やっぱり濃厚なアレで解決…スマホ依存の彼が「彼女に夢中になる」必殺テク

文:三松真由美 イラスト:犬養ヒロ — 2020.2.20
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、スマホ依存症の彼を持つアラサー女子。デートもセックスもスマホを離さない彼だったが……。三松先生が、スマホに勝つ方法を伝授します!

【レスなひとびと】vol. 66

雪穂(29歳)スマホマナーレス彼氏、スマホと私どっちが大事? と悩める日々。

雪穂は額に汗をかき、小走りで東京駅の改札に向かった。

「ごめーん、待った?」

待っていたのは彼氏の夏志。

「そんな待ってないよ。行こっか」

二人が出会ったのはパーソナルトレーニングジム。雪穂の担当トレーナーが夏志。ジム後にご飯に行くのが恒例となり、半年後、夏志のほうから「付き合わないか」と告白されたのだ。トレーナーと会員の交際は禁止らしいが、禁止を破ることこそ恋の醍醐味と二人で納得した。一応、秘密の恋。

「この前ね、私が受け持つクラスの子ども達ったらおかしくって」

幼児英会話クラスの講師をしている雪穂が近況を話そうとしたが、新幹線に乗るなり夏志はスマホに夢中。いつものようにゲームだ。

ああ、またか。フーっ。雪穂は夏志にバレないようにため息をついて、話すのをやめた。二人でいるのに一人旅……。夏志は、どう考えてもスマホ依存症。デート中もセックス中もスマホをかたときも離さない。

旅先でも夏志は、ずっとゲームとLINEとジム会員向けブログ更新。ふだんのデート中もずっとこうだから、旅行だとかまってくれるかなと思ったが効果はゼロ。部屋についている露天風呂でひとり落ち込んでいると、突然夏志が入ってきた。なぜかスマホを持っていない。

「ゆきちゃん、お背中流しますよううう」

そう言って背中を洗い始めた夏志の指先が、雪穂の胸の先端に、内ももと内ももの間へと伸び、思わず声が漏れる

「はぁあん」

「ね、外でするなんて恥ずかしい。隣の部屋に聞こえるよ」

「洗ってるだけだよ。理想のボディに近づいてますね、お客さま」

ボディソープでヌルっとなっている指先でパーツをイジられる。

雪穂は心のなかでつぶやく。

「やっぱ、お部屋の露天風呂は最高だ。ナツくんがスマホより私を見てくれる」

温泉に浸かる。夏志は雪穂を背後から包み込み、バックスタイルでゆっくり突き始めた。温泉の表面がチャポンチャポン音をたてる。

「うわあ、お風呂の中でエッチ、すごい燃える」

浴室で1回、そのままフカフカのお布団の上で3回。細マッチョのトレーナー、精力発揮だ。雪穂は疲れ果てて眠りに落ちた。

翌朝起きると、夏志が腕枕をしてくれていた。そこからはジムの話をしたり、いちゃついたり。夏志がスマホをいじることもなく、ラブラブで帰路に着いた。

ついに温泉にてスマホに勝つ!

夏志からLINEが届く。

「旅行楽しかったね。久々に雪穂の笑顔見た気がする」

言われてみれば、物足りなさと不満が溜まって、不機嫌だったのは自分のほうだったのかもしれない。夏志も話しづらかったのかな。男性って気まずいとスマホに逃げるみたいだし。

久々のすごいセックスで、お互い素直になれた気がする。

「旅行に連れて行ってくれて、ありがと。エッチも最高。また行こうね」

それからは年に4回、旅先で思い切りセックスするのが仲良しの秘訣になっている。いいセックスはスマホに勝る。


【三松さんからのコメント】

雪穂さんは、スマホに勝ててめでたしの事例です。スマホばかり見て、彼氏が構ってくれないというケースは、あるあるです。そして逆パターンもあるある。

「僕の彼女、ずーっとスマホ握っててやばい」

「彼女、スマホばっか見てて猫背になってる」

という男性の声。男女とも気をつけなければいけないマナー問題です。

仕事相手と打ち合わせしている時に電話がかかってきたらどうする? 取って話し始めたり、スマホをいじり始めると、相手に不快感を伝えます。「こちらに敬意を払ってくれていない」と思われても仕方ない。クライアントは去ってゆく。

でも、付き合っているパートナーなら許してくれると思ってつい“スマホ第一主義”になっていませんか。甘えちゃだめよ。デート中にずっと誰かと連絡を取っていて、彼女との会話に上の空なんて、腹が立ちます。

男性達は「忙しい中、デートや旅行に連れていってる」「友達関係を大事にしてるってなんでわかってくんないかな」「ゲームはいっしょにやろうと誘ってる」など、彼女への愛情をちゃんと行動で示していると言うではないか。

「そうじゃないっしょ!」

女性はその場、そのときに、密なコミュニケーションをとりたいんです。「彼女>スマホ」の愛情配分をお願いします。男女の考え方の差です。言葉を重んじる女性に対し、男性は行動で示そうとする。そこは男と女、わかり合えないこともある。悩むのはやめましょう。

デジタル機器と人間の戦い。AIは「ありがとう」と音声にしますが、笑顔がない。エモーションがない。エッチもしない。笑顔で、彼にたくさん「ありがとう」と言うことで良い循環が生まれます。

「一緒にいてもカレがスマホ気にしてばっかと悩めるアナタ。スマホに勝つには、とびきり笑顔でありがとね&濃厚セックス。笑顔と性技を磨こう」

三松 真由美
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。

恋人・夫婦仲相談所のオフィシャルサイト令和バージョン!!
http://fufunaka.com/

三松真由美監修ブイチューバー『保健室の未遊先生』 
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犬養ヒロ
漫画家・イラストレーター
Official blog https://ameblo.jp/hiro-inukai

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