“丁寧に生きる”という心がけが一つ一つの所作に色気を生む。
所作は肌やカラダの育て方と違って、テクニックだけではどうにもならないところがある。だからこそ、毎日の暮らしの中で“丁寧に生きる”という心がけが必要。モノを持つ、歩く、座る、ドアを開ける。何気ない行動の一つ一つが雑な人には本当の色気を纏うことができない。丁寧な所作の基本となるのは、指先までしっかり神経を巡らせるということ。日本舞踊にしても、バレエにしても、フィギュアスケートにしても、手先で表現するあの色気は絶対的。例えば何かを持つ時も、大切なもの、壊れやすいものに触れるよう手に取り、元にあった場所に戻す瞬間までしっかりと責任を持つ。そうすれば自然とそこに色気が漂ってくる。
最後までしっかり責任を持つというのは、話す時も同じ。自分の言葉で語尾までしっかり考えて発すること。そして少し低めのトーンで、ゆっくり流れるように話したほうが断然色っぽい。それは、相手に“見る隙”と、“聞く隙”を与えるから。また、最近は美容雑誌でも“声を育てる”という特集が組まれるくらい、声も大切。声は老化して、どんどん太くなり、カサついていく。悪口を言ってるとトーンが下がって声帯が閉まり、さらにざらついた声になっていくことも。色っぽく艶やかな声のため、喉を保湿したり、時には歌って、普段出せない音域まで出して活性化する工夫も必要。
人との会話において意識したいのは、姫にならないということ。色気のある人は基本的に受け身で、迎え入れてくれるような余裕を感じさせる。普通がいっぱいあることを知っていて、自分が一番正しいと思っていないから、相手を絶対に否定しない。その聞く姿勢には、柔軟性と包容力、そして色気が漂う。逆に、会話の節々で“自分が一番大事”“もっと構って”という雰囲気を出してしまうと、一気に色気からは遠のいてしまう。
テクニックの一つとして覚えておきたいのは、左右非対称のバランス。左右対称な顔やモノは、美しいけどつまらない。非対称なものは、するっといかず、なぜか印象に残る。座っている時に、体を傾けたり、脚を組んだり、片方だけ頬杖をついてみたり。髪の分け目を変えたり、左右で手の動きを変えてみるだけでもいい。斜めの姿勢をとることで顔や体に陰影ができて、よりミステリアスな雰囲気になる。でも、この“斜めで崩す”という色気は、あくまでテクニックの一つ。基本となる丁寧な所作と相まって初めて、その威力を発揮することができるのだ。
モノを扱う時は、壊れやすいものを触るように。
見え方を意識しすぎず、大切なものを扱うように丁寧に触れる。ただそれだけで、自然と色気のある所作が身につく。
ゆっくり目を見ながら話して、相手に隙を与える。
相手に見る隙、聞く隙を与えるには、目を見ながらやや低いトーンでゆっくり話すこと。早口、語尾伸ばしは絶対NG。
カサつかない声のために喉を潤す。
艶やかな声を保つために、喉の保湿はマスト。殺菌作用のあるマヌカハニーのキャンディはとくにおすすめ。
相手の正面に座る時は、体を斜めにしてミステリアスさを。
重心は少し前、膝は開かず、腕は肩幅より内側に収める。この3つを意識しながらバランスを崩すと女っぷりがアップ。
かんざき・めぐみ 美容家。数多くの雑誌や広告等で活躍。書籍の累計発行部数122万部を突破。最新刊の『この世でいちばん美しいのはだれ?』(ダイヤモンド社)が4月4日発売。
ニットタンクトップ、チュールスカートはスタイリスト私物
※『anan』2019年4月3日号より。写真・HAL KUZUYA(モデル) 大内香織(静物) スタイリスト・清水けい子(SIGNO) ヘア&メイク・内藤 歩(Elme) モデル・八木アリサ(ViVi) イラスト・naohiga 取材、文・菅野綾子
(by anan編集部)
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