タモリに言われてうれしかったこと 岡崎体育が明かす

エンタメ
2018.12.01
岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「ミュージシャンが言われてうれしい言葉」です。
岡崎体育

僕がよく言われる褒め言葉は「面白いですね」。もちろん、それはそれでうれしいですが、“面白み”を評価されることが多い分、逆に音のことを褒めていただけると、すごくうれしくなります。「あのトラック作り込んでますね」とか「ここの音作りがすごい」などと言われると、めっちゃちゃんと聴いてくれてるやん! と、テンションがあがります。

だからミュージシャンに何か言葉をかけるとしたら「ファンです」とか「好きです」だけでなく「この曲のここの音がすごいと思っていて」など具体的に言ってあげると、とても好印象になると思います。ミュージシャンって結局、楽器オタクや機材オタクなんですよ。メジャーのフィールドまで来ているということは、当たり前ですけど、時間をかけて考えて、こだわりぬいて真摯に音楽を作っている。だからこそ、音のことを率直に褒められるとめちゃくちゃうれしい。だから僕も、ライブの後などに共演者の方と話すときは、音作りの話を振ることが多いです。「ライブでめちゃくちゃ低音出ていましたけどPAにどういう指示されているんですか?」とか「あのギターの音はどんなエフェクトかけているんですか?」とか…そういう話をしています。そうすると話も弾みます。

逆によく言われるなかで、がっかりする言葉もあります。それは「このエピソード、曲にしてくださいよ」っていうやつ。僕はこれ、めっちゃしょっちゅう言われます。僕がネタ曲を多く作っているせいもあると思いますし、面白いネタを常に探していると思われているのかもしれないですが、そんな大したことのないレベルのそこそこの面白エピソードなど、曲にできるかい! といつも思います。なので、この記事を読んだ方は二度と言わないでほしいです。ヤバTのメンバーもよくこの言葉を投げかけられるようで、わざと僕に「岡崎さん、この会話、曲にしてくださいよ~」とちょけてきますが、そのノリももう飽きました。

ここ1年で褒められて最もうれしかったのは、Mステに出たときにタモリさんに「よくできた曲だね」と言われたことです。タモさんって曲終わりでコメントすることがほとんどないので、それなのにわざわざそうおっしゃっていただけたのには興奮しましたね。やっぱり率直に曲のこと褒めるのがミュージシャンへの最大の賛辞なんだと思います。

おかざき・たいいく JINRO presents 岡崎体育ホールワンマンツアー「エキスパート」開催中。’19年1/9にオリジナルサードアルバム『SAITAMA』発売。’19年6/9、さいたまスーパーアリーナ単独公演も決定。

※『anan』2018年12月5日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・村田真弓 文・梅原加奈

(by anan編集部)



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