運の流れを知れば、毎日がもっと豊かになる! 完全暦生活
数千年もの歴史がある暦。当初は季節や農業などの指標でありましたが、やがて催事を行う際の日取りや、非日常の出来事があった際の吉凶占い、そして人々の運命を知るためにも広く使われるようになりました。完全暦生活では日取り(お日柄選び)に焦点を当てた解説を行っています。
日取りとは、どの日に動き出して「運気のスイッチ」を入れるかということ。起点となった日の影響は長く続きます。そのため、あらかじめ先々の解説を読んでおき、気に入った日があれば、そこを起点に行動を起こすように準備しておくとよいわけです。暦解説はそのように主体的に動くときの視点で書いていますので、大事だと思う日は受け身にならず、助言を念頭に置いて積極的に過ごしてみましょう。
※写真の日めくりの情報はイメージです。
7月の全体傾向
3日
暦における月の変わり目は節気日で、今月は6日の小暑です。以降、翌月7日の立秋を迎えるまでの1か月の指針をここで述べておきます。この期間は新しい流れに気持ちがはやりやすいのですが、今できることを自覚して徐々に順応していくように心掛けてください。過信や無理をしなければ、余計なストレスを抱え込まずに済みます。
4日
集中的な勉強や大学での研究、ヨガや筋トレのような、自分自身や課題と向き合って何かをするには良い日です。内向性がいい意味でプラスに働くので、今できることにとことん取り組んでみるといいでしょう。はた目には引きこもっているように見えたとしても、本人の中で目的がある限り、実際には有意義な時間の使い方といえます。
5日
縫い目の小さなほつれから布が裂けていくように、気がつくと無視できないレベルにまで影響力が広がっていくことを意味する日です。軽い冗談のつもりが、実は相手の心を長く苦しめてしまうといった場合もあるため配慮が必要です。一方で、自分の殻に閉じこもっていた人は、抜け出すためのきっかけを見つける可能性もあります。
6日
夏至の次の節気である小暑に入りました。今日から1か月間の指針についてはすでに3日の全体傾向の中で書いたので参考にしてください。さて今日は、一種のリセット(切り替え)に関係する日です。人それぞれに事情は異なるでしょうし程度の差もあるにせよ、何らかのやり直しや変更によって再チャレンジすることを表します。
7日
世間をにぎわすニュースなどをネタにおしゃべりが弾みそうです。いろいろと仕入れた知識で社会情勢について話し合ったり、噂の有名人の話題で盛り上がったりするかもしれません。時代を先取りするような鋭い嗅覚が働きやすい日なので、情報収集やアドバイスに向いています。将来性のありそうなものを発信するのもいいでしょう。
8日
仕事に疲れている人は月曜日が始まることを嫌がる傾向がありますが、思い当たる方はここで一度、自分の素直な心と向き合ってみましょう。感情的なブロックで冷静さを失い、否定的な心の声が習慣化しているようなら、意識的に思考パターンを変えなくてはなりません。心を安定させてくれる教養や生活信条を学ぶのもよいです。
9日
孤高もしくは個人主義的な性質が高まる日でしょう。普通、強い主張をするほどそれに対する反発も起きますが、本当に意見を通したいのなら負けない意志を持たなくてはなりません。しかし、実態として甘えているだけだったり注目を浴びたいだけだったりでは主張を認めてもらうのは難しいので、自分を律することが先決です。
10日
シンクロニシティのような形で、自分の身に起きることが何らかの導きのように感じられるかもしれません。「一人じゃない」ということに気づき、大きな流れの中に身を委ねる安心感を覚える人もいるでしょう。一人で突っ走るのではなく、支えて応援してくれる人たちと共に進むこと。一種の魂のネットワークが働くときです。
11日
今日一日の出来事でもいいですし、これまでの人生経験を振り返るのでもいいのですが、自分なりに整理をして総括するといい日です。できれば文章化してまとめると次の行動へのモチベーションが湧きやすいですし、今後やっていくことの確認もできます。忙しい人は寝る前に一言、「意義深い日だった」と締め括っておきましょう。
12日
新しい環境や新しい人間関係に入っていこうとする意欲を表す日です。それは自分の力が他でも通用するのか試すためだったり、なじみのないことへの挑戦だったりするでしょう。多くの場合そうした行動では紆余曲折を経ますが、チャレンジすること自体に意義があるという考えがベースにあるので、だいたい前向きでいられます。
13日
周りの人たちが持っているから私も欲しいというような単純な欲求から、スポーツや商売におけるライバル、さらには組織的な生存競争など、さまざまな規模や形での競争に関係する日です。勝ったり負けたりして一喜一憂する中で、自分の思いや価値観が通用しない場合があることを思い知るでしょう。貪欲さや挑戦意欲の表れ。
14日
体験談や学んだ知識を基に教えたり教えられたりすることに関係する日です。現状を変えたい、もしくは変えなくてはならない場合には、独断で推し進めようとしないで助言を求め、話し合いを重ねましょう。思い付きの多くは最初から洗練されてはいないのですから、いろいろな視点や考え方に揉まれて調整していくとよいのです。
15日
「あの頃の元気はどこへ行ったのか」と揶揄されるほどに引っ込み思案になってしまうことが、人間ならば誰しも起こり得ます。威勢の良さというのは、見方を変えれば周囲や世間に対する無知から来ている場合もあります。どこかの時点で怖い思いをしたり、恥をかいたりしたときに、初めて自分の守備範囲を自覚するのです。
16日
周りで起きる出来事をおおらかに受け入れていると、自然と今やるべきことがわかったり、困ったときに力になってくれる人(仲間)が現れたりします。心を閉ざしているときや思い上がっているときにはこうした現象は起きにくく、逆に、周りを信頼しているときや謙虚であるときに起きやすいということは覚えておく価値があります。
17日
苦手なことや難しいことに定期的に取り組まなくてはならないストレスを表す日です。日々の単調な繰り返し、人間関係の葛藤や悩み、仕事での競争などに徒労感を覚えがちです。ぐるぐるとしたネガティブ・スパイラルに陥りやすいので、メンタルを保つための自分なりの方法、または信頼できる相談相手を見つけたいところです。
18日
芸術家におけるパトロンのように、誰かに支援される形で作品を作ったり研究開発をしたりする人に象徴される日です。もし長い間そうした環境に恵まれていながら、これといった成果を出せないでいるなら、仕方のないことですが見限られる可能性が出てきます。本人がそれを重く受け止めて奮起することができるかが問われています。
19日
大枠的には15日の全体傾向と似通っていますが、今日は仲間や家族との関係性に焦点が当たっています。より具体的には「居場所」がテーマです。人や物の移動に伴って生じるあれこれに対処するとき。一見ネガティブに思える状況でも、見方を変えれば何か良い面を見つけられるはず。慣習や常識にとらわれない柔軟な発想が必要です。
20日
平等や公平さが問われやすい日です。差別や偏見、格差に対する不平と、それらの是正を求める声が上がるかもしれません。今よりもふさわしいと思う方法・表現・待遇などを考える機会にしてみるといいでしょう。また、各国の価値観(捉え方)の違いや、心を豊かにするような普遍的な考え方を学ぶのにも適した日だと思います。
21日
スポーツの試合や仕事などで、みんなと一緒に大きな目標に挑戦することを表す日です。お互いに励まし合って意欲を高めますが、実力に対して無謀なチャレンジである場合、付け焼き刃の努力ではより強い相手に負けてしまうでしょう。ですが、この挑戦によって自分(たち)の課題や気づかずにいた資質に目覚める可能性があります。
22日
地域の特産や催し、観光地といった自分が育ってきた文化を通じて自己表現することに関係します。さらには学問、宗教、哲学、アニメや漫画、著名人の主張などに感化された結果、それを他の人々へと広げようとする働きでもあります。自分の中で情報の咀嚼と吟味が足りないと、単なる押し付けになりがちなので気をつけましょう。
23日
弱肉強食の野生動物とは違うものの、人間社会も甘えて生きていけるほど楽なものではありません。今日の暦は研鑽することを怠った人がたどる悲運が描かれています。あれこれ考えはするものの行動力と実力に乏しいとか、日頃の愛想のなさのせいで信用されていないなどです。口先ではなく実際はどうなのかが問われています。
24日
大作とされる映画やゲームには膨大な数の人が関わっていますが、その中のほとんどの人は表には出てこず、クレジットに名前が載るくらいです。会社でも個人の業績や発見は多くの場合、会社の成果として呑み込まれます。今日の暦は、個人的な活躍よりも大事なものがあるという意識の下で、自分の役割を果たすことを表しています。
25日
「守りたいものがあると人は強くなる」といわれます。実際それはその通りで、人は自分に使命感を与えてくれるもののために頑張るところがあるものです。単なる責任というだけでなく、大切なものだからこそ全力を傾けられるのでしょう。お店の経営、子育て、仕事の達成など、ゴールは遠くても一歩ずつ進んでいくことです。
26日
複雑なことを単純化し、何をしてよくて何をしてはいけないのかを定めることに関係した日。いわばルールづくりです。本来は各自がしっかりしていれば必要のないことですが、それがないと収拾がつかず、問題が起きたり恥をかいたりするので仕方がないのでしょう。全体をまとめるにはそれが効率のいい方法ではあります。
27日
富裕というほどでなくても、ある程度の精神的余裕が生まれるくらいの豊かさは誰にでも必要です。それを求めるのは健全なことで、いくらか気持ちに余裕があるからこそネガティブな状況にも耐えられるし、他の人が困ったときには支援に回ることもできます。自分の幸福追求は、それを独占しない限り自他ともに有益になります。
28日
初めて参加する集まりや、よく知らない人たちのお誘いに関係する日です。マニアックすぎだとか、度を越えた言動になりやすい側面もあるため、特にお酒の席では注意が必要です。とはいえ、節度ある場では新たな人と交流できるなど有意義な時間を過ごせるでしょうから、刺激を受けるという意味では面白さもあるはず。
29日
ミスを繰り返して自分に嫌気がさしている人や、何度も注意されてしまっている人は、今日は注意力を養成することを意識してみましょう。自己観察して原因となる行動パターン(習慣)を見つけ、改善策を考えて取り組み方を変えるのです。卑屈になるほど意欲は低下し続けますが、改める気持ちは逆に元気と関係改善をもたらします。
30日
これまでの人生を振り返って、教訓や生き方のコツとしてまとめ、他の人に伝えることを表す日です。人それぞれ経歴が異なり、体験してきたことも千差万別ですが、人生経験として他者と共有できる点は意外と多いのです。そして自分の話が誰かの気を楽にし、前を向くのに役立ったと知れば、つらかった経験も報われます。
31日
年齢その他を言い訳にしないで、自分の心に素直な行動をしたいと望む傾向が出てくるでしょう。ごまかしや取り繕いを嫌い、はっきりとした態度を取れるのは、他人から見たら恥ずかしいと思うことも個性やオリジナリティとして主張できる強さのなせる業です。とはいえ、それを貫き通すにはかなりの根気が必要になります。
監修、文 C.I. 運命学研究家。名称はCreative Imaginationの略。暦法・易・四柱推命・西洋占星術などの占術を学ぶ。運命学を人生のナビ・システムとみなし、その活用法を研究している。現在、愛猫たちと暮らす日々。
※『anan』2024年7月10日号より。写真・中島慶子 イラスト・松尾モノ
(by anan編集部)