カカオ豆から作る自家製チョコを使って…カカオをとことん楽しむチョコレートケーキ

フード
2024.03.21
スイーツライターのchicoさんがおすすめスイーツを紹介する「お菓子な宝物」。今回は『LA BASE de Chez Lui』(ラ・バーズ・ドゥ・シェ・リュイ)のタルトオショコラとエピスです。
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「カカオって無限なんです」。にこにこと話すのは、『LA BASE de Chez Lui』のシェフショコラティエ、酒井將駄さん。ショコラの名手、水野直己シェフの『洋菓子マウンテン』でスーシェフを務めた彼のショコラ使いは、しっかり軸がありつつ自在。プチガトーは全て、カカオ豆から作る自家製チョコレートを使う。ビーン・トゥ・バーらしいカカオの個性を味わうなら、まずは「タルトオショコラ」を。「全パーツにペルー産カカオのチョコを使いつつ、ムースはビターとミルクをブレンドしてまろやかに、下のクリームはビターのみでどっしりさせます」。空気をたっぷり含ませたムースは舌にすっと軽く溶け、ペルー産特有のフローラルな香りがふわり。クリームはレーズンのように芳醇で濃密なカカオ感。バランスの妙でチョコ尽くしでも重くなく、カカオをとことん楽しませる。

「エピス」はまた違うアプローチ。ヘーゼルナッツクリームにスパイス香るホワイトチョコのガナッシュを薄く重ねて。クリームでなくガナッシュにすることで口内にゆっくりとどまり、スパイスとバニラの気高い香りがずっと続くのだ。トップのバニラクリームはホワイトチョコも混ぜて乳味アップと、各所でカカオを調味料感覚で使って旨味を底上げ。どのチョコレートケーキも遊び心と緻密がおいしく蕩け合っていた。

左・カカオ70%と40%のペルー産カカオのチョコをブレンドしたムースの下には、70%のみの濃密なクレームショコラが。サクサク香ばしいタルト生地もまわりのカカオニブも全部ペルー産カカオを使用。「タルトオショコラ」¥853。右・シナモン、クローブ、カルダモンなどが香るスペキュロススパイスとバニラが高め合う「エピス」¥842。

LA BASE de Chez Lui 東京都渋谷区代官山町20‐23 Forestgate Daikanyama MAIN棟1‐06 TEL:03・6712・7563 10:00~20:00(19:30LO) 火曜休 3/1オープン。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

※『anan』2024年3月27日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・野崎未菜美 取材、文・chico

(by anan編集部)

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