飲み物は常温以上のものを。
冷たい飲み物は、腎臓はもちろん、内臓すべてを冷やしてしまうため、常温以上がベスト。
「ビールやアイスコーヒーなどを嗜好品として多少飲むのはいいのですが、体を冷やすということを忘れずに。ただし、水毒の人は、たとえ温かくても、1日1~2杯が賢明です。腎臓は毒素などを漉す臓器のため、嗜好品を飲んだ分だけ働いて疲弊してしまいます。また、体全体冷えタイプの人は、ハーブティーや漢方茶も、体に良かれと思って飲み続けると、むしろ負担に。やはり飲み物の種類は水が一番。それを常温か、少し温めて飲むのが理想的です」
ひまな時に関節を回す癖を。
中医学では、人間の生命活動に欠かせない要素として「気」「血」「水」が挙げられ、この3つがバランスよく体内を循環していると、水毒にはならないとのこと。
「停滞傾向にあるどれか1つを刺激すると、ほかの2つにもいい影響があるというとても密接した関係性ですが、『水』の促し方は先述のとおり。さらに、『水』と、血液である『血』の両方の巡りを良くするために有効なのが、関節回しです。関節は、水や血はもちろん、神経などが複雑に入り組んで、巡りが停滞しやすい箇所。首、肩、肘、手首、腰、股関節、膝、足首など、あらゆる関節を回すことで、巡りを促すことができます。できる時に好きなだけやればOKです」
1日に1回逆立ちを。
中医学でいう、水と血に加えて、エネルギーを表す「気」の3つの巡りを促せるのが逆立ち。
「水毒予防には、実はこれが最も手っ取り早い方法。余分な水分はたいてい下半身に溜まるので、逆立ちをするとそれが頭のほうへ動き、同時に血流も促されます。2つが動くと気も動くという相乗効果が。むくみが即解消できますし、下がった内臓が定位置に戻って、ぽっこりお腹が解消するというメリットも。1日1回、1分間。逆立ち初心者は、最初は誰かに補助してもらうと安心です。慣れてきたら時間を延ばしてみましょう」
周囲に障害物のない安全な場所で行って。
初心者向きなのは、頭を床につけた三点倒立。壁際に畳んだタオルを置いて、その上に手を組んで置く。頭頂部をタオルの上につけ、壁に向かい足をけりあげる。つま先を壁際に這わせ、徐々にお尻を壁にくっつけていく。
お尻が壁についたら、ゆっくり足を上げて壁につけ、1分間キープ。余裕があれば脚を振ったり、足首を回したりしてみる。
深い呼吸を意識する。
デスクワークなどで集中していると、つい呼吸が浅くなりがち。
「そういう人は多いと思いますが、深い呼吸は水毒の解消はもちろん、それ以前に健康な体をつくるために何より大事。『気』『血』『水』の気の材料になっているのが、呼吸です。呼吸が浅いと、血も水も巡りにくくなってしまいます。呼吸は深く、吸うよりも吐く息を多くすることを意識しましょう。呼吸が浅くなっていると気づいたら、息をゆっくり吸って、大きく吐くこと。これを繰り返すと深い呼吸がだんだん癖になるはず。できれば、24時間、無意識のうちに深い呼吸でいられることが理想です」
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白湯を毎朝飲む。
飲み物は、常温以上の水が理想的だが、なかでも白湯が最強。
「といっても、レンジで温めたものや、ウォーターサーバーで水とお湯を割ったものでは意味がありません。“火”を通すことが大切なのです。これはアーユルヴェーダの話になりますが、人間の体は『風』『火』『水』の3つのエネルギーで構成されていて、コンロで沸かした白湯には、火と水、そして沸騰する時に風の作用が含まれるため、3つのエネルギーが整えられる飲み物とされています。もちろん水毒解消にも効果的。毎朝コップに1杯、白湯を飲むことを習慣にするのがおすすめです」
朝井麗華さん 経絡整体師。美しく健康になるサロン『氣Reika』主宰。著書に『水毒を溜めない人は美しい』(大和書房)など多数。また、バストから始めるビューティメソッド「乳トレ」を考案。“おっぱい番長”としても有名。
※『anan』2020年3月25日号より。イラスト・別府麻衣 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)