平子祐希「回数じゃなくて密度の問題」 セックスレスに悩む女性たちにアドバイス

2023.8.22
ラジオでリスナーの恋愛やSEXのお悩みに寄り添い、その独特の見解や流儀が支持を集めている平子祐希さん。今回は特別に、anan読者のセックスレスのお悩みにズバリ回答。
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レスお悩み 1.

付き合って3年のパートナーと、この半年1回もしていません。一度誘ったら「疲れてる…」と断られてメンタルも崩壊。どうしたら以前のような関係に戻れるでしょうか。

「相手はあなたを攻略した気になっているだけ。まだまだ攻めがいがあることを気づかせてあげて」
長く一緒にいると相手のことを全て知ったような感じになり、攻略した気になるんですよね。おそらくこのパートナーさんもそう。男性の目線って幼くて、角度の幅が狭いから、そういう感覚に陥りがち。だからこれはあなたが半歩も一歩も歩み寄るしかないかもしれません。まだまだ私には魅力がたくさんあるのよって、多少分かりやすくプロデュースしてみる。服装や髪型など見た目をちょっと変えてみるとか。掘っても掘っても知り尽くせない女なんだと分からせることで、また魅力を感じ始めて、触れたくなるんじゃないでしょうか。

レスお悩み 2.

付き合って3か月経ちますが、パートナーが一切触れてきません。私に魅力がないのでしょうか?

「言葉を交わして探り合うことって、ものすごく色気のある行為だし、前戯の一部だと思う…」
まず前提として、魅力があるから付き合っているわけだから、そこは安心してください。相手が優しすぎてタイミングを見計らってる可能性も捨てきれないし、女性主導で誘ってほしいと思っている男性も最近は多いみたいだから難しい問題ではあるけれど…。でも僕から言えることは、きちんと言葉にして、自分の思いを伝えるのが大切だということ。今まで異なる環境で育ってきた者同士が体を重ねるって、奇跡に近い。それ以前に、お互いを探り合う行為自体に色気を感じない? 意思表示することは、相手への愛情表現にもなるよ。

レスお悩み 3.

パートナーとのSEXの回数を増やしたいのですが、どうやって提案すればいいですか。したいと言うと「性欲が強い」と言われ…。

「回数じゃなくて密度の問題。1回で満たされるような本当に効くSEXをしていないんじゃないかな?」
有意義なSEXをしたら、たった1回でも起き上がれなくなるもの。筋肉にちゃんと効く筋トレをすれば、すぐに筋肉痛になるでしょ? だから1回のSEXの密度を濃くするにつきる。密度はどちら主導でも濃くすることはできるけど、「どうやって提案すれば」と言っている時点で、全てを相手に委ねているような感じがする。それに性欲が強いことの何が悪い。相手のことを好きなんだから当たり前のこと。だから自分から「こういうプレイをしてみたい」とか提案してみたら? 1回の満足度が上がると、相手もその気持ちよさにドハマりするかも。

レスお悩み 4.

前戯なしで即挿入されて、毎回気持ちいいSEXができていません。パートナーの愛情を疑ってしまうのですが、もう愛のあるSEXはできないのでしょうか。

「温度、声量、リアクション…。あなたの反応が相手にちゃんと伝わっていないのでは?」
うーん、これは自分の快楽一辺倒で、相手が高まることを、自分の高まりに置き換えられない男性が多いのも事実なので、申し訳ない。だけど男性側も、相手が本当に満足できているか不安を感じながら交わっているので、してもらったことにきちんと反応してもらえると、喜びを見出しやすくなります。だから密着してお互いの体温を重ねたり、声を出して盛り上げたり、自ら体を動かすなど、たくさんリアクションして気持ちがいいことを伝えてあげましょう。そうすれば相手も興奮して、もっと相手の反応を見たいと思うようになるはず。

レスお悩み 5.

パートナーのことは好きですが、もはや家族という存在になってしまいSEXどころかキスやハグすらもしていません。触れたいと思えるようになるにはどうしたらいいでしょうか。

「付き合いが長くなると性の対象じゃなくなる…って、悪しき風潮に呑み込まれていない!?」
特に日本人は、付き合いが長かったり家族になると、空気みたいな存在になり、性の対象じゃなくなるというような風潮が蔓延しすぎている気がします。しかし世論に流されずに、「うちのなんて」ではなく「うちこそは!」に変えて、もっとポジティブに好きな人と一緒にいる意味を考えてみては。言葉は言霊で、言葉が意識や行動を変えてくれるので、自然と相手の魅力を再確認することができるはずです。好きな人と一緒にいる意味や意義を見つめ直して、その人と肌を重ね合える奇跡のような素晴らしい日々を満喫しましょう。

平子さん流パートナーをずっと愛し続ける秘訣。

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相手を知りたい欲求は死ぬまでなくならない。

出会ってから約20年経った今でも、奥さんに片思いし続けているという平子さん。

「いまだに妻は恋愛対象で、まだまだ僕が発見できていない魅力をたくさん持っているし、それを知りたいという欲求に駆られながら生活を共にしています。僕は強烈なナルシスト的な感性を持っていて、自分を選んでもらったわけだから、その相手を愛し尽くしたいという強い思いがある。異なる環境で育ったふたりが出会い、肌を重ねる…。その一つひとつにドラマ性のないものなんかないんですよ」

3年付き合ってセックスレスになっているお悩みに対して、3年も一緒にいられる奇跡を考えてほしいと話す。

「好きな人とそんなにも長い時間を共有してきたわけだから、普通に考えたら号泣しながらSEXすべきじゃないのかな。もちろん、SEXが全てではないけれど、相手に飽きるって、なんか表面的な部分しか見ていないような気がする。たとえばここに箱があるとして、上から見たら一枚の紙に見えるかもしれないけど、角度を変えればそれが箱で、どれぐらいの大きさかが分かる。その箱を開けたら何か入っているかもしれない。なのにみんな表面しか見ないで相手を知ったような気になってしまっているんです。本当もったいない! SEXは日常生活の添え物だからしたくなければしなくて全然いい。けれど会話とか普段の何気ないやり取りこそ、お互いを知るための大切な前戯だと僕は思っているので、そこは手を抜かないでほしいですね」

平子祐希さん 1978年12月4日生まれ、福島県出身。お笑いコンビ「アルコ&ピース」のボケ担当。『アルコ&ピースのほんの気持ちですが!』(tvk)、『アルコ&ピース D.C.GARAGE』(TBSラジオ)など、多方面で活躍中。文庫『今日も嫁を口説こうか』(扶桑社)が今月発売。

ネックレス¥18,700 ブレスレット¥47,300(共にマリハ TEL:03・6459・2572) 眼鏡¥40,700(エフェクター/オプティカルテーラー クレイドル青山店 TEL:03・6418・0577) その他はスタイリスト私物

※『anan』2023年8月16日‐23日合併号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・鹿野巧真 ヘア&メイク・向井大輔 取材、文・鈴木恵美

(by anan編集部)