ランジャタイ・国崎「V6さんみたいになりたくてNSCに」 お笑いのルーツを明かす

エンタメ
2022.06.17
どこまでがボケで、何が真実なのか…。一度見たら忘れないビジュアルの伊藤幸司さんと、限界知らずの想像力の持ち主・国崎和也さんからなるランジャタイの、“独特ワールド”へようこそ!

注目度No.1のお笑いコンビとして、いま多くのメディアや芸人からの指名が激増しているランジャタイ。奇想天外、個性最強の二人の、気になるルーツを探ってみました。

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――ananは初登場ですね。

国崎和也:いや、何度かお世話になっていると思います。

伊藤幸司:表紙でもね。

国崎:表紙もあったね。なので、お久しぶりです。

――失礼しました(笑)。“ランジャタイ”さんは、どんなイントネーションで呼んだらいいですか?

国崎:(即答で)“ビッグスモール”って感じですね。

伊藤:それは、(芸人の)ビックスモールンです。

国崎:はい、我々はビックスモールンです。“ビック”はちょっと上に、“スモールン”はちょっと下気味に発音してもらって。

伊藤:つまりランジャタイも、ビックスモールンと同じ発音です。

――覚悟してきたものの、想像以上にボケ倒していただき、これがランジャタイワールドかと、感激しております(笑)。お二人が、お笑いの道を目指したきっかけを教えてください。

伊藤:僕はお笑い番組を見て育ったんですが、子供ながらに、どうもダウンタウンの松本(人志)さんと僕は、同じボケをするなって思っていたんです。ある日、松本さんよりも僕の方がボケるのが早い時があって。あ、これはもうお笑いの道に進むしかない、と。そもそもは、ナイナイ(ナインティナイン)さんの『オールナイトニッポン』を聴いていて、ラジオ特有のあの密室感や、僕だけに語りかけてくれているような感覚が楽しくて。友達がいなかった僕は、ラジオに救われていたし、ラジオとナイナイさんだけが友達でした。だからいつか僕も、そんなことができればな、って。大学進学をきっかけに上京して、NSC(吉本総合芸能学院)に入りました。

国崎:僕はバラエティ番組の『学校へ行こう!』で、長野(博)さんや、森田(剛)さんが作るお笑いが好きで。V6さんみたいになりたいと思ってNSCに。

伊藤:V6さんは、お笑いを作っているわけではなかったけどね。

国崎:“未成年の主張”というコーナーで、告白した学生の元に「俺も好きだー!」とメンバーが駆け寄るシーンだけがなぜかスローモーションで、ビデオテープが擦り切れるまで見たのがお笑いのルーツ。

――お二人はNSCで出会ったそうですが、お互いの第一印象は?

国崎:それこそこの人は「松本さんと発想がかぶっています」と言い放つぐらい、めちゃくちゃ尖ってました。当時は赤縁のメガネをかけていたんですが、フレームの内側に髪をしまっていて。あれです、ズボンにTシャツ入れるタイプ。それで、もみあげから赤縁メガネがつき出ていて。

伊藤:その方が、しっくりきたんでしょうね。赤縁メガネは、ウルトラセブンを意識していたのかな、好きだから。

国崎:僕が死ぬ間際に思い出すのは、顔ではなくて髪型。

伊藤:そんな彼は、眉毛がすごい太かったです。ぬぼーっとしていて、田舎から出てきました! って感じ。今では垢抜けたなって。

国崎:二人とも垢抜けたね。まあ、僕たちはNSCをすぐに辞めたんですけどね(笑)。

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――ランジャタイを結成し、事務所を転々とされて、今はサンドウィッチマンさんと同じ事務所にいるそうですね。お二人の漫才は、王道のボケとツッコミというより、国崎さんがボケたら、伊藤さんがそれを見守るようなスタイルですが、結成当初からそうですか?

国崎:特に決めたわけでもないんですが、長年培ってきたものが、こうなったんでしょうね。

伊藤:自然とね。

国崎:ネタは、僕が一回頭の中で作ってから、この人の前で見せるんです。

伊藤:いきなり見せられるから、僕のツッコミはほぼ即興。

国崎:どうやってネタを作っているのか、自分でもわからないので、最近怖くなってきました(笑)。

――ネタ帳はあるんですか?

国崎:タイトルだけ書いてあるネタ帳はあります。

伊藤:ボロボロのね。

国崎:そこに“チャンべチョンベチェ”とか書いてあるんですが、もうなんだかわからない。ネタの控えが全くないので、ライブ動画をもらって思い出す感じです。

――ネタ作りが、ほぼ即興だとは。

国崎:でも、お客さんの前でふざければいいだけなので、こんなラクな仕事はない。僕ら、働くのが大嫌いですから。

――とはいえ、昨年の『M‐1グランプリ』で決勝に進出してからは、相当お忙しいのでは?

国崎:いや、ananさんに出るために、他の仕事は全て断ってきました。だからこれがM‐1後初の仕事です。なんならananさんのためにM‐1頑張ったので。

――あはは(笑)。衣装や髪型へのこだわりを教えてください。

国崎:僕は、なるべく所作が伝わりやすい服を選んでいます。M‐1の決勝ネタは、猫が自分の体に入って暴れるネタなので、Tシャツの伸び重視で、ユニクロのヒートテックTの袖を本番直前に切って着ました。目の前にいたゆにばーすから「何してんねん」って言われながら(笑)。

伊藤:僕はお笑いを始めた当初から、髪型も服もしっくりくるものにしてるだけ。ちなみに髪型の参考は、綾波レイです。あとはVネックにこだわってるぐらいかな。首が詰まってると、苦しいから。

国崎:M‐1の1回戦で、この人がVネックを忘れてパニックになったんです。慌ててコンビニで黒Tを買ってきて、ステージ裏に並びながら僕が首をVに切って、切り口ギザギザのまま出ました。

一枚目写真下/伊藤幸司(いとう・こうじ) 1985年11月18日生まれ、鳥取県出身。見守り(ツッコミ)担当。上/国崎和也(くにざき・かずや) 1987年9月3日生まれ、富山県出身。ボケ担当。2021年の『M‐1グランプリ』で決勝に進出。YouTubeチャンネルは「ランジャタイぽんぽこちゃんねる」。

※『anan』2022年6月22日号より。写真・中島慶子 インタビュー、文・若山あや

(by anan編集部)

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