有名シェフ公認&応援! 人形町のフレンチ『アルス』を要チェック

フード
2021.05.26
レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんの「今日、どこで何、食べる?」。今回ご紹介するのは『ars(アルス)』のモダンフレンチです。
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4月5日、人形町にオープンした『アルス』はなぜかほとんど情報がない謎めいた店だった。ようやくわかったのがオーナーシェフの高木和也シェフは新橋のフレンチ『レストラン ラ フィネス』の杉本敬三シェフの下で修業したこと。そこで杉本シェフに聞いてみた。「彼はオーナーシェフになってこそ実力を発揮するタイプ。頑張ってほしい」と公認&応援のお言葉。杉本シェフの愛弟子であれば間違いない。さっそく出かけてみて、高木シェフの熱い想いに圧倒された。

「この店は、実は2つの店で成り立っているんです」。フロアの半分ほど、テーブル4卓8席はビストロ。前菜盛り合わせ、前菜、魚、肉、デザート、飲み物で5500円というリーズナブルなコースと、アラカルトも楽しめる。そしてキッチンに面したカウンター4席は10皿前後の1万1000円のおまかせコースのみを提供するレストラン。「杉本シェフから学んだのは、古典料理をきちんと理解した上で、モダンな表現を取り入れること」。その上で高木シェフは日本人としての自分のフィルターを通して、独自の料理を提案したいという。その象徴的な料理がフォアグラのテリーヌ。何度も余計な脂を取り除き、口溶けをすっきりさせた、胃にもたれないひと皿に仕上げている。「ビストロもレストランもどちらもいいところがある。両方を知ってもらうための店」。気鋭のシェフの欲張りな挑戦に拍手!

¥5,500コースの内容は、その日のオススメの組み合わせ。アラカルトでも楽しめる。右から時計回りに、本日の魚料理・イサキのポワレ(単品¥2,600~)、スパイスの効いたフォアグラの冷製仕立て(単品¥1,650)、前菜盛り合わせ(単品¥1,650)は右からタラのベニエ(衣揚げ)、豆乳のブランマンジュ、レンコンのバリグール。

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ars(アルス) 東京都中央区日本橋蛎殼町1-11-9 マガザン人形町1F TEL:03・6810・9610 ランチ11:00~15:00(14:00LO、火~木曜のみ)、ディナー18:00~23:30(フード21:00LO、ドリンク22:00LO) 日・祝日休 ※営業時間変更の可能性があるため店舗に要確認。

いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。

※『anan』2021年6月2日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子

(by anan編集部)

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