咲妃みゆ『GHOST』に再登場!「何回演じても涙が止まらない」シーンとは?

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2021.03.09
暴漢に襲われ殺されたサムが、恋人のモリーに命の危険が迫っていることを知り、ゴーストのまま現世にとどまり彼女を守るため奔走する。大ヒットした同名映画を舞台化したミュージカル『GHOST』。2018年の日本初演に続き、再びモリーを演じる咲妃みゆさん。初演が宝塚歌劇団退団後1作目のミュージカルだったこともあり、「自分のなかでとても大切な作品」だと語る。

「モリーとして、言葉や動作に酸素が行き届き始めた気がします」

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「何より、演出家のダレン・ヤップさんに巡り会えたことがとても大きかったです。それまで私は、舞台は苦労に苦労を重ねて成り立つものだと考えていたんです。でもダレンさんが『もっと心を解放して、ありのままの自分の自由な感情でやってごらん』と声をかけてくださいました。目の前の稽古を素直に楽しんでいいんだと思ったし、役者さん同士がリアルに向き合うなかで生まれる化学反応を信じていいんだということが、私にとっては新感覚でした」

心を解放して舞台に臨むうち、自然とモリーの感情が見えてきたそう。

「1幕のラストで、サムはまだこの世にいるかもしれない、と思うシーンがあります。その瞬間の、周りに何を言われようが止まらない一点集中の強い望みみたいなものが、大千秋楽前くらいに見えたんです。あと、一番最後にゴーストのサムを目視できるようになる瞬間があるんですが、実際、自分の視界にサムを演じる浦井さんの姿がだんだん見えてくるように感じられて、そこは何回演じていても涙が止まらなかったです」

あれから2年半。「さまざまな舞台に立ち、いろんな方と共演させていただき、濃厚な時間を過ごし」てきた今、再び同作に向き合う。「私のなかで“芯の強い女性”の捉え方が変わってきました。以前は、エネルギー溢れる女性のイメージでしたけれど、今は、しなやかさこそ真の強さじゃないかというところに思い至って。モリーとして発する言葉や動作に酸素が行き届き始めた気がしています」

ブロードウェイではイリュージョン的演出も話題だったけれど、日本版はドラマに重点を置いた演出に。

「人の温かみが感じられる作品です。わずかでも観てくださった方の元気の源になればと思っています」

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ミュージカル『GHOST』 銀行員のサム(浦井)は、恋人・モリー(咲妃/桜井)との道中、暴漢に襲われる。逃走する男を追うが取り逃がしてしまったサムがモリーの元に戻ると、血だらけで倒れる自分の姿があり…。3月5日(金)~23日(火) 日比谷・シアタークリエ 脚本/ブルース・ジョエル・ルービン 音楽・歌詞/デイヴ・スチュワート&グレン・バラード 演出/ダレン・ヤップ 出演/浦井健治、咲妃みゆ/桜井玲香(Wキャスト)、水田航生、森公美子ほか 全席指定1万2500円(税込み) 東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777 https://www.tohostage.com/ghost/ 愛知、大阪公演あり。

さきひ・みゆ 1991年3月16日生まれ、宮崎県出身。宝塚歌劇団雪組トップ娘役を務め、2017年退団。近作に映画『窮鼠はチーズの夢を見る』やミュージカル『NINE』などがある。

※『anan』2021年3月10日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・本名和美 インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)

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