’20年に配信シングル「16yrs」でデビューし、国内外のフォロワーを獲得したDoul。海外のエレクトロニックなポップ・ミュージックを踏襲した音楽性で、ボーダーレスな活躍が期待できるアーティストだ。
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「中学生の頃に夢中になれるものを探して、私は音楽を見つけました。もともと洋楽が好きだから英語で歌うし、外国人の友達と遊ぶ中でラップもできるようになったんです」

Doulの魅力は全編英詞による中低音域を生かしたクールな歌声、そしてファッションからMV制作まで完全自己プロデュースで行うクリエイティビティ。今回の取材にも自分で衣装を用意してくれた。

「普段からライダースやデニムジャケットが大好き。今回、着用したベルボトムのリメイクも、ヘアメイクも自分でしました。まだこれからDoulを知ってもらう時期なので『これがDoulだよ』って言える自分をみんなに見せたいんです」

ファースト・アルバム『W.O.L.F』には、グランジやヘヴィロックやヒップホップをDoul流にアップデートするようなサウンドが並び、時に口ずさみたくなるほどキャッチー。タフでロックな先行シングル曲「Free」の制作では「自由とは何か?」に深く向き合ったという。

「ここ数年でどん底も経験し、自分が好きなことをするだけが自由じゃないんだなと思った。時には想いが伝わらなかったり、意見が違う人に妬まれたりすることもあるけど、その人の意見さえ受け入れるような心を持てることが本当の自由なんじゃないかと。レコーディングでは泣きそうになりながら歌っていました」

今作を聴き終えると、自分らしく夢を持って生きることの大切さが彼女のブレない軸として伝わってくる。

「私の軸にあるものは、周りから影響を受けたものではなく、全て自分から湧き上がってくるもの。人から教わるのも嫌なので、独学でギターも英語も身に付けました。もちろん音楽はたくさん聴いて刺激は受けるけど、結局、自分から出さないと新しいものなんてできないから」

渾身のアルバムをひっさげて3月から行われる、全国ツアーも楽しみ。

「当たり前のこと当たり前と思わずに生きてほしいというメッセージを音楽に込めています。Doulの曲を聴いて共感でも批判でもいいので、いろんな感情を抱いてほしいですね。ツアーにもいろんな刺激を受けに来てください」

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1st Album『W.O.L.F』 デビュー前から路上で歌ってきた「Infinity」も収録。圧倒的な個性を響かせる。【初回生産限定盤(CD+BD)】¥4,400 【通常盤(CDのみ)】¥3,300(ソニーミュージック)

ダウル 福岡県出身の18歳。作詞作曲、MV制作やスタイリングまで自己プロデュースするアーティスト。2021年にSpotify「RADAR:Early Noise 2021」の10組に選出されるなど注目を集める。

※『anan』2022年3月16日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE) 取材、文・上野三樹

(by anan編集部)

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