
7月22日からディズニープラス スターで独占配信が始まった、韓国ドラマ『殺し屋たちの店2』。シーズン1の続編となる今作には、韓国のキャストに加え、日本から岡田将生さんと玄理さんが参戦! 自ら演じた超絶クールで度肝を抜かれるアクションシーンの舞台裏など、撮影中のエピソードやドラマの魅力を聞きました。
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『殺し屋たちの店』は、突如、殺し屋たちに命を狙われることとなった大学生のチョン・ジアン(キム・ヘジュン)が、亡くなった叔父チョン・ジンマン(イ・ドンウク)の謎に包まれた過去や暗殺者たちの正体を少しずつ解き明かしていくスリリングな物語。シーズン1で、ジアンは殺し屋たちの襲撃から身を守るべく、創意工夫の攻防戦を展開。さらに、自分が標的にされた原因となるジンマンの“危険な仕事”が明らかに。シーズン2では、新たな刺客としてスゴ腕の世界的殺し屋組織バビロンの東アジア支部のリーダーで姉のQ(玄理)と傭兵で弟のJ(岡田将生)が送り込まれる。
新たな刺激を求めて、韓国ドラマの世界へ
── おふたりが今作に出演されることになった経緯を教えてください。
岡田 このドラマのお話をいただいたときは、突然のことですごく驚きました。ただ、その時期がちょうどお休みしようと思っていたタイミングだったのと、俳優として新しい刺激を求めていたタイミングでもあったんです。
僕自身、キャリアを重ねて20年ほどになりますが、さまざまな経験をするなかで、「今年はこれまでと違うことをしたい」「どんな役でもいいので、新たな環境に身を置きたい」と。『殺し屋たちの店2』は、韓国作品でアクションもありますが、僕にとってはどちらも初めてのことで、運命的なものを感じ「ぜひ、挑戦させてください」とお伝えしました。
玄理 私は韓国ドラマへの出演が『殺し屋たちの店2』で2作目となりますが、オファーをいただいたのは、1作目のNetflixシリーズ『恋の通訳、できますか?』をソウルで撮影していた時でした。
イ・グォン監督とプロデューサーさんとカフェで顔合わせをしたところ、「日本語、韓国語、英語の3か国語が流暢に話せて、高身長の俳優さんを探している」とのことで、条件が私にぴったり。
アクションもいつか挑戦してみたいと思っていたので、タイミングとご縁が重なって、私も喜んでお返事させていただきました。
── 岡田さんは、今作のオファーが突然のことで驚いたと話されていましたが、その後、監督から説明があるなど、キャスティングの理由はわかりましたか?
岡田 とくにそういうお話しはなかったのでわかりませんが、監督は日本のドラマや映画が好きで、僕のことを知っていてくださったんです。僕が出演している映画も観てくれていたので、たまたま監督の目に留まったのかも?
監督は「出てくれると思わなかった」と言っていましたが(笑)、むしろその逆でこちらとしてはとてもありがたかったです。
── 作品の世界観には、どんな印象を持たれましたか?
岡田 シーズン1を観て、本当におもしろいドラマだなと思いました。
物語はもちろん、ルックやキャラクターの撮り方などいろいろ素敵すぎて、見飽きるカットが1つもないんです。
これは監督と話していて感じたことなのですが、監督のなかには明確なビジョンがあって、すべてのキャラクターが頭のなかで“生きている”からこそ、こういった魅力的な作品づくりにつながるのかなと。
しかも、現場に入ってみると、撮影がワンカットずつ行われていたんです。それをその場で編集してつなぎ合わせていくという。ワンカットの強度の高さの理由がわかりましたし、そういう環境の中で現場のみなさんと一緒に作品を作り上げていくことが、僕にとってはとにかく楽しかったです。
玄理 私がシーズン1で一番印象的だったのは、アクションシーンがリアルで痛そうだということ(笑)。ジアンのいる家の中で殺し屋との闘いが繰り広げられるため、ガラスが割れた額縁など身近にあるものを武器にしますが、「そんな手段もあるんだ!」と夢中になって観ているうちに、あっという間に全8話が終わっていました。
監督、スタッフ、俳優のみなさんの素晴らしい仕事ぶりが感じられ、その世界観を壊さないよう、シーズン2はよりよい作品にしなければという責任感が強くなりました。
── 今作は韓国作品ですが、日本と韓国の撮影現場では、何か違いはありましたか?
玄理 食事面でいうと、日本は控室でロケ弁を食べるなど個々で摂るのが一般的ですが、韓国ではなんだかんだみんなで3食ともにしていたというか。朝ごはんを一緒に食べて、昼はケータリングで、夜も撮影があるときはファンの方が差し入れしてくださったコーヒーカーでトッポギを食べるなどして…。家族みたいな感じでずっと一緒にいました(笑)。
岡田 毎日、同じチームの人たちと同じ空間でごはんを食べて、みんなで歩いてスタジオに行って、撮影が始まるという経験をすると、やっぱり一体感は増しますよね。
玄理 あと、さっき岡田さんも言っていましたが、撮影したカットを現場で繋げてみせてくださるのは、すごく助かりました。ワンカット撮るたびにみんなモニターに駆け寄って来て、「次はこうしよう」と話し合うんです。そんなふうに気になるところを直しつつ進められるのは、とてもいいなと思いました。
岡田 あれは本当によかったですよね。
僕は、スタッフのみなさんがとても親切にしてくださったのも印象的でした。スタッフさん自身、「韓国にたくさん撮影チームがあるなかでも、このチームはいい人が揃っているよ」と教えてくれたほど。
それはその場を率いる監督の人柄によるものだと思いますが、監督は僕の相談にもいつも丁寧に答えてくださったんです。時間に追われてしまう現場も多いなかで、焦らずじっくり役づくりに取り組むという作業は、すごく有意義で贅沢だと感じました。

アクション練習の初日は泣くか、吐くか
── 劇中には本格的なアクションシーンも満載です。どんなトレーニングをされましたか?
玄理 それ、聞いちゃいます?(笑)
準備期間は日本で仕事をしつつ、時間が空くと韓国に行ったり、韓国のアクションチームに日本に来てもらったりしながら、1日7時間ほどトレーニングをしていました。
私が演じたQは、バビロンという殺し屋組織の東アジア支部のリーダーです。部下は全員男性で、身長が190cmぐらいあるようなマッチョな人ばかり。男性と1対1で戦うシーンもあり、フィクションではあるけれど、私が強い女性であるという設定になるべく嘘がないようにしたいと監督から言われていたんです。
撮影までに体をつくってくるようにとのリクエストもあったので、最終的には監督がモニターを見てストップをかけるくらい、筋肉メインで5kgほど増量しました。
── スタントの方にも入ってもらったと思うのですが、ご自身ではどれぐらいの割合でアクションシーンを演じましたか?
玄理 最初は危ないことはしなくていいと言われていたんです。でも、撮影が始まると「受け身を練習したからできるでしょ」みたいな感じで、アスファルトの上で転がることになるという(笑)。
ただ、私が今回アクションをやってみて感じたのは、アクションを演じることでしか得られないドーパミンなのか、アドレナリンなのか、その高まりが確実にあるということです。
初めてのアクションシーンは、自分より大きい男性との格闘でしたが、撮影の前日にリハーサルをして興奮のあまりその夜は眠れず、翌日は一睡もしないまま撮影に挑みました。でも、それが楽しすぎたんです!
撮影中はアクションに取り憑かれたようになって、日本に帰っても「早く現場に行かないと体がなまっちゃう」とそわそわするほど。監督に、「きみはもう川を渡ってこちら側に来てしまった人間で、もとの岸には戻れない」みたいなことを言われたのを、印象的に覚えています。

岡田 傍から見ている僕からも、玄理さんはアクションに取り憑かれていると思いました(笑)。
僕は日本の仕事の都合もあって、練習の時間は限られていましたが、何回か集中的に韓国に練習しに行って、撮影中もオフの日に練習を重ねていました。
アクション練習の初日は、本当に辛くて吐いてしまいましたけど…。
玄理 初日は「泣くか吐くか」って言われているんですよね。岡田さんは「トイレはここだから」と言われて練習が始まったそうです。
岡田 でも、やればやるほど体になじんでくる感覚があるというか、なじむまで練習から帰らせてもらえないというか。一瞬掴めたような時もあり、アクションチームといろいろ話しながらできたのが楽しかったです。
だから僕もアドレナリンが出ていたんでしょうね。右腕の関節が外れていたことに、日本に帰るまで気づきませんでした(笑)。
玄理 え!? それ、初めて知りました。でも、確かに岡田さんもアドレナリンが出ていたんだと思う。フルフェイスのヘルメットで顔が見えないシーンのアクションも、全部自分でやっていましたからね。
岡田 あれは、本当は僕じゃなかったんですよ。でも、「やれるだろ」って言われて、「やれるかな~」なんて言ったら、「ちょっと練習しよう」ということになって。
玄理 私は、本人の熱烈な希望だって聞きましたよ。だから、「岡田さんもこっち岸に来たか」と(笑)。
岡田 いやいや! でも、練習の時間が限られていたなかで、「やろう」と言ってもらえてトライできたのは、本当にありがたかったです。

岡田さんは猫、玄理さんはコミュ力の高い姉
── おふたりは今回が初共演とのことですが、お互いの印象も教えてください。
玄理 岡田さんは猫ちゃんみたいな人かな。すごく構いたくなるというか。
ちょっと印象的だったエピソードがあるんですけど、みんなで現場編集のモニターを見ていた時に、私はあまり映っていないシーンだったので岡田さんのうしろで控えめに見ていたら、岡田さんがふと振り返って「ギャーッ!!」って叫んだんです。
岡田 うしろにいると思っていなくて(笑)。
玄理 あとで聞いたところによると、背後を取られるのがとにかく苦手だと。きゅうりを見て飛び上がる猫ぐらいの勢いでびっくりしていて、まさに猫のようにかわいい人だなという印象です。
岡田 玄理さんはコミュニケーション力が高く、いろんな人に気さくに声をかけていて。僕はあまり社交的ではないですし、韓国語が話せないので、最初は現場で戸惑いもありましたが、僕がみんなの輪の中に入れるように、玄理姉さんがすごく助けてくださったんです。そのおかげでみなさんとお芝居を作っていく作業が気持ちのうえでラクになり、やりやすくなったという感覚があります。
── 最後に、ananのテーマの1つが、「すべての“わたし”の、いま好きなこと。」なのですが、最近おふたりが好きなことやハマっていることを教えてください。
玄理 私は美術館に行くのが好きなのですが、最近見たなかでは松濤美術館の「没後50年 髙島野十郎展」が本当に素晴らしかったです。
髙島野十郎さんはゴッホから強い影響を受けた方で、写実にストイック。その細かさは息を飲むほど。
さらに、松濤美術館では、彼は孤高の人ではあるけれど、孤独の人ではなかったということで、親しくしていた方との書簡なども特集されていたんです。その群れない姿勢や仕事に対する誠実さなど、爪の垢を煎じて飲みたいなと思うぐらい感銘を受けました。
岡田 そのテーマでいうと、僕の場合は家族です。家族が増えて今は少しお休みを取っていますが、初めてのことなので、毎日新しい発見や経験の連続で。
それを大切に思いながら寝るという日々は何物にも代えがたく、僕にとって本当に尊い時間です。
Profile
岡田将生
おかだ・まさき 1989年8月15日生まれ、東京都出身。2021年、出演した映画『ドライブ・マイ・カー』が米アカデミー賞国際長編映画賞を受賞。近年の出演作に、映画『ラストマイル』、『果てしなきスカーレット』、ドラマ『ちょっとだけエスパー』、『田鎖ブラザーズ』などがある。2027年1月に舞台『移民』の公演を控える。
玄理
ひょんり 1986年12月18日生まれ、東京都出身。中学校時代にイギリス短期留学、大学在学中には韓国に演技留学をする。近年の出演作に、Netflix「今際の国のアリス season3」、Netflix「恋の通訳、できますか?」、連続テレビ小説「風、薫る」などがある。
『殺し屋たちの店2』
Information

殺し屋たちとの壮絶なバトルを終え、ジアンは一人、小さな島でひっそりと暮らしている。そんななか、殺し屋たちから再び命を狙われる事態となり…。今作からは、岡田さん演じる殺し屋Jと、玄里さん演じるQも加わり、バトルシーンがさらにスケールアップ。ジンマンの過去なども描かれ、シーズン1に続き2も鮮やかな伏線回収は健在!
ディズニープラス スターで独占配信中(全8話)
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岡田さん・ブルゾン、シャツ、パンツ、シューズ(すべてMARNI/マルニ ジャパン クライアントサービスTEL.0120-374-708)、眼鏡(白山眼鏡店 TEL.03-5468-0397)
写真・小笠原真紀 取材、文・保手濱奈美
































