始めると、そこからいろんな方向に世界が広がっていくのだと実感。結果的にやめてしまった習い事も、やってよかったと感じます」
幼少期:水泳、英語、サッカー、アルトサックス(五感をフルに使い感性を磨く、興味や好奇心の幅が広がる)
大人:茶道、ヨガ、ピラティス(自分の心を休める時間ができる、今の自分に必要なものをやる)
Profile
カナカ
1999年1月14日生まれ、東京都出身。2025年に配信されたNetflixのリアリティ番組『オフラインラブ』に出演。モデルやブランドディレクターとしての活動に加え、企業のSNSの運用代行など幅広い分野で活躍中。
写真・JOJI(RETUNERep) ヘア&メイク・太田菜々 取材、文・真島絵麻里
anan 2492号(2026年4月15日発売)より
















