自粛生活が繰り返されたりストレスフルな世の中だからこそ、輝いて見えるのが、自分らしさを貫き、しなやかに生きる人たち。偽りのない姿だからこそ、自信が持てる。そんな時代を軽やかに駆ける、タレント・りゅうちぇるさんに人生論を語っていただきました。
Ryuchell

3人のお姉さんに囲まれ、幼少期からカラフルで可愛いものが大好きだったというりゅうちぇるさん。以来、自分らしくのびのびと生きてきたかと思いきや、個性をコンプレックスに感じていた時代があったという。中学時代、派手なバッグを身に着けていたら「目立とうとしている」と先輩から目をつけられた。

「そこで、個性って目障りなんだ…と好きなものを封印し、中学3年間は素を出せず、空気を読んで生活していました。でも、孤独になりたくなくて自分を偽って周りに合わせていたはずなのに、心は孤独だったんですよね。中3の時Twitterが流行り始めて原宿ファッションを知り、やっぱり自分らしく生きたい! と思った。そのためにはこの狭いコミュニティから出なければ…僕のことを誰も知らない、しかもモチベが上がるぐらい制服が可愛い高校でやり直そう、と中3の夏から猛勉強。僕の思いをわかってくれた親は引っ越しを決めて、学区外の高校を受験し通うことになったんです」

中学卒業後は、高校入学までの間、毎日好きな服やメイクをTwitterにあげていたこともあり、すでに有名だったりゅうちぇるさん。今度は誰よりも目立つ存在でたちまち人気者となった。

「高校の入学式からばっちりメイクでそばかすを描いて、緑のカラコンにクルクル巻きヘア、スポンジ・ボブのリュックというスタイルで通っていたから(笑)、毎日超楽しかった! SNSで自分を認めてくれる人がいると知れたことも、自信になりました。また、ファッションにのめり込んでいく中で、斬新なスタイルも続けていればカルチャーになるんだと感じて。今は時代が追いついていないだけ、といつも未来を見ていたんです」

実際に、原宿のショップ店員時代に出会ったぺこさんとTVに出るようになった時は、古着でつくる’80年代のファッションスタイルの人気に火をつけ、「ヘアバンド」がトレードマークだった。

「可愛いと思ったから着けていただけなんです。だから、むしろ“ヘアバンドしていないとりゅうちぇるじゃない”と思われるようになった時は、戸惑いました。自分の趣味も変わっていく中で、好きなものには正直でいたいから、今はもう着けない、それだけ。今はマスカラがトレードマークかな? まつ毛は絶対あげていたい! これは変わらないこだわりですね」

2238 Ryuchell2

その後、ペこさんと21歳で結婚し、22歳でパパになった。

「勉強のためにSNSのコメントは全部見ているんだけど、『パパになるなら黒髪にしなくちゃ』とか『メイクやめないとね』なんていろいろ言われました。でも気にしません。だってごはんも一緒に食べたことのない知らない人だもん。僕のこと嫌いな人もいて当然だし、全員に好かれようと思ったことは一度もないです。それよりも僕が親に愛をいっぱいもらったように、息子にも趣味とか特技が見つからなくて苦しくても、自分に自信が持てない日でも、僕たち親から愛されていることがわかる子になってほしい。僕はずっと親から無条件に愛されてるって思ってたし、親はいつでも一番の理解者であり味方だったから、自分を見失わなかった。だから息子にも毎日『愛してる』って伝えるし、愛しい思いや幸せを素直に言い合える家族でいたいと思うんです」

その人生観はオリジナリティに溢れ、ゆるがない強さも持つ。

「長い人生、ずっと同じ生き方なんて不自然でしょ。だって時代は変わるし、僕の目標も半年に一回は変わるから。強いて言うなら、貫いているのは、変わっていくことを恐れず直感に素直でいることと、飾らず素でいること、かな。それで、“りゅうちぇるといたら楽しい”と思ってもらいたいなと思っています。美容も可愛いものも好きだけど、世界で一番強いのは“笑い”だと思ってるから。僕ってこんなに可愛いのに、実は中身で勝負しているんですよ(笑)」

Ryuchell’s History

・幼少期…可愛いものが好き。メイクにも興味を持つ。
・中学生…暗黒期。自分の個性が苦しくなる。
・高校生…ファッションを自由に楽しめる学校へ進学。Twitter上でも人気に。
・19歳…上京。原宿でショップ店員になり、読者モデルに。そして芸能界へ。
・21歳…ぺこさんと結婚。その後、第一子が生まれる。

私をつくるキーワード

1、家族
「未来志向の僕に対して『未来なんてわかるかい!』というぺこりん。50%似てて50%真逆だからこそ凸凹を埋め合える。毎日笑い合ってパワーを充電してるよ」

2、仕事
「“おばかタレント”で始まり結婚して子供が生まれて、自分の意見を求められる仕事やメイクの仕事が増えて。どの時代も好きなことが仕事になっています」

3、故郷
「故郷の沖縄…あ、“ちぇるちぇるランド”(笑)には、大好きな家族や友達がいて、いつでも自分を取り戻せる場所。あのゆる~い感じが刺激であり癒し!」

りゅうちぇる 1995年9月29日生まれ、沖縄県出身。原宿のショップ店員時代に読者モデルにスカウトされ、“ジェンダーレス男子”として人気を集めてタレントになる。2016 年に結婚、’18年に第一子誕生。YouTubeチャンネル「RYUCHELL」も人気。

スウェット¥4,500 ニットベスト¥4,500(共に古着/フラミンゴ下北沢店2nd TEL:070・1483・5959) イージーパンツ¥4,500(古着/GRAPEFRUIT MOON 下北沢 TEL:050・3803・2228) スニーカー¥12,900(古着/BUD TEL:03・3401・7246) その他は本人、スタイリスト私物

※『anan』2021年2月24日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・曽我一平 ヘア&メイク・YOUCA 取材、文・若山あや

(by anan編集部)

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Today's Update
津田寛治「こんな現場に関われて幸せだなって思います」 映画『津田寛治に撮休はない』
津田寛治「こんな現場に関われて幸せだなって思います」 映画『津田寛治に撮休はない』
Entertainment
Today's Update
職場の、家族の悩みが再びリアルに刺さる! ドラマ『晩餐ブルース Special』が優しく突きつけるもの
職場の、家族の悩みが再びリアルに刺さる! ドラマ『晩餐ブルース Special』が優しく突きつけるもの
Entertainment
PR
さよなら大阪松竹座! 総勢92名“チーム関西”の卒業式。一夜限りの奇跡の公演にファンが涙
さよなら大阪松竹座! 総勢92名“チーム関西”の卒業式。一夜限りの奇跡の公演にファンが涙
Entertainment
異端かつ時代の寵児、SORAYAMAが極めた光の写実表現。空山基の大回顧展
異端かつ時代の寵児、SORAYAMAが極めた光の写実表現。空山基の大回顧展
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載