平日夜でもクリアできて、達成感もたっぷり。一晩完走ゲームガイド8選

ゲームは大好きなのに、多忙な日々のなかで“積みゲー”が溜まっている…そんな人も少なくないのでは。大作タイトルもいいけれど、短時間で一気にクリアまで辿り着けるコンパクトなゲームを集めました。

Index

自分で手を動かす体験が日常のなかの達成感に

「僕自身、仕事後にボーッとYouTubeやSNSを眺める時間も結構好きではあるのですが、ゲームをするとちょっとした達成感を得られるのがいいですよね。実際に手を動かし、没入しながら新しい世界を広げる体験は、インタラクティブ性の高さという点で、ほかのエンタメでは得難いものだと思います。ある種、自分を成長させる喜びに繋がるのでは」

そう語ってくれたのは、ビデオゲームWebメディア「AUTOMATON」の川瀬鮎郎さん。

「なかでも一気にクリアできるボリュームのゲームは、中断時の『あとちょっとなのに！』という積み残し感もなく、次々と多様な世界に触れられるのが魅力。ワンアイデアで勝負できるぶん、作家性が反映されやすいのも嬉しいですね。近年、個人でもゲームを作りやすい環境が整い、加速度的にタイトル数が増えました。その時どきの気分にフィットする作品がなにかしら見つかる、そんな時代です。販売サイトのレコメンド機能の精度も年々上がっているので、作品を探す時は頼りになります。また、時には直感で選んでみるのも、ガチャ感覚で楽しいですよ」

① 親子猫の優しい世界に癒されるお弁当詰めゲーム『inbento : インベントウ』

CLEAR目安 1ステージ 5分～

お弁当を詰めるパズルを解き、親猫と子猫の物語を覗く…日本のお弁当にインスピレーションを受けたポーランドのパズルゲーム。クリアは3時間～だが、ステージごとのきりもいい。「かわいさと爽快感が両立している、心温まる作品。今回紹介するタイトルのなかでも特に癒し度が高く、決断を迫られずアクションも必要ないので、お疲れ度が高い時にも」

② どんどん広がる穴にモノを落とす爽快感でリフレッシュ！『Donut County』

CLEAR目安 1.5時間～

プレイヤーが地面の“穴”となって動き回り、地上のモノをどんどん落とすパズルゲーム。落とせば落とすほど穴が広がり、より巨大な物体をのみ込めるようになる。「なにかを穴に落とす瞬間って、本能的な気持ちよさがありますよね。スカッとするゲームは数あれど、なにかを攻撃したり、破壊的な行為ではないタイプは珍しい。穴が大きくなるにつれ、世界に対する影響力が大きくなるのも快感」

③ 上質なドラマを一気に見終わったような満足感！『未解決事件は終わらせないといけないから』

CLEAR目安 2時間～

未解決となった少女行方不明事件の真相を解き明かす推理ゲーム。「関係者の証言を集め、どの人物による発言なのか、どの時系列なのかを正解に当てはめることで真相が明かされます。韓国発ということで、韓国映画のような湿っぽさがあるストーリーも非常に満足度が高く、ジャンル問わず完成度の高い物語が好きな人におすすめ」

④ ビジュアルも美しい錯視パズルで、疲れた脳もやわらかく『Superliminal』

CLEAR目安 2時間～

錯視を利用したパズルゲーム。一人称視点で夢の世界を探索、視覚的トリックを利用して進み、脱出を目指す。「モノを見る際に感じる遠近感の不思議さをそのままゲームにしたユニークな作品。遠ければ小さく、近ければ大きい…当たり前だと思っている法則を裏切るような遊びを楽しめます。ちょっとなにを言ってるのかわからないかもしれませんが、本当にそんなゲームなんです」。ぜひ体験を！

⑤ 日常から離れ、幻想的な世界観とせつないストーリーに没入『Pinstripe』

CLEAR目安 2.5時間～

「『娘をさらわれたお父さんが、娘を助けるために地獄に行く』。そんな設定が引っかかればおすすめです。難しいアクションもなく、さくっとクリアできますが、お話には深みがあり心に残ります」。親子のせつない物語の舞台となるのは、幻想的なグラフィックが没入感たっぷりな6つのステージ。雰囲気に浸って味わおう。

⑥ あなたの選択が、国の存亡を左右…。操作感の軽さと結末の壮大さがクセになる！『Reigns』

CLEAR目安 3時間～

「プレイヤーは中世の君主。家臣や国民から迫られる2択を選び続けると、どんどん国が変化していきます。YES/NOという最小限の入力に対する展開が非常に壮大で、何度も周回プレイしたくなります」。2択をスワイプで選ぶシステムは「Tinder」からインスパイア。マッチングアプリに疲れ、もっとスケールの大きな選択をスワイプしたくなった人にも!?

⑦ 滅びた世界の一人船旅で、心落ち着く鎮静ゲーム『ファー:ローン・セイルズ』

CLEAR目安 3時間～

「文明が滅んだ世界を、船で進んでいくだけのゲームです。船をメンテナンス＆アップグレードしながら、美しく儚い世界を進んでいきます。船を動かしているプレイヤーも旅をしている感覚を強く味わえるので、小旅行のように楽しめます」。たった一人で静かに各地を巡る時間が、きっと心を落ち着けてくれるはず。

⑧ “誰か”の荷物を片付けつつ、自分の心も整える『Unpacking アンパッキング』

CLEAR目安 3時間～

段ボール箱を荷ほどきし、新居に持ち物を配置するお引っ越しゲーム。「今、ゲーム業界は片付け＆掃除ブーム。モノを整える行為は、生理的に気持ちいいのかも？引っ越した“誰か”の人生が垣間見え、自分の過去の引っ越しを思い出して内省的になったり。他人の人生を介して自分を見つめる、このゲームにしかない体験ができます」

教えてくれた方

Profile

川瀬鮎郎

ゲーム専門Webメディア「AUTOMATON（オートマトン）」編集長。日本語版・英語版・動画コンテンツのすべてを統括。メジャー、インディー問わず国内外の最新ゲーム情報・トレンドを追いかけ、知的好奇心を満たす情報発信を目指している。

【総研神社部】今年も伊勢へ行ってきました！「抜穂祭（ぬいぼさい）」ってどんなお祭り？

文・菅原鮎佳

anan 2473号（2025年11月26日発売）より

ゲーム

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No.2473掲載

カルチャーを感じる、ゲーム案内2025

2025年11月26日発売

川村壱馬さんのゲーム愛インタビュー、大ヒット作『都市伝説解体センター』の魅力解剖、可愛いドット絵ゲームが人気の「カイロソフト」紹介、ボドゲからTRPGまで取り上げたアナログゲームガイドなど、今回もゲームの楽しさと魅力をたっぷりとお届けします。

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友引

普段あまり人と関わらない暮らしをしている人も、今日は人混みの中に入って活動したり、オンラインでグループミーティングをしたりと、いつもより人と関わる機会が増えるかもしれません。もちろん緊張はあるにしても、アクティブになるほど元気が出てくるのを感じるはず。ただし、浮かれすぎないようにはしておきましょう。