1881年にフィンランド南部のイッタラ村に設立されたガラス工場からスタートし、今や国を代表するライフスタイルブランドとなったイッタラ。過去にはアルヴァ・アアルトやカイ・フランクら偉大な建築家やデザイナーを輩出。今や世界のデザイン通が注目する存在だ。

140年の歴史からデザインの美学に迫る。

本展『イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき』はイッタラ創立140周年を記念し、フィンランド・デザイン・ミュージアムが2021年に開催した展覧会を再構成したもの。展示は大きく分けて4章あり、「イッタラ140年の歴史」「イッタラの哲学」「イッタラのデザイナーたち」に加え、日本展ならではの「イッタラと日本」という章が新設されている。

会場にはイッタラの歴史を語るのには欠かせない20世紀半ばのクラシックデザインのガラスを中心に、磁器など選び抜かれた約450点の作品が集合。さらに映像やインスタレーションを交えて、140年間で培われたその美学に迫る。デザインからカラーバリエーション、優れた職人技の継承など、誰もが知りたかった魅力に加え、イッタラの作品制作を担ったデザイナーたちのプロダクトが多数楽しめるのも見どころ。また’50~’60年代に来日し、日本の文化に影響を受けたカイ・フランクの作品、イッタラ表参道店の内装を手がけた隈研吾の作品やインタビュー映像、さらにイッセイ ミヤケやミナペルホネンなど日本ブランドとコラボした作品も登場する。

ブランドの営みそのものが国の発展にも大きく貢献してきたイッタラ。本展ではその文化的背景や哲学など、ブランドの神髄まで学べるはずだ。

【デザイン】シンプルで機能的。

使い手を第一に考えたデザインは、シンプルかつ効率よく収納できるよう重ねられることが大前提。自然から着想を得たデザインはタイムレスに美しく多用途。2019年からは100%リサイクルガラスでできたコレクションも登場し、サステナビリティに対する取り組みでも世界をリードし続ける。

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《マルセル》ティモ・サルパネヴァ、1993年 ©Design Museum Finland, Photo:Johnny Korkman

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《フォレスト》タピオ・ヴィルカラ、1963年 ©Design Museum Finland, Photo:Ounamo

【職人技】継承される匠の技。

イッタラではガラスによる表現を可能にする様々な技術が開発され、受け継がれていく。例えばオイバ・トイッカのバードシリーズには吹きガラス、アアルト・ベースには型を使うなどの技術が用いられる。会場では制作に使う型や、制作過程を紹介する映像を公開。

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アアルト・ベースの制作風景 ©Iittala

【色彩】豊かなカラーバリエーション。

色ガラスの製造技術は世界屈指のイッタラ。カラーバリエーションは200種以上で、そのうち毎年平均20種ほどの色が製品化される。本展ではその美しさを、鳥をモチーフにしたオイバ・トイッカによるバードシリーズなど様々な作品で紹介している。

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イッタラの色ガラスのサンプル、2020年 ©Design Museum Finland, Photo:Johnny Korkman

イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき Bunkamura ザ・ミュージアム 東京都渋谷区道玄坂2‐24‐1‐B1 9月17日(土)~11月10日(木)10時~18時(金・土曜は~21時。入館は閉館の30分前まで) 9/27休 一般1700円ほか TEL:050・5541・8600(ハローダイヤル)

※『anan』2022年9月21日号より。文・山田貴美子

(by anan編集部)

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