飲みの誘いを断りたい…ビジネスでの“言いづらい”を伝えるコツとは?

ライフスタイル
2019.04.13
コミュニケーション次第で相手の反応が180度変わる!? 言いづらい&聞きづらいに効く伝え方のコツを“コミュニケーションの先生”戸田久実さんに伺いました。
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面倒な頼みごとをしたい→“あなたじゃないとダメなワケ”で引き受ける理由を作る。

「どうしてあなたにお願いするのか、その“なぜ”を明確にして、特別感を与えることが説得材料になります。理由が不明瞭だと断られてしまう可能性もあるので、きちんと事情を説明しましょう。自分の手が一杯なのであれば、状況を正確に伝え、そのうえで力を借りたいと思っていることを話せば納得してもらえるのではないでしょうか」

【例文】
×「ごめん! こんどおごるから、これお願いできない?」
○「ごめんなさい。~の件、私にはどうしても難しくて。以前担当していた○○さんならスムーズにいくと思うし、手伝ってもらえないかな?」

取引先に対して不満を伝える→“現状への不満”より“あるべき姿”を伝えるのが建設的。

「不満や怒りは、“本来はこうあるべき”というゴール地点にまだ辿り着けていない、理想と現実とのギャップにより生じるもの。そのため、不満を口にするのではなく、あるべき姿を伝えることでより建設的な議論に結びつきます。改善を求める場合は、怒りの感情をぶつけるのではなく“何をしてほしいのか”リクエストしましょう」

【例文】
×「~のような状況だと、こちらとしては非常に困るんです!」
○「~のような状況が続くと、ミスに繋がる可能性もありますので、できれば××のようにしていただけると幸いです」

飲みの誘いを断りたい→誰にでも当てはまる理由で“あなただけじゃない”と伝える。

「なかなか断りにくい上司や取引先からのお誘いに関しては、体調不良や先約があることなどを理由としてあげ、感謝の言葉とともにお断りします。重要なのは、“あなたとは行きたくない”と思わせないこと。誰にでも当てはまる理由を提示することで、相手を無意味に傷つける事態を避けつつ、“仕方ない”と思ってもらえます」

【例文】
×「すみません。気分も乗らないし、ふたりで行くのはちょっと……」
○「申し訳ありませんが、この日は別件がありまして/実家の家族がこちらに来ておりまして/仕事相手の方とふたりだけで食事に行くのは控えておりまして…」

仕事の依頼や提案を断りたい→「その代わり」で前向きな姿勢を見せれば次に繋がりやすい。

「相手の要求に対し『できません』のひと言で断ってしまうと、そこで関係が終わってしまうことがあります。関係を維持しつつ断りたいのであれば、まずはお受けできない現状を説明しましょう。そのうえで、『代わりにこれならできます』と代替案を伝え、前向きな姿勢を示すことで、次の機会にも繋がっていくはずです」

【例文】
×「いやぁ、いまスケジュールが一杯なので、できませんね!」
○「大変申し訳ございませんが、スケジュールの都合でお引き受けできかねます。その代わり××でしたらお力になれると思いますが、いかがでしょうか?」

同僚に嫉妬やマウンティングされたらまず、相手の承認欲求を満たすことを考える。

「最も意識すべきは、“応戦しないこと”。一度反応してしまうと、泥仕合に発展しかねません。また、ダメージを受けていることを悟られてしまうと、相手を増長させる恐れも。マウンティングを仕掛ける人は、自分の承認欲求を満たすことを目的としています。決して戦わずに、相手を立てた言葉をかけてあげるのがベストでしょう」

【例文】
相手「あなたって綺麗だから仕事もうまくいっていいよね~。もう少しスキルが身につけば、もっと上に行けるかもね!」

×「は? ちゃんと実力で出した結果ですけど!」
○「ありがとうございます。○○さんの仕事ぶり、いつも参考にしています!」

戸田久実さん アドット・コミュニケーション(株)代表取締役。アンガーマネジメントや心理学をベースとした研修や講演を行い、講師歴は27年。『〈イラスト&図解〉コミュニケーション大百科』(かんき出版)など著書多数。

※『anan』2019年4月17日号より。イラスト・SANDER STUDIO 取材、文・五十嵐 大

(by anan編集部)

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