雨のパレード、ニューアルバムで魅せる“ボーダーレス”とは?

2020.1.22
この上なくロマンティックな響きの名前のバンド、雨のパレードのニューアルバム『BORDERLESS』。ポジティブなヴァイブスが伝わる1曲目のタイトル曲から、ポンと気持ちいい場所に連れていかれる感覚に、ワクワクが止まらない。
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「そう聴いてもらえると嬉しいですね。プロデューサーの蔦谷好位置さんの力を借りながら、新しいアプローチを追求した作品です。ボーダーレスとは、実は制作前に決めていたテーマですが、完成した瞬間、僕らをひと言で説明するうえで、ピッタリだなと感じました」(福永浩平さん・V)

ジャンルや時代性に縛られずオーバーグラウンドからアンダーグラウンドまで軽々と飛び越える“越境者”雨のパレード。彼らがその本領を発揮したのがこの『BORDERLESS』だとおおいに感じる。

「この言葉の力はすごく大きくて、バンドとしての意思表明にもなりましたし、作品も自然にそうなっていきました。これからも掲げていきたいテーマですね」(山崎康介さん・G)

昨年、ベーシストが脱退し、3人体制になったのも大きな変化だった。

「4人の時はセッションしながら曲を制作していましたけど、今回はPC上で音源を作っていったので、私がドラムを叩いてない曲もあり、その変化にせめぎ合いも……。でもライブで生ドラムを重ねたり、新しい挑戦もでき、プレイヤーとして成長できた気がします」(大澤実音穂さん・D)

さらに意外なコラボレーションとして、HIP HOPユニット、Dos Monosとの共演が実現。

「以前リミックスを頼んだらすごく良かったので、ゼロから一緒に作りたいな、と思って。メンバーの荘子itが我が家に来て、トラックを作ってくれたんですよ。で、僕は待ってる間カレーを作っていました(笑)。ラッパーのレコーディングを見るのも初めてだったし、僕らにはない感覚を感じることができ、すごく面白かったな」(福永さん)

まさにボーダーレス! 斬新なサウンドデザインがあちこちから響いてくるのはもちろん、福永さんのあの歌声にもドキドキ。♪永遠の愛を誓うよ~なんて直球のフレーズをあの声で囁かれると、女心はカレールーのごとくトローリ。危険。ああ、でもやっぱり何度も聴きたくなるアルバムです。

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4th album『BORDERLESS』【完全生産限定盤CD+BONUS CD+GOODS】ドイツ製本アートブック仕様。BONUS CD『Live at TOKYO‐LIQUIDROOM 2019.4.24』として同梱。¥4,800 【通常盤CD】¥3,000(SPEEDSTAR RECORDS)

あめのぱれーど 左から、大澤実音穂(D)、福永浩平(V)、山崎康介(G)。2016年にメジャーデビューした新世代ポップスの担い手。3人体制初の新作はチャレンジと変革を感じさせる傑作だ。3月末までレコ発ツアー中。

※『anan』2020年1月29日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) 取材、文・北條尚子

(by anan編集部)

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