教えてくれたのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん、マーケティング企業「リットモア」代表の市岡麻美さん、マーケティングアナリストの原田曜平さんの3人です。
変化球路線が下火に。王道な「王子様系」に回帰。
インドア系の趣味を好む個性派イケメンの人気は落ち着き、いまみんなが夢中なのが王子様系。この流れを代表するのが、King & Princeの平野紫耀さん。「すべてのバランスがいい王道のイケメンですね」(原田さん)。ルックスだけでなく、中身も大切なポイント。「優しくリードしてくれて、いつでも守ってくれそうな逞しさを持っているのも王子様系の特徴。恋に積極性のない男性が増えているからこそ、紳士的で男らしい男性を望む声がより増えています。恋に急ぐ女性であっても、やはり男性からリードされたいという願望は共通しています」(牛窪さん)
出すぎた個性はNG。「バランスの良さ」が大切。
今年新たな条件として加わったのが、全てにおいて“バランスのいい男”。「ルックスや生き方など、人と違う部分を持っていることがモテる条件だったのは過去の話。ここ10年の間に、恋愛においても身の丈に合ったちょうどよさが求められるようになりました。過度なスペックは、敬遠される傾向にありますね」(原田さん)。「容姿、仕事、収入、性格、男らしさなど、全ての項目で平均点か、少し上くらいを取れる男性が、恋人候補の基準となっています。いまの女性たちは、トータルでのバランスがいい男性に魅力を感じているようです」(市岡さん)
いざというときに備えて…「頼りがい」がマストな時代。
地震や台風、豪雨など不安なニュースが続く日本。「災害が続くと特に、私たちは物質的な豊かさよりも、心の繋がりを求めるようになります。年収や職業、学歴などのスペックよりも、いざというときに頼れる底力を持っていることが条件になるのです。お互いに寄り添い、安心できる関係性もカギに」(牛窪さん)。「性格的には、穏やかで真面目な男性を希望する人が多いですね。けれど、やはり男らしさを求める声が多いのも事実。リーダーシップをとってくれたり、困ったときに頼れたり、人間力の高い男の需要がもっと増えていくはずです」(市岡さん)
クールなキメすぎよりも、親しみやすい「身近さ」がカギ。
どんなにイケメンで、仕事ができたとしても、近寄りがたいオーラを放っている男では、昨今の女性の心は動かない。「コミュニケーション能力の高さは、もはやモテる男の必須条件になっています。最近人気の芸能人たちも、どこか親しみやすいイケメンが注目されていますよね。インスタグラムやTikTokなどのSNSの投稿にも、ノリよく参加してくれるような、ハードルの高くない男性が人気」(原田さん)。「その場の空気が読めない男では、どんなに高スペックでもNG 。結婚を見据えて、面白さを求める声も多い」(市岡さん)
牛窪 恵さん(世代・トレンド評論家、「インフィニティ」代表取締役) テレビ番組のコメンテーターとしても活躍。「草食系男子」などの言葉を世に広めた立役者。著書に『恋愛しない若者たちコンビニ化する性とコスパ化する結婚』ほか。
原田曜平さん(マーケティングアナリスト) 大学生や20 代の社会人と一緒に、若者の消費行動を調査・分析。次なる流行をいち早く紹介する。著書は『平成トレンド史これから日本人は何を買うのか?』など多数。
市岡麻美さん(マーケティング企業「リットモア」代表) 20~30代の働く女性を中心にしたマーケティング業務、商品企画開発を専門に企業向けに行う。マーケターに向けた情報サイト「LITBOX」も運営する。
※『anan』2018年11月14日号より。イラスト・チヤキ 取材、文・野村紀沙枝
(by anan編集部)
#恋愛記事をさらにチェック!
#結婚記事をさらに覗いてみる!
※『男が触れたくなる…♡「愛されモチモチ肌」を手に入れるスキンケア方法』
[gunosy]
#恋愛 について、もっと深く知りたい![/gunosy]