“しがらみ”と“つながり”は別物です。
「20代後半から30代前半は、楽しいだけの交流では物足りなくなってくる時期。もっとわかり合いたい、響き合うような関係を築きたい。人は成長すると人間関係に深さを求めるようになる生き物。そういった思いと孤独は実はつながりがあります」
と言うのは、心理学者の諸富祥彦さん。
「人は孤立してしまうと、寂しくなり、何でもいいから集団に属そうとしがち。でも望んで作った友達でも、孤立しないために無理をする場合もあり、今度はそれが苦しくなってくる。ひとりでいるほうが楽、と気づき、その集団から飛び出したその先にあるのが、“孤独”です。そこまでたどり着けると、格段に人生が楽に、楽しくなる。今の人間関係に違和感を抱く人は、その友情が“つながり”なのか“しがらみ”なのかをよく考え、思い切って断捨離してみては。孤独にたどり着くと、人生がより深く味わえますよ」
人生に深みが出る孤独進化論をマスター。
STAGE1:非選択的孤立
気がついたら私、ひとりきり? 寂しい…。
他の人と仲良くなりたいのになれない。周りはみんな友達がいるのに、私だけひとりぼっち…。望んでいないのに自分だけ周囲から孤立してしまい、寂しくて孤独感に押しつぶされてしまいそうな状況のこと。
【アドバイス】
「寂しくないし周囲の目もまったく気にならない」という人はSTAGE2を飛ばしてSTAGE3へ。ひとりが辛く感じる人はSTAGE2へと進もう。
STAGE2:孤立の回避
友達はいるけど無理して一緒にいる私って…。
寂しさに耐えられなくなり、とりあえず友達を作り、集団に参加する。寂しさはまぎれるが、しかし今度はその関係を維持するために、我慢をしたり、自分を曲げたりすることが苦しくなってくる…。
【アドバイス】
自ら選んでその輪に入ったのに、辛いと気づいてさらに苦しい状況に。そこにいることが無理なら、無理と認めて飛び出すべき。
STAGE3:選択的孤独
嫌いな人と無理しているより、ひとりが気楽!
「嫌な人と一緒にいるなら、ひとりのほうがいいじゃん!」と思えた人が、“自分で選んで”到達できる孤独状態。食べたいものはひとりで食べる、でも友達といたいときは一緒。使い分けができる状態に。
NEXT STAGE:進化(深化)した孤独
自分を深く知れば、他者への理解も深まる。
ひとりで過ごす時間に読書をしたりアートに触れてみたり…。それを通して自分と向き合い、己を深く知る。そうすることで、内面が充実し、結果的により良い人間関係が結べるようになることも。
もろとみ・よしひこ 心理学者。気づきと学びの心理学研究会アウェアネス主宰。著書に『孤独であるためのレッスン』(NHKブックス)、『孤独の達人』(PHP新書)など。
※『anan』2019年11月13日号より。イラスト・いいあい 取材、文・河野友紀
(by anan編集部)
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