「NHK紅白歌合戦の出演者発表の前日にマッサージ屋さんに行ったら、お店の人に『リトグリ、今年も紅白出られるんじゃない?』と言われて、『やめてください、出られなかったら申し訳ないんで!』なんて会話をしたんですけど。結果、出られることになって、これでマッサージ屋さんにも行けます(笑)」(芹奈)
知名度と人気がどんどん高まっていく中でも、フレンドリーでひたむきな姿が魅力的な5人。だけど歌の中では、アンニュイにもシリアスにも変化する繊細な表情を身につけた。そんなちょっぴり大人な魅力は、ニュー・アルバム『FLAVA』のジャケット写真からも伝わってくる。
「今回は新たな魅力として大人っぽい要素を入れようと、撮影はみんなでドキドキしていました(笑)。衣装もベージュやホワイトのシックな感じで新鮮です」(manaka)
「みんなで円になって歩く自由な姿を撮ってもらったり。だからすごく自然な写真なんです」(かれん)
今作には、故郷を想う等身大のメッセージ・ソング「MY HOME」や、詩人の最果タヒさんと水野良樹さん(いきものがかり)による書き下ろしソング「夏になって歌え」など、印象深い既発曲も多数収録。それぞれに思い入れも強い。
「『夏になって歌え』は、安易な気持ちでは歌えないほど特別な曲。ライブでも私たちの魂の叫びをお伝えできればと思っています」(芹奈)
「『MY HOME』は昔からお世話になっている関西の番組と一緒に作った曲。大阪城ホールで歌った時にはいろんなことを思い出しました」(manaka)
「君のこと」や「I BELIEVE」などの新曲においても、その歌声はもはや貫禄すら感じさせるほど。声という生身の楽器が5つ集まれば、ソウルもゴスペルも歌謡曲も、カラフルに輝く。リトグリはその将来がますます楽しみな、日本の音楽シーンにおける宝物のような存在だ。
「小さい頃は自分のために歌っていただけでしたが、今は聴いてくださる方がいて、私たちの歌に涙してくださる方がいる。そんな経験をする中で、歌への想いも変わっていきました」(アサヒ)
「前作『juice』の時以上に、私たちひとりひとりの声のキャラも確立された気がしていて。今のリトグリの変化を楽しんでもらえるアルバムになったと思います」(芹奈)
2月には日本武道館2daysが控えている彼女たち。昨年の全国ツアーでは、MC中にこんな試みも。
「ご当地ソングを事前に調べて、歌ったんです。お客さんが盛り上がってくれました(笑)」(MAYU)
「’19年は、まだリトグリで行けてない県にライブで行けたら。海外公演も経験してワールドツアーという夢に近づきたいです」(かれん)
「東京オリンピックの開会式で歌いたい」というのも、5人の夢のひとつ。まだまだ真っすぐに突き進む。
リトル・グリー・モンスター 写真左から、かれん、MAYU、芹奈、manaka、アサヒからなるボーカルグループ。’14年『放課後ハイファイブ』でメジャーデビュー。’18年は『世界はあなたに笑いかけている』がロングヒット。2月5・6日に日本武道館公演を行う。
『FLAVA』香りの“FLAVOR”から付けられたタイトルに、5人それぞれの個性を詰め込んだ全12曲。【初回限定盤A CD+DVD】¥3,685 【初回限定盤B CD+DVD 】¥3,518 【通常盤CD2枚組】¥3,000(Sony Music Records) 1/16発売。
※『anan』2019年1月16日号より。写真・内山めぐみ 取材、文・上野三樹
(by anan編集部)
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