節約するためには、まず収支の確認を。
普段どれくらいのお金を使っていて、本来ならどれくらいの予算でやりくりするべきなのか。当たり前のことのようで、節約がなかなかうまくいかない人の中には、収支の把握ができていない人もいるのでは?
「既に家計をやりくりできている人は、無理に家計簿をつける必要はありません。ただ、思ったように節約できていないなら、家計簿を2か月~1年ほどつけてみて、予算を把握してみましょう」(節約アドバイザー、消費生活アドバイザー・和田由貴さん)
収支を把握し、予算を考えるのが苦手な人にとって、補助輪のような役目を果たすのが家計簿。
「日々の食費や、化粧品代一つとっても、個人差がありますよね。例えば、“20代女性の平均出費”のようなデータも相場を知る参考にはなりますが、それに無理やり当てはめると、なかなかうまくいきません。自分のライフスタイルに合った予算を導き出すには、家計簿をつけるのが近道です」
いざ始めようと思ったら、何を使えばいい? 初心者におすすめの家計簿を聞いてみると。
「ノートやスマホアプリなど、自分が負担なくつけられるものを選ぶのがおすすめです。ただ、レシート読み取り機能や、銀行口座との紐付けなどのおかげで、より手間がかからないのはアプリ。どちらにしても大切なのは、つけっぱなしにしないで、定期的に見返して家計を把握、やりくりや節約に活用することです」
おすすめ家計簿アプリ
初心者にもおすすめの家計簿アプリを和田さんがチョイス。クレジットカードや銀行口座との紐付けや、レシート読み取りなど手間をかけずに家計簿をつけることができる優秀アプリが勢ぞろい。どれもダウンロードは無料なので、ぜひ試してみて。
マネーフォワード ME
家計の分析レポート機能も搭載。ゆくゆくは資産管理の味方に。
レシート読み取り機能やクレジットカード連携など、家計簿アプリの基本をおさえた定番アプリ。銀行口座や証券口座など連携先の多さが魅力で、貯蓄ひいては長期的な資産管理もサポート。1年以上前のデータを振り返る機能や、家計レポート機能が追加されるプレミアムプランは月額¥480~。App StoreとGoogle Playで配信中。
・連携した口座残高などの情報をまとめて閲覧できる。クレジットカードの引き落とし額お知らせ機能も便利。
・月の支出をグラフでわかりやすく確認。項目ごとの家計に占める割合が一目瞭然なので、スムーズに現状把握できる。
Zaim
シンプルなデザインの自動家計簿。データを紙に出力しての保存も!
アプリで自動でつけた家計簿を紙のプリント用に出力する「ふりかえりプリント」機能もあり、デジタルと紙の家計簿のいいとこ取りも可能。生涯にわたっての家計シミュレーションやお金の知識を提案してくれる「一生黒字プラン」などが使えるZaimプレミアム会員は月額¥440~。Web版や、App StoreとGoogle Playで配信中。
・ホーム画面では、予算と進捗がわかるほか、家計簿をつけてきた記録が残るので、モチベーションもUPするはず。
・レシート読み取り、自動入力機能も搭載。面倒な出費の入力も、レシートを撮るだけなら続けられそう!
2秒家計簿 おカネレコ
必要十分な機能で使いやすい。オフラインもOKな“2秒”家計簿。
無料版はシンプルな手入力で、これまで紙の家計簿に慣れていた人もスムーズに使えそう。電波のないオフライン状態で問題なく利用できるのも安心ポイント。レシート読み取りや口座連携、データバックアップなど、デジタルならではの機能を追加するクラウド会員は月額¥480~。App StoreとGoogle Playで配信中。
・アプリを開いてすぐに、“約2秒”で支出や収入を入力できるので、忘れないうちに家計簿をつけることができる。
・目標の貯金額を設定することで、どれくらいのペースで貯金ができているか、達成度合いを可視化。
Money tree
通知機能を使いこなして予算やポイントの有効期限をチェック。
銀行口座やクレジットカードを登録すれば、自動で支出を記録。高い基準での個人情報管理を証明するTRUSTeマークを取得したアプリ。食費などカテゴリーごとに設定した予算を超えそうになった際の通知機能や、CSV・Excelへの出力ができる有料プランMoneytree Growは月額¥360~。App StoreとGoogle Playで配信中。
・マイルやポイントなど、どれくらい貯まっているか把握しにくい資産をまとめて見られるのもアプリの強み。
・カードの引き落としや、ポイントの有効期限などを通知。つい忘れがちなお金にまつわる情報を管理できる。
和田由貴さん 節約アドバイザー、消費生活アドバイザー。テレビや雑誌などで活躍。著書に『和田由貴のシンプル節約術』(あさ出版)、監修本『超かんたん!はじめてのスマホ決済』(扶桑社)など。
※『anan』2022年4月27日号より。イラスト・いいあい
(by anan編集部)